大阪市で土地を売却したい|売れにくい土地の特徴と売却方法を解説

大阪市で土地を所有していて、「できるだけ高く売却したい」「相続した土地を手放したい」「古い家が残っているけれど、このまま売れるのだろうか」と考えている方もいるでしょう。

土地はマンションや戸建てとは違い、建物の築年数だけで価値が決まる不動産ではありません。同じ大阪市内にある土地でも、最寄り駅、土地面積、形状、間口、接道状況、前面道路、高低差、用途地域、建ぺい率・容積率などによって、購入希望者からの評価は大きく変わります。

そのため、「大阪市だから土地なら簡単に売れるだろう」と考えるのは注意が必要です。

特に、旗竿地、狭小地、変形地、道路条件に問題がある土地、境界が分からない土地、古家が残っている土地などは、一般的な整形地と比べて売却に時間がかかることがあります。

しかし、売れにくい条件があるからといって、必ず大幅な値下げが必要になるわけではありません。

重要なのは、その土地の何が売却の障壁になっているのかを確認し、どのような買主なら価値を感じるのかを考えたうえで販売方法を決めることです。

たとえば狭い土地でも、住宅を建築でき、総額を抑えて大阪市内に家を持ちたい人から需要が生まれる可能性があります。古家付き土地でも、建物を利用したい買主にとっては解体されていないことがメリットになる場合があります。

反対に、見栄えを良くするためだけに先に建物を解体したり、売れないと思って大幅に値下げしたりすると、本来必要のなかった費用や手取りの減少につながる可能性があります。

大阪市で土地を売却するときは、「この土地はいくらで売れるか」だけではなく、「何もしない場合」「測量する場合」「解体する場合」「仲介で売る場合」「買取を利用する場合」など複数の方法を比較し、最終的に手元に残る金額まで考えることが大切です。

この記事では、大阪市で土地を売却するときに知っておきたい売れにくい土地の特徴と、売却方法を詳しく解説します。

目次

大阪市の土地は「場所」だけで価格が決まるわけではない

土地の価格を考えるとき、多くの方が最初に見るのは立地ではないでしょうか。

「大阪市内だから高く売れる」「駅から近いから価値が高い」と考えること自体は間違いではありません。交通利便性や生活利便性は土地の需要を左右する重要な要素です。

しかし、土地の場合は立地だけでなく、「その土地にどのような建物を建てられるのか」が価格に大きく影響します。

たとえば同じ駅から徒歩10分、同じ50坪の土地でも、道路に広く接した整形地と、細い通路の奥に敷地がある旗竿地では、建物の配置や駐車スペース、工事のしやすさなどが異なります。

また、土地面積が同じでも間口が広い土地と極端に細長い土地では、建築できる住宅のプランが変わる可能性があります。

大阪市には住宅地だけでなく、商業地域や工業系の用途地域などもあり、地域によって土地の利用方法が異なります。

だからこそ、土地を査定するときには「○区だから坪単価はいくら」という単純な計算だけではなく、その土地固有の条件まで確認する必要があります。

売れにくい土地① 狭小地

大阪市で土地を売却するとき、比較的よく問題になるのが土地面積の小さい狭小地です。

一般的には、小さい土地より広く整った土地の方が住宅プランの自由度は高くなります。そのため「こんなに小さい土地は売れないのでは」と心配する方もいるでしょう。

しかし、小さい土地だから需要がないとは限りません。

大阪市内で土地を探している人の中には、土地面積の広さよりも、通勤のしやすさや駅までの距離、購入総額を重視する人もいます。

たとえば広い土地では土地価格だけで予算を超えてしまうエリアでも、土地面積が小さければ総額を抑えられる可能性があります。

土地2,500万円と土地4,500万円を比較した場合、土地単価だけなら広い土地の方が割安だったとしても、住宅購入者にとって重要なのは土地と建物を合わせた総予算です。

そのため狭小地を売却するときには、「小さいから安くする」という発想だけではなく、その土地でどのような住宅が建築できるのか、総額を抑えて購入できることに需要があるのかを考えることが重要です。

売れにくい土地② 旗竿地

道路に接する細い通路部分の奥にまとまった敷地がある土地は、一般に旗竿地と呼ばれます。

整形地と比較すると、道路から建物までの距離が長くなったり、駐車方法が限定されたり、建築工事の際に資材を搬入しにくかったりする可能性があります。

また、周囲を建物に囲まれている場合には、日当たりや風通しを気にする購入希望者もいるでしょう。

一方で、道路から建物まで距離があることで、人や車の通行が気になりにくいと感じる人もいます。

旗竿地を売却するときに重要なのは、単に「旗竿地だから安い」と判断するのではなく、通路部分の幅や長さ、駐車の可否、建築可能な建物などを具体的に確認することです。

特に通路が細い場合は、接道条件を確認する必要があります。

スタッフ植松

「売れにくい土地を見るとき、私は最初から『条件が悪いから値下げしよう』とは考えません。狭小地や旗竿地でも、重要なのはその土地で何ができるのかです。大阪市内では土地の総額を抑えられること自体が購入理由になるケースもあります。まず建築条件や利用方法を確認し、その土地を必要とする買主が誰なのかを考えることが大切です。」

売れにくい土地③ 変形地

三角形、台形、L字型など、正方形や長方形ではない土地は変形地と呼ばれることがあります。

変形地は建物を配置したときに利用しにくい部分が生まれる可能性があり、整形地より住宅プランが限定されることがあります。

しかし、変形しているという理由だけで売却できないわけではありません。

設計を工夫することで、デッドスペースに見える部分を駐車場、庭、駐輪スペースなどとして活用できる場合もあります。

土地面積が十分にあり、建物を配置した後にも有効利用できるスペースが残るのであれば、形状のデメリットがそれほど大きくならない可能性もあります。

変形地を売却するときには、土地の形だけを見せるのではなく、間口、奥行き、接道方向などを確認し、どの程度利用できる土地なのかを購入希望者が判断できる情報を用意することが重要です。

売れにくい土地④ 道路条件に問題がある土地

土地売却で特に重要なのが道路との関係です。

大阪市は、建築基準法上、建物の敷地は原則として「建築基準法上の道路」に2m以上接していなければならないと案内しています。

ここで注意したいのは、「道路のように見える場所に面していれば問題ない」というわけではないことです。

大阪市も、幅員4m以上の道であっても建築基準法上の道路として扱われない場合があるため、道路種別を確認するよう案内しています。

土地を売却するときに道路条件が重要なのは、購入後に建物を建築できるかどうかに関係するためです。

古い家が建っている土地の場合、「今建物があるのだから、解体しても同じように建て替えられるだろう」と考えたくなりますが、必ずしもそうとは限りません。

建築された時期や現在の道路条件などによって取り扱いが異なる可能性があるため、古家付き土地を売る場合ほど道路調査が重要になります。

接道が2m未満なら絶対に売れないのか

接道条件を満たしていない土地は、一般的な土地と比べて買主が限定される可能性があります。

しかし、「2m接していない=絶対に何もできない」と自己判断することも避けるべきです。

大阪市では、建築基準法第43条第2項に基づき、一定の条件を満たす場合に接道規定の特例となる認定・許可の制度を設けています。

もちろん、すべての土地が認定や許可を受けられるわけではありません。

土地ごとの条件を確認する必要があります。

だからこそ、接道条件に問題がありそうな土地を売却するときは、「再建築できません」と決めつけて安く売る前に、道路種別や敷地との関係を調査することが大切です。

売れにくい土地⑤ 間口が狭い土地

土地が道路に接していても、間口が狭いことで評価が下がる場合があります。

間口が狭ければ建物の配置や玄関位置、駐車スペースなどが制限される可能性があります。

特に車を所有する世帯をターゲットにする住宅地では、車を出し入れできるかどうかが購入判断に影響することがあります。

ただし、間口が狭い土地でも、奥行きや土地面積によっては十分な住宅を建築できる場合があります。

間口の数字だけで価格を判断するのではなく、土地全体の形状と建築可能性を合わせて考えることが重要です。

大阪市内では車を所有せず、鉄道や徒歩、自転車を中心に生活する購入者もいます。

駅に近い土地なら、駐車スペースを最優先しない買主を想定した販売方法が有効になることもあります。

売れにくい土地⑥ 境界が分からない土地

相続した土地や長期間所有している土地では、「どこまでが自分の土地なのか分からない」というケースがあります。

境界標が見つからなかったり、昔のブロック塀を境界だと思っていたものの資料がなかったり、登記簿上の面積と現況に違いがありそうだったりするケースです。

境界が不明だからといって、必ず土地を売却できないわけではありません。

しかし、購入希望者からすると、購入する土地の範囲が明確でないことは不安材料になります。

特に土地面積によって価格が大きく変わる物件や、隣地との距離が近い狭小地では、境界が重要になります。

まず確認したいのは、過去の測量図、境界確認書、地積測量図などが残っていないかです。

相続した土地なら、被相続人が保管していた売買契約書や測量関係書類の中に資料が残っていることがあります。

資料がない場合には、売却にあたって測量を行うべきか検討します。

測量してから売るべきか

境界が分からないと、「売却前に必ず確定測量をしなければならない」と思うかもしれません。

しかし、土地の状況や売却方法によって必要性は異なります。

たとえば土地面積の差が価格に大きく影響する場合や、分筆して売却する場合、隣地との境界に問題がある場合などは、境界を明確にする重要性が高くなります。

一方、現況のまま購入する買主がいるケースでは、売却方法によっては必ずしも売主が事前にすべての測量を終えなければならないとは限りません。

測量には費用だけでなく時間も必要です。

隣地所有者との立会いが必要になる場合には、相手との日程調整などで時間がかかる可能性もあります。

先に測量を発注するのではなく、「測量することで売却価格や買主の範囲がどの程度変わるのか」を確認してから判断することが大切です。

売れにくい土地⑦ 古家が残っている土地

大阪市で相続した土地などでは、築年数の古い住宅が残っていることがあります。

「古い家があると土地が見えにくいから、解体して更地にした方が売れるのでは」と考える方も多いでしょう。

確かに、更地にすることで購入希望者が土地の広さや建築後のイメージを持ちやすくなる場合があります。

しかし、解体すれば必ず高く売れるわけではありません。

建物を利用したい買主にとっては、古家が残っていることが選択肢になる可能性があります。

また、解体には費用がかかります。

前面道路が狭い、隣家との距離が近い、重機を入れにくいなどの条件があれば、一般的な解体より費用が高くなる可能性もあります。

さらに、建物を取り壊した後の土地利用や税負担なども含めて検討する必要があります。

「古いから壊す」のではなく、古家付きのまま査定した場合と、更地にした場合の売却価格を比較してから判断しましょう。

スタッフ植松

「土地売却で私が避けたいのは、『古い建物が邪魔だから、とりあえず解体しよう』と調査前に決めてしまうことです。解体費用を使っても、その分だけ高く売れるとは限りません。特に道路が狭い土地や狭小地では解体条件も確認が必要です。古家付きと更地の両方を査定し、最終的な手取りで比較する方が安全です。」

売れにくい土地⑧ 高低差・擁壁がある土地

大阪市内でも、場所によっては道路と敷地に高低差がある土地があります。

高低差のある土地では、階段や擁壁などが設置されていることがあります。

購入希望者は土地価格だけでなく、建築や造成に追加費用が必要にならないかを気にします。

古い擁壁がある場合には、その状態や資料の有無などによって購入後の計画に影響する可能性があります。

売主側で「昔からあるから大丈夫だろう」と判断するのではなく、分かっている資料を整理し、購入希望者が検討できるようにすることが重要です。

土地の弱点を隠して売るのではなく、条件を把握したうえで価格や販売方法へ反映することが、結果として売却を進めやすくします。

売れにくい土地⑨ 土地が広すぎる

土地は広ければ広いほど売りやすいと思われがちですが、必ずしもそうではありません。

土地単価が同じなら、面積が大きくなるほど購入総額も大きくなるためです。

たとえば坪単価100万円の地域で30坪なら土地総額は3,000万円ですが、100坪なら1億円になります。

土地そのものに価値があっても、個人が住宅用地として購入できる予算を超えれば、対象となる買主は少なくなります。

広い土地では、一括で個人へ売る方法だけでなく、不動産会社や建築会社など事業者への売却、条件によっては分筆して複数区画として売却する方法なども検討できます。

ただし、分筆すれば必ず高く売れるわけではありません。

測量や分筆登記などの費用が必要になるほか、分割後それぞれの土地について接道や建築条件を確認する必要があります。

土地を売る前に建ぺい率・容積率を確認する

購入希望者にとって土地の価値を判断する重要な材料の一つが、「どの程度の建物を建築できるのか」です。

その際に確認されるのが建ぺい率や容積率です。

土地面積が大きくても、希望する規模の建物を建てられなければ、購入希望者にとって魅力が低くなる可能性があります。

反対に、小さい土地でも、用途地域や道路条件などを踏まえて希望する住宅を計画できるなら、購入対象になる可能性があります。

土地売却では坪数だけを広告するのではなく、用途地域、建ぺい率、容積率、接道状況など、購入後の利用方法を判断するための情報を整理することが重要です。

大阪市で土地を売却する方法① 仲介で一般の買主を探す

土地を売却する代表的な方法が、不動産会社へ仲介を依頼して購入希望者を探す方法です。

住宅用地として需要が期待できる土地であれば、個人の購入希望者を探せる可能性があります。

仲介のメリットは、市場で幅広く買主を探し、条件が合えば市場価格に近い価格での売却を目指しやすいことです。

一方、購入希望者が現れるまで時間がかかることがあります。

特に接道、形状、境界などに課題がある土地では、一般的な整形地より買主が限定される可能性があります。

その場合でも、すぐに大幅値下げするのではなく、どの条件が購入判断を妨げているのかを確認しましょう。

大阪市で土地を売却する方法② 不動産会社の買取を検討する

一般の買主を探す仲介とは別に、不動産会社へ直接買い取ってもらう方法もあります。

買取では、不動産会社が購入後に再販売したり、土地を整備したり、建物を建築したりすることを前提に購入します。

そのため、一般の購入希望者には扱いにくい土地でも、事業者が活用方法を見いだせれば売却できる可能性があります。

特に、古家付き土地、広い土地、変形地などでは、仲介だけでなく買取価格も確認すると選択肢を比較しやすくなります。

ただし、仲介で一般の買主へ売却する場合と同じ価格になるとは限りません。

事業者は購入後の工事費や再販売費用、事業リスクなどを考慮して買取価格を算出するためです。

「早く売れるから買取」「高く売りたいから仲介」と単純に決めるのではなく、売却期間と手取りの両方を比較しましょう。

仲介と買取は「手取り」で比較する

たとえば仲介なら3,500万円程度での成約を目指せる土地があり、買取では3,000万円の提示だったとします。

価格だけを見れば仲介の方が500万円高く見えます。

しかし、仲介で売るために建物解体に250万円、測量に80万円、残置物処分に30万円必要になったとすれば、追加費用は360万円です。

さらに販売期間中の固定資産税や管理費用なども考える必要があります。

一方、買取では現況のまま購入してもらえる条件なら、売主側で負担する費用を抑えられる可能性があります。

もちろん実際の条件は物件によって異なりますが、重要なのは提示価格だけを比較しないことです。

「売却価格-売却のために必要な費用」で手取りを比較しましょう。

土地を売る前に解体した方がいいケース

古家付き土地を更地にすることで、販売しやすくなるケースはあります。

たとえば建物の劣化が激しく、建物利用を希望する購入者がほとんど見込めず、土地として探している人が中心になる場合です。

建物がなくなれば土地全体を確認しやすくなり、購入後の建築計画をイメージしやすくなることもあります。

ただし、解体を決める前には少なくとも「古家付きの査定価格」「更地にした場合の査定価格」「解体費用」を比較しましょう。

古家付きで3,000万円、更地なら3,150万円、解体費用が200万円なら、単純計算では解体した方が手取りが減る可能性があります。

一方、更地にすることで買主の対象が大きく広がり、販売期間も短くなる見込みがあるなら、価格差だけでは判断できません。

費用だけでなく、売りやすさまで含めて考える必要があります。

土地を売る前に測量した方がいいケース

土地売却では、測量によって買主の不安を減らせることがあります。

特に境界標がない土地、登記面積と現況に違いがありそうな土地、隣地との境界が複雑な土地、分筆を予定している土地などでは、測量の重要性が高くなります。

一方、測量には費用と時間が必要です。

そのため「土地を売るなら必ず先に測量」という順番にする必要はありません。

現在の状態で査定を行い、測量済みならどの程度価格が変わるのか、購入対象が広がるのかを確認してから発注する方法があります。

土地の価格を上げるために100万円使っても、売却価格が50万円しか上がらないのであれば、手取りでは不利です。

費用を使う場合には、その費用によって何が改善するのかを確認しましょう。

土地売却では「値下げする前の調査」が重要

売りにくい土地ほど、販売開始後に問い合わせが少ないと価格を下げたくなります。

しかし、接道条件が不明なまま販売していることが原因なら、価格を100万円下げるより道路調査を行った方が購入希望者の不安を解消できる可能性があります。

境界が分からないことが原因なら、値下げより資料整理や測量の方が有効かもしれません。

古家が原因なら、解体以外にも古家付き土地として販売する方法や、現況買取を検討する方法があります。

土地はマンションのように同じ建物内の住戸と簡単に比較できないため、一つひとつの条件を調べることが重要です。

「売れない=高い」と決めつけず、「何が買主の判断を止めているのか」を確認しましょう。

土地売却にかかる費用も確認する

土地を売却した代金が、そのまま売主の手元に残るわけではありません。

仲介で売却する場合には仲介手数料が発生することがあります。

売買契約書には印紙税が必要になる場合があり、土地の状況によっては測量費、建物解体費、残置物処分費などが必要になることもあります。

相続した土地で登記名義が被相続人のままなら、売却に向けて相続登記などの手続きも確認する必要があります。

抵当権などの登記が残っている場合には、その処理も確認します。

売却価格だけを見て資金計画を立てるのではなく、売却までに必要となる費用を一覧にして手取りを計算することが大切です。

土地を売却したときの税金はどう考える?

土地を売却して利益が生じた場合、譲渡所得に対する税金が発生する可能性があります。

譲渡所得は、単純に「売却価格=利益」として計算するものではありません。

基本的には売却による収入金額から、取得費と譲渡費用を差し引いて計算します。

取得費には土地を購入したときの代金や購入手数料などが含まれます。

譲渡費用には、土地を売るために直接かかった仲介手数料や測量費などが該当する場合があります。

国税庁は、土地を売るために建物を取り壊した場合の取壊し費用などについても、一定の場合に譲渡費用になると案内しています。

ただし、すべての支出が譲渡費用になるわけではありません。固定資産税や通常の維持管理費などは、単に所有していたために発生した費用として譲渡費用に含まれないものがあります。

税務上の取り扱いについて判断が難しい場合には、税理士や税務署へ確認しましょう。

相続した土地は取得費が分からないことがある

相続した土地では、「親が数十年前に購入したため、いくらで買ったか分からない」というケースがあります。

国税庁では、土地や建物の取得費が分からない場合などには、売却金額の5%相当額を概算取得費とすることができるとしています。

たとえば土地を3,000万円で売却し、取得費が分からない場合、概算取得費を利用すると150万円になります。

取得費が小さくなると、その分だけ譲渡所得が大きく計算される可能性があります。

そのため相続した土地を売却するときには、「昔の契約書はどうせ使わない」と捨てるのではなく、被相続人が保管していた売買契約書、領収書などを探してみることが重要です。

また、相続で取得した土地の取得時期については、原則として被相続人が取得した時期を引き継いで判断します。

スタッフ植松

「相続した土地では、私は査定と同時に昔の資料を探すことをおすすめします。土地の売却価格だけに意識が向きがちですが、購入時の契約書が残っているかどうかで税金の計算に影響する可能性があります。土地を高く売ることと同じくらい、売却後にいくら残るのかを把握することが大切です。」

土地の所有期間によって税率区分が変わる

土地や建物の譲渡所得は、所有期間によって長期譲渡所得と短期譲渡所得に区分されます。

判定基準は単純な「購入から5年経過した日」ではありません。

国税庁では、譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える場合を長期譲渡所得、5年以下の場合を短期譲渡所得として案内しています。

土地を購入してから5年前後で売却する場合には、売却時期によって税区分が変わる可能性があるため注意しましょう。

ただし、税金だけを理由に売却を長期間先延ばしにすることが有利とは限りません。

待っている間に市場価格が変わることもあれば、固定資産税や草刈り、建物がある場合には維持管理費などが発生する可能性があります。

税負担と売却価格、保有コストを総合的に比較することが重要です。

大阪市の土地売却で準備しておきたい資料

土地を売却するときには、最初からすべての書類がそろっていなくても査定を進められる場合があります。

ただし、資料が多いほど土地の状況を把握しやすくなります。

登記識別情報や権利証、固定資産税の課税明細、購入時の売買契約書、測量図、境界確認書、地積測量図などがあれば確認しておきましょう。

古家がある場合には、建築確認関係の資料や設計図、修繕記録などが残っていることもあります。

相続した土地なら、被相続人の書類を整理するときに不動産関係の資料をまとめておくと売却時に役立ちます。

資料が見つからないから売却できないと決めつける必要はありませんが、「何があり、何がないのか」を把握しておくことが重要です。

大阪市で土地を売却するときの基本的な流れ

まず土地の登記内容と現況を確認します。

次に、土地面積、形状、接道状況、用途地域、建ぺい率・容積率、境界など、価格に影響する条件を調査します。

古家がある場合には、現況のまま売る場合と解体する場合の両方を比較します。

そのうえで査定を行い、仲介で一般の購入希望者を探すのか、買取も比較するのかを決めます。

販売開始後に反響が少ない場合には、すぐに価格を下げるのではなく、価格、広告内容、土地条件の説明、買主の対象などを見直します。

購入希望者が現れたら、価格だけではなく、境界、測量、建物解体、引き渡し条件などについても調整します。

売買契約後は決済・引き渡しに向けて必要な手続きを進め、売却後には譲渡所得が発生していないかを確認します。

売れにくい土地ほど「何をするか」より「何をしないか」が重要

大阪市で土地を売却するとき、整形地で道路条件も良く、境界も明確な土地なら比較的販売方法を考えやすいでしょう。

難しいのは、狭小地、旗竿地、変形地、古家付き土地、境界が不明な土地、接道条件に問題がある土地などです。

こうした土地では、「売れにくい」という言葉だけが先行し、売主が必要以上に不安になることがあります。

そして不安になるほど、早く何かをしなければならないと考えてしまいます。

建物を解体する。測量する。造成する。大幅に値下げする。

しかし、土地売却では、お金を使えば必ず売りやすくなるわけではありません。

200万円かけて解体しても、売却価格が100万円しか変わらないなら、手取りでは不利になる可能性があります。

100万円かけて測量しても、買主が現況のまま購入してくれるのであれば、その費用が必須ではなかった可能性もあります。

反対に、境界を明確にすることで購入希望者が増え、売却価格も上がるのであれば、測量費を負担する意味があります。

重要なのは、費用を使う前に効果を比較することです。

大阪市内の土地だからといって、すべて同じ価格基準、同じ販売方法で売れるわけではありません。

同じ区内でも、駅までの距離、道路、間口、土地形状、用途地域などが違えば、購入する人も土地の使い方も変わります。

だからこそ、「坪単価×面積」だけで土地の価値を判断するのではなく、その土地で何ができるのかまで確認する必要があります。

土地を売却する目的も人によって違います。

時間がかかってもできるだけ高く売りたい人もいれば、相続した土地を早く整理したい人もいます。

遠方に住んでいて管理負担を減らしたい人もいれば、固定資産税などの負担を考えて一定期間内に売却したい人もいるでしょう。

売却方法に絶対的な正解があるのではなく、土地の条件と売主の目的に合った方法を選ぶことが重要です。

そのために最初に行いたいのが、現在の状態での査定です。

古家があるなら古家付きのまま、境界が不明ならその状態で、まずどの程度の価格が想定されるのかを確認します。

そこから「解体したらどうなるか」「測量したらどうなるか」「仲介と買取ではどう違うか」を比較すれば、費用を使うべき場所が見えてきます。

土地売却で目指したいのは、最も高い査定額を提示してもらうことだけではありません。

最終的に売買が成立し、必要な費用と税金を整理したあと、納得できる金額を手元に残すことです。

大阪市で売れにくい土地を所有している場合も、条件が悪いからと最初から諦める必要はありません。

まず接道、形状、境界、古家、高低差、土地面積など、売れにくい理由を一つずつ整理する。

次に、その問題を解決するために必要な費用と、解決することで期待できる売却価格の変化を比較する。

そして仲介、現況売却、古家付き売却、更地売却、買取など複数の選択肢から、最終的な手取りと売却期間を比較する。

この順番で考えることで、「売れにくい土地だから安く売る」という単純な判断ではなく、その土地の条件に合った売却方法を選びやすくなります。

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この記事を書いた不動産のプロを紹介

大阪市北区を中心とした不動産売却・買取に特化した、業界歴の長いベテラン精鋭チームです。年間1,100件以上のご相談実績と、独自の富裕層・投資家ネットワークを活かし、お客様の大切な資産の「高値売却」と「スピード現金化」を実現しています。
このコラムでは、現場で培ったリアルな相場動向や、不動産会社だからこそ知っている「損をしない売却のコツ」「リースバックの裏側」など、お役立ち情報を分かりやすく発信していきます。

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