マンション売却の相場は?価格の調べ方と売却成功のポイント

マンションを売ろうと思ったとき、多くの方が最初に気になるのは「自分のマンションはいくらで売れるのか」ということでしょう。

購入したときより高く売れるのか、住宅ローンを完済できるのか、同じマンションの別の部屋はいくらで売れているのか。売却をまだ決めていなくても、現在の価格だけは知っておきたいという方もいるはずです。

マンションの売却価格を考えるときには、「大阪市の中古マンション平均価格」だけを見ても十分ではありません。

同じ大阪市内でもエリアによって価格は異なりますし、同じ駅を利用するマンションでも築年数、駅距離、管理状態などによって評価は変わります。さらに同じマンション内でも、階数、方角、専有面積、間取り、眺望、室内状態などによって成約価格に差が出ることがあります。

つまり、マンション売却で知りたい本当の相場とは、大阪市全体の平均価格ではなく、**「今、自分の部屋を売った場合に、買主がどの程度の価格なら購入を検討するのか」**という価格帯です。

また、相場を調べる際には「売出価格」と「成約価格」を区別することも重要です。

不動産ポータルサイトに掲載されている5,000万円のマンションが、実際に5,000万円で売れたとは限りません。価格交渉によって4,800万円で成約している可能性もあれば、長期間売れずに4,500万円まで値下げされている可能性もあります。

反対に、売却を急いでいないからといって相場より極端に高い価格から販売を始めると、売却期間が長期化することもあります。

マンションを納得できる条件で売却するためには、相場を一つの数字として考えるのではなく、「いくらなら売れる可能性が高いのか」「いくらから販売を始めるのか」「最終的にいくらまでなら売却してもよいのか」という複数の価格を整理することが大切です。

この記事では、マンション売却の相場を自分で調べる方法から、不動産会社の査定価格の見方、売出価格の決め方、売却を成功させるためのポイントまで詳しく解説します。

目次

マンション売却の「相場」とは何を意味する?

マンション売却について調べていると、「中古マンション相場」「売却相場」「坪単価」「平米単価」など、さまざまな価格情報が出てきます。

しかし、不動産には株式のように常に一つの市場価格が表示されているわけではありません。

同じマンションの同じ間取りであっても、売却する時期や階数、方角、室内状態、売主の事情などによって成約価格が変わる可能性があります。

そのため、マンション売却でいう相場は「必ずこの価格で売れる」という確定価格ではなく、類似物件の過去の取引や現在の競合物件などから考えられる価格帯と捉える方が現実的です。

たとえば、同じマンションで直近に70㎡の住戸が4,500万円、4,650万円、4,700万円で成約していたとします。

自分の部屋も70㎡前後なら参考になりますが、自分の部屋が最上階の角住戸で眺望が良い場合には、それらより高く評価される可能性があります。

反対に低層階で室内の傷みが大きい場合には、同じマンションの平均的な成約価格より低くなることも考えられます。

相場を知るということは、平均価格を一つ探すことではありません。

比較できる物件を集め、その中で自分の部屋がどの位置にあるのかを考えることなのです。

「購入価格=現在の価値」ではない

マンションを売却するときに基準にしたくなるのが、購入時の価格です。

5年前に4,000万円で購入したなら、「少なくとも4,000万円では売りたい」と考えるのは自然でしょう。

しかし、購入価格は現在の市場価値を決めるものではありません。

購入後に周辺のマンション価格が上昇していれば、購入価格を上回って売却できる可能性があります。

反対に、市場価格が下落していたり、築年数の経過によって評価が変わったりすれば、購入価格を下回る可能性もあります。

新築で購入したマンションの場合には、新築販売時と中古流通市場では価格の考え方も異なります。

売主にとって「購入時にいくら払ったか」は重要ですが、購入希望者が判断するのは「現在、このマンションにいくら支払う価値があるか」です。

そのため売却相場を調べるときには、購入価格から逆算するのではなく、現在の取引市場から考える必要があります。

マンション相場の調べ方① 国土交通省の不動産情報ライブラリを見る

自分でマンション相場を調べる方法として、まず利用したいのが国土交通省の「不動産情報ライブラリ」です。

不動産情報ライブラリでは、不動産の取引価格や成約価格などの情報を地図上から確認できます。

マンションについて調べる場合には、売却予定マンションの周辺でどのような中古マンション取引が行われているのかを見ることで、地域のおおまかな価格水準を把握できます。

ただし、表示された取引価格をそのまま自分のマンションへ当てはめるのは避けましょう。

マンション価格は築年数、専有面積、駅距離などによって変わります。

同じ地域で4,000万円のマンションが売れていても、築5年・駅徒歩3分・70㎡のマンションと、築30年・駅徒歩15分・55㎡のマンションでは条件が大きく違います。

国土交通省も、不動産の取引価格は面積などの個別要因や取引事情によって異なることがあると注意を促しています。

不動産情報ライブラリは「自宅の価格を一発で決めるサイト」ではなく、周辺の実際の取引価格を確認するための材料として利用するとよいでしょう。

マンション相場の調べ方② 現在売り出されている競合物件を見る

次に確認したいのが、不動産ポータルサイトなどで現在販売されている中古マンションです。

特に重要なのは、同じマンション内で販売中の住戸です。

自分が70㎡の3LDKを売却しようとしているとき、同じマンションで同程度の広さの部屋が4,980万円で販売されていれば、購入希望者は当然比較します。

同じマンションに競合物件がなければ、周辺の類似マンションまで範囲を広げます。

築年数、駅距離、専有面積、間取りなどが近い物件を探してみましょう。

ただし、ここで最も注意したいのが、ポータルサイトに表示されている価格は基本的に「売出価格」であるということです。

4,980万円で掲載されているからといって、そのマンションが4,980万円で売れるとは限りません。

売主が希望している価格であって、実際の成約価格とは異なる可能性があります。

売出価格は「現在のライバルがいくらで販売しているか」を確認するために利用し、成約相場とは分けて考えましょう。

マンション相場の調べ方③ 同じマンションの過去の成約事例を見る

マンション売却では、同じマンション内の成約事例が非常に参考になります。

マンションは戸建てと違い、同じ建物内に似た条件の住戸が存在するからです。

立地、築年数、共用施設、管理状態、最寄り駅など多くの条件が共通しています。

たとえば同じマンションで半年以内に、

65㎡・4,200万円
70㎡・4,550万円
72㎡・4,700万円

という取引があれば、自分の住戸を査定するうえで重要な材料になります。

ただし、面積だけで比較してはいけません。

階数、方角、角住戸か中住戸か、眺望、バルコニー、室内状態なども確認する必要があります。

また、成約時期が古すぎる事例にも注意しましょう。

5年前の成約価格が分かっても、現在の市場環境が大きく変わっていれば、そのまま現在価格として使うことはできません。

できるだけ最近の事例を優先し、条件の近い住戸を比較することが大切です。

スタッフ植松

「マンション査定では、私は大阪市全体の平均価格より、まず『同じマンションで最近いくらで売れたのか』を見ることが重要だと考えています。同じ建物なら立地や築年数、管理状態など多くの条件が共通するからです。ただし、同じマンションでも階数や方角、広さによって価格は変わるため、成約事例をそのまま自分の部屋の価格にするのではなく、違いを補正して考えることが大切です。」

マンション相場の調べ方④ 平米単価・坪単価で比較する

専有面積が違うマンションを比較するときに便利なのが、平米単価や坪単価です。

たとえば70㎡の住戸が4,900万円で成約した場合、単純な平米単価は約70万円です。

同じマンションの60㎡の住戸について単純計算するなら、

70万円×60㎡=4,200万円

となります。

坪単価でも同じように比較できます。

ただし、この方法もあくまで目安です。

面積が違えば間取りの使いやすさも変わりますし、角住戸、最上階、専用庭付きなどの条件によって単価は変わります。

また、小さい住戸の方が平米単価が高くなるケースもあります。

単価計算だけで査定価格を決めるのではなく、条件の異なる成約事例を比較しやすくするための道具として使いましょう。

マンション相場の調べ方⑤ 不動産会社の査定を利用する

自分で相場を調べることはできますが、最終的な売却価格を考える段階では不動産会社の査定も利用します。

不動産会社は周辺の成約事例、現在の売出物件、マンションの特徴、室内状態などを確認して査定価格を算出します。

査定には、大きく分けて机上査定と訪問査定があります。

机上査定は、住所、専有面積、築年数、階数などの情報をもとに価格を算出する方法です。

まだ売却を具体的に決めておらず、「現在いくらくらいなのか知りたい」という段階でも利用しやすい方法です。

訪問査定では、実際に室内を確認します。

室内状態、眺望、日当たり、設備状況など、データだけでは判断しにくい部分も確認できるため、売却を具体的に進める段階ではより詳しい査定が可能になります。

査定価格は「その価格で必ず売れる」という意味ではない

マンション査定で最も誤解されやすいのが査定価格です。

不動産会社から「査定価格5,000万円」と言われると、「自分のマンションは5,000万円で売れる」と考えたくなります。

しかし査定価格は、一定の根拠から不動産会社が算出した売却可能性の目安であり、その価格での成約を保証するものではありません。

たとえば三社へ査定を依頼して、

A社 4,600万円
B社 4,750万円
C社 5,300万円

だったとします。

売主としては5,300万円を提示したC社に魅力を感じるでしょう。

しかし重要なのは金額ではなく、「なぜ5,300万円なのか」という根拠です。

同じマンションの最近の成約価格が4,500万円前後なのに、特別な理由なく5,300万円という査定になっているのであれば、本当にその価格で買主が現れるのか確認する必要があります。

高い査定額を提示した会社が、必ず高く売却できる会社とは限りません。

査定価格そのものより、その価格を説明できる成約事例や市場分析を見ることが大切です。

売出価格・査定価格・成約価格を区別する

マンション売却では、三つの価格を分けて考えると理解しやすくなります。

査定価格は、不動産会社が「この程度なら売却できる可能性がある」と考える価格です。

売出価格は、実際に広告へ掲載して購入希望者を募集する価格です。

成約価格は、最終的に買主と売主が合意して売買契約を締結した価格です。

たとえば査定価格が4,800万円でも、売主が売却を急いでいなければ4,980万円から販売を始めることがあります。

購入希望者から価格交渉が入り、最終的に4,850万円で成約することもあります。

反対に、4,980万円で売り出しても問い合わせが少なく、4,700万円へ価格変更した結果、4,650万円で成約することも考えられます。

マンション売却の相場を調べるときは、この三つを混同しないことが非常に重要です。

売却成功のポイント① 同じマンションの競合を確認する

マンション売却で見落としやすいのが、販売開始時点の競合状況です。

同じマンションで似た間取りの住戸が同時に販売されていると、購入希望者は比較します。

自分が70㎡・5階・4,980万円で販売しているとき、同じマンションで72㎡・8階・4,850万円の住戸が販売されていれば、相手の物件が魅力的に見える可能性があります。

一方、自分の部屋が角住戸で室内状態も良く、相手より条件が優れているなら、高い価格でも選ばれる可能性があります。

重要なのは「同じマンションだから同じ価格にする」のではなく、競合との違いを把握することです。

販売開始時には競合がゼロでも、途中から新しい部屋が売り出されることがあります。

売却期間中も定期的に競合物件を確認しましょう。

売却成功のポイント② 売り出すタイミングで価格を調整する

中古マンションの価格は固定されたものではありません。

周辺で新しい物件が販売されたり、同じマンションの成約事例が増えたりすれば、購入希望者が比較する価格も変わります。

そのため、査定を受けてから数か月後に販売を始める場合には、販売開始時点でもう一度市場を確認することが大切です。

査定時には同じマンションの売出物件がなかったのに、販売開始時には3戸出ているということもあります。

反対に、査定時に競合していた住戸がすべて成約し、自分の部屋だけになっている可能性もあります。

査定価格をそのまま固定するのではなく、販売開始時点の市場環境に合わせて売出価格を決めましょう。

売却成功のポイント③ 最初から相場より安くしすぎない

早く売りたいからといって、最初から相場より大幅に安い価格にする必要があるとは限りません。

相場4,500万円前後のマンションを4,000万円で販売すれば、問い合わせが増える可能性はあります。

しかし、4,400万円でも十分に買主が見つかったのであれば、本来得られた可能性のある400万円を失ったことになります。

一度売買契約を締結すれば、「やはりもっと高く売れたかもしれない」と考えても簡単には戻せません。

売却を急ぐ場合でも、どの程度の価格なら一定期間内で成約できる可能性があるのかを確認したうえで価格を決めることが重要です。

売却成功のポイント④ 高すぎる価格で長期間放置しない

反対に、「少しでも高く売りたい」と相場から大きく離れた価格で長期間販売することにも注意が必要です。

中古マンションを探している人は、複数の物件を継続的にチェックしています。

長期間同じ物件が掲載されていると、「ずっと売れていない物件なのでは」「何か理由があるのでは」と感じる人もいます。

さらに販売中に新しい競合物件が出れば、比較対象が増えていきます。

高値から始めること自体が必ず悪いわけではありません。

重要なのは、反響を見ながら見直す基準を最初に決めておくことです。

「1か月で問い合わせがほとんどなければ価格を再検討する」「内覧はあるのに申込みがなければ室内状態や価格を見直す」といった判断基準を用意しておけば、感覚だけで値下げすることを防げます。

売却成功のポイント⑤ 問い合わせ数と内覧後の反応を分けて考える

マンションが売れないと、すぐ価格が高いと思ってしまいがちです。

しかし、売れない理由は販売状況によって異なります。

広告を出しても問い合わせがほとんどない場合には、価格、写真、物件情報など、広告を見た段階で比較対象から外されている可能性があります。

問い合わせは多いのに内覧につながらないなら、日程調整や情報提供など別の問題があるかもしれません。

内覧は多いのに購入申込みがない場合には、室内状態、眺望、騒音、価格とのバランスなど、現地を見た後に購入をためらう理由がある可能性があります。

「売れないから値下げ」ではなく、購入希望者がどの段階で離脱しているのかを確認することが重要です。

スタッフ植松

「マンションが売れないとき、私はいきなり値下げするのではなく、『広告を見てもらえていないのか』『問い合わせはあるのか』『内覧後に断られているのか』を分けて考えることが大切だと思っています。問い合わせがない場合と、内覧が10組あって決まらない場合では改善すべきポイントが違います。価格変更は原因を確認してからでも遅くありません。」

売却成功のポイント⑥ 写真で第一印象を改善する

マンション購入者の多くは、最初にインターネットで物件を比較します。

そこで重要になるのが写真です。

同じ価格、同じ広さでも、暗い室内写真と明るく整理された写真では印象が変わります。

撮影前にはカーテンを開け、室内の照明を点灯し、床やテーブルに置いている物を減らすだけでも見え方が変わります。

特にリビングは物件全体の印象を左右しやすいため、生活感が強くなりすぎないよう整理しておきましょう。

バルコニーから眺望があるなら、その魅力も写真で伝えます。

共用エントランス、宅配ボックス、駐車場など、マンションの特徴になる共用部分も購入者が確認したい情報です。

ただし共用部分の撮影や広告利用については、管理規約なども確認しましょう。

売却成功のポイント⑦ 内覧前に「大規模リフォーム」を急がない

室内が古いと、「リフォームしてから売った方が高くなるのでは」と考える方もいます。

確かに、きれいな室内は購入者へ良い印象を与えやすくなります。

しかし、売却前に数百万円のリフォームを行えば、その費用以上に高く売れるとは限りません。

購入者の中には、自分好みにリノベーションしたい人もいます。

売主が300万円かけて内装を新しくしても、購入者がそのデザインを気に入らなければ評価されない可能性があります。

まず現況で査定を受け、「そのまま売る場合」と「リフォームした場合」でどの程度価格差が期待できるのかを確認しましょう。

一方、壁紙の大きな汚れ、壊れた設備、清掃不足など、比較的小さな費用で第一印象を改善できる部分については対応を検討する価値があります。

費用を使うなら、売却価格への効果を確認してから判断することが重要です。

築年数はマンション価格にどう影響する?

中古マンションでは築年数も価格に影響します。

一般的には新しいマンションほど建物や設備が新しく、購入希望者から評価されやすい傾向があります。

ただし、「築20年になった瞬間に価格が大きく下がる」といった単純な仕組みではありません。

立地、管理状態、修繕状況などによって評価は変わります。

築年数が経過していても、駅に近く、管理状態が良く、大規模修繕が適切に行われているマンションなら需要が続く可能性があります。

反対に築浅でも、立地や管理状態、周辺供給などによって価格が伸びないことがあります。

築年数だけで「もう古いから安くしなければ」と決めるのではなく、同年代の競合マンションや同じマンションの成約事例を確認しましょう。

管理状態と修繕積立金も購入者は確認する

マンションは専有部分だけで価値が決まる不動産ではありません。

エントランス、廊下、エレベーター、外壁、屋上などの共用部分を区分所有者全体で維持管理しています。

そのため購入希望者は、管理状態や長期修繕計画、修繕積立金なども確認します。

室内をきれいにリフォームしていても、共用部分の管理に不安があれば購入判断へ影響する可能性があります。

売却時には管理費・修繕積立金の金額だけでなく、大規模修繕の実施状況や今後の予定など、確認できる資料を整理しておきましょう。

マンション価格を考えるときには、「自分の部屋」だけではなく「マンション全体の商品力」を見ることが重要です。

階数・方角・眺望で価格差が出ることもある

同じマンション、同じ専有面積でも価格が違う代表的な理由が階数や方角です。

一般的には眺望や日当たりが良い住戸などが評価されることがあります。

角住戸なら窓が多い、隣接住戸が少ないなどの特徴があります。

一方、低層階にもエレベーターを使わず移動しやすいなど、人によってメリットと感じる要素があります。

つまり「10階だから5階より必ず○万円高い」と機械的に決められるものではありません。

同じマンションの成約事例を見るときには、階数や方角まで確認し、自分の住戸との違いを考えることが重要です。

大阪市のマンションは「市全体の平均」だけで判断しない

大阪市でマンションを売却する場合、大阪市全体の中古マンション平均価格だけを見ると判断を誤る可能性があります。

大阪市には24区があり、エリアによって住宅需要やマンションの特徴は大きく異なります。

さらに同じ区内でも駅によって価格差が生じます。

駅徒歩3分のマンションと徒歩15分のマンションを同じ相場として考えることはできません。

そのため大阪市でマンション相場を調べるなら、

大阪市全体
↓
区
↓
最寄り駅・生活圏
↓
類似マンション
↓
同じマンション
↓
自分の住戸

という順番で絞り込んでいくと分かりやすくなります。

地域全体の市場動向を把握したうえで、最後は自分の住戸に近い事例を見ることが重要です。

豊中市・吹田市・箕面市でも同じ考え方で調べる

北摂エリアの豊中市、吹田市、箕面市でマンションを売却する場合も基本的な考え方は同じです。

市全体の平均価格だけで判断せず、駅、築年数、専有面積などを絞って比較します。

特に北摂では駅への距離だけでなく、周辺の住環境、学校、買い物環境などが購入判断に影響する場合があります。

ファミリー向けマンションなら、70㎡前後の3LDKを探している世帯と、50㎡台の2LDKを探している世帯では比較対象も違います。

自分のマンションを購入しそうな人が、ほかにどの物件と比較するのかを考えることが相場把握につながります。

住宅ローン残高とマンション相場は別々に確認する

住宅ローンが残っているマンションでは、「ローンが3,500万円あるから3,500万円以上で売りたい」と考えることがあります。

しかし、住宅ローン残高は市場価格を決める要素ではありません。

購入希望者は売主のローン残高ではなく、そのマンションに現在いくらの価値があるかを見て判断します。

住宅ローン残高が4,000万円でも、市場相場が3,500万円なら、ローン残高を理由として4,200万円で売れるわけではありません。

反対にローン残高が2,000万円でも、市場価格が4,500万円なら2,000万円で売る必要はありません。

まずマンションの市場価格を確認し、その後で住宅ローン残高と比較します。

売却価格からローンを完済できない可能性がある場合には、自己資金で不足額を補えるかなどを確認し、必要に応じて金融機関へ相談します。

マンション売却では「売却価格」より「手取り」を見る

マンションを5,000万円で売却できたとしても、5,000万円すべてが手元に残るわけではありません。

仲介で売却すれば仲介手数料が発生する場合があります。

売買契約書の印紙税や、住宅ローンが残っている場合には抵当権抹消に関係する費用などが必要になることもあります。

引っ越し費用や新居に必要な費用も考えておきたいところです。

たとえば、

成約価格 5,000万円
住宅ローン残高 3,500万円
売却関連費用 180万円

なら、単純化すると、

5,000万円-3,500万円-180万円=1,320万円

となります。

売却価格だけを見れば5,000万円ですが、住宅ローン返済後に使える資金は大きく変わります。

住み替えを予定している場合は、この手取り額が次の住宅購入資金に影響します。

そのため査定を受けたときには「いくらで売れそうか」だけでなく、「その価格で売ったらいくら残りそうか」まで確認しましょう。

マンション売却で利益が出たら税金がかかる?

マンションを売却して譲渡所得が生じた場合には、所得税・住民税などがかかる可能性があります。

ただし「5,000万円で売ったから5,000万円に税金がかかる」という仕組みではありません。

基本的な譲渡所得は、

売却による収入金額-取得費-譲渡費用

という考え方で計算します。

取得費にはマンション購入代金などが関係しますが、建物部分については所有期間中の減価償却相当額を差し引いて計算する必要があります。

譲渡費用には、売却のために直接必要となった仲介手数料などが該当する場合があります。

住宅ローン残高は、この譲渡所得を計算するための取得費ではありません。

「住宅ローンを完済したら利益がほとんど残らなかったから税金もかからない」と単純には判断できないため注意しましょう。

マイホームなら3,000万円特別控除を利用できる可能性がある

自分が住んでいるマンションを売却した場合には、一定の要件を満たすことで、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。

この特例は、所有期間の長短に関係なく適用を検討できます。

たとえば譲渡所得が1,000万円生じていても、特例の要件を満たして3,000万円特別控除を適用できれば、課税譲渡所得をゼロにできる可能性があります。

ただし、自宅を売却すれば自動的に適用されるわけではありません。

売却相手や過去に利用した特例など、複数の要件があります。

また、以前住んでいたマンションについても一定期間内の売却なら対象になる可能性があります。

売却益が出そうなマンションでは、価格だけでなく税制まで確認してから手取りを考えることが大切です。

所有期間によって税率区分が変わる

土地や建物を売却した場合の譲渡所得は、所有期間によって長期譲渡所得と短期譲渡所得に区分されます。

判定は「購入してから売却日まで5年経ったか」ではありません。

売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えているかどうかで判断します。

そのため購入から5年前後のマンションを売却する場合には、売却時期によって税率区分が変わる可能性があります。

また、一定の要件を満たす所有期間10年超のマイホームについては、3,000万円特別控除と軽減税率の特例を併用できる場合もあります。

税金が大きくなりそうな場合には、売却前に税理士や税務署へ確認しておくと安心です。

査定価格5,000万円なら、いくらから売り出す?

査定価格が5,000万円だった場合、売出価格も必ず5,000万円にする必要はありません。

売主が売却を急いでおらず、同じマンションの競合も少ないなら、少し高めから市場の反応を見る方法があります。

たとえば5,180万円から販売し、問い合わせ状況を確認する方法です。

一方、3か月以内に売却したい事情があり、同じマンションで4,980万円の競合物件が複数あるなら、5,300万円から始めることで売却期間が長くなる可能性があります。

売出価格は、

現在の相場
競合物件
売却希望期限
価格交渉の余地
最低限確保したい手取り

などを合わせて決めます。

「高く出せば高く売れる」わけでも、「安く出せば得」でもありません。

売却目的に合わせた価格設定が重要です。

値下げするなら「金額」より先に理由を確認する

販売開始から一定期間経っても売れない場合、価格変更を検討することがあります。

しかし「1か月経ったから100万円下げる」と機械的に判断する必要はありません。

問い合わせそのものが少ないなら、価格や広告の第一印象を見直します。

内覧が多いのに申込みがないなら、室内状態や競合物件との比較を確認します。

購入申込みは入るものの毎回大幅な価格交渉になるなら、購入者から見て売出価格が高い可能性があります。

同じマンションに新しい競合物件が出たことが原因かもしれません。

価格変更は販売戦略の一つですが、原因を確認せず値下げを繰り返すと、必要以上に安く売ることになりかねません。

スタッフ植松

「マンション売却では、私は『いくらで売れたか』だけで成功を判断しない方がいいと考えています。5,000万円で売れても半年間の住宅ローンや管理費を払い続けた場合と、4,900万円でも短期間で売却できた場合では、実際の手取り差が小さくなることがあります。価格、売却期間、売却費用をまとめて比較することが大切です。」

高く売るために売却期間も計算する

売却価格だけを追いかけると、販売期間中の費用を見落としやすくなります。

住宅ローンが残っていれば毎月返済があります。

マンションなら管理費と修繕積立金も必要です。

固定資産税なども所有している間は負担します。

たとえば毎月、

住宅ローン 12万円
管理費・修繕積立金 3万円

を負担しているなら、単純計算で月15万円です。

売却期間が6か月延びれば90万円になります。

5,000万円で売れるまで半年待つ場合と、4,950万円で早期に売却する場合では、価格だけなら前者が50万円高いものの、保有費まで含めれば結果が逆転する可能性があります。

もちろん住宅ローン返済額には元本返済も含まれるため、毎月の支払額全額を単純な損失として扱うことはできません。

それでも、売却期間が長くなれば現金支出が続くことは資金計画上重要です。

「最高価格」だけでなく「いつ売れるか」も売却戦略に含めましょう。

住みながら売る場合は内覧準備も価格に影響する

マンションは住みながら売却することもできます。

その場合、購入希望者が室内を見学する内覧への対応が重要です。

高額な家具を購入したり、モデルルームのようにする必要はありません。

物を減らし、掃除を行い、室内を明るく見せるだけでも印象は変わります。

玄関、リビング、水回り、バルコニーは特に確認されやすい場所です。

収納の中まで確認したい購入者もいるため、収納スペースも整理しておくとよいでしょう。

室内が散らかっていることで部屋が実際より狭く見えると、せっかく立地や価格条件が良くても魅力が伝わりにくくなります。

売却価格を100万円下げる前に、費用をほとんどかけず改善できる部分がないか確認することも大切です。

空室にして売る場合にもメリットと注意点がある

先に引っ越して空室にすると、購入希望者の希望時間に合わせて内覧しやすくなります。

家具がないため部屋全体の広さを確認しやすいこともメリットです。

一方、家具がないことで生活イメージを持ちにくくなる場合があります。

また、新居を購入して先に引っ越した場合には、旧居の住宅ローンや管理費などと新居費用が重なる可能性があります。

「空室の方が売りやすそうだから」という理由だけで引っ越すのではなく、売却期間中の二重負担まで計算しましょう。

マンション売却では、販売方法だけでなく家計全体を考えてスケジュールを決める必要があります。

マンション売却相場を調べるときの順番

自分でマンション価格を調べるなら、情報を順番に絞り込むと分かりやすくなります。

まず不動産情報ライブラリなどで地域の取引価格を確認し、周辺の市場水準を把握します。

次に不動産ポータルサイトで現在販売されている競合マンションを確認します。

その後、同じマンションの過去の成約事例が確認できるなら優先して比較します。

さらに専有面積、階数、方角、間取り、眺望などの違いを確認し、自分の住戸がどの位置にあるのかを考えます。

最後に不動産会社の査定を利用し、自分で調べた相場と大きな差がないか確認します。

この順番で調べれば、査定価格を提示されたときにも「なぜこの金額なのか」を理解しやすくなります。

マンション売却前に整理したい4つの価格

マンション売却では、価格を一つだけ決めるのではなく、少なくとも四つに分けて考えると判断しやすくなります。

一つ目は「査定価格」です。現在の市場から考えて、どの程度で成約を見込めるかという目安になります。

二つ目は「売出価格」です。実際に広告へ掲載する価格です。

三つ目は「目標成約価格」です。価格交渉なども想定し、最終的にこの程度で売れれば納得できるという価格です。

四つ目は「最低売却価格」です。住宅ローン残高、売却費用、住み替え資金などを考え、これを下回ると売却計画が成立しないという価格です。

たとえば、

査定価格 4,800万円
売出価格 4,980万円
目標成約価格 4,850万円
最低売却価格 4,650万円

というように整理しておけば、4,700万円の購入申込みが入ったときにも判断しやすくなります。

その場の感情だけで「もう少し高く」「早く売りたいから下げよう」と決めるのではなく、販売開始前に基準を作っておくことが重要です。

マンション売却で大切なのは「相場を知ってから価格を決める」こと

マンションを売却するとき、最初から正確な成約価格を知ることはできません。

最終的な価格は、売主と買主が合意したときに決まるからです。

しかし、だからといって価格を感覚で決める必要はありません。

国土交通省の不動産情報ライブラリなどから周辺の取引価格を調べ、現在販売されている競合物件を確認し、同じマンションの成約事例を比較することで、現実的な価格帯を絞り込むことはできます。

特にマンションでは、同じ建物内の情報が重要です。

大阪市全体で中古マンション価格が上昇していたとしても、自分のマンションで同じ時期に複数の住戸が売り出されていれば、競争が強くなる可能性があります。

反対に、同じマンションで販売物件がほとんどなく、購入希望者が待っているような状況なら、売主にとって価格設定の選択肢が広がる可能性があります。

相場は「地域の平均価格」だけで見るものではありません。

地域から駅へ、駅からマンションへ、マンションから自分の住戸へと条件を絞り込むことで、初めて実際の売却判断に使える相場になります。

そして相場を把握した後に決めるのが売出価格です。

高く売りたいからと相場を大幅に上回る価格を設定すれば、販売期間が長期化する可能性があります。

反対に、早く売りたいからと最初から大幅に安くすると、本来得られた可能性のある売却代金を失うことがあります。

重要なのは、自分の売却期限と市場価格のバランスです。

3か月以内に売りたいのか、半年程度待てるのか、価格を優先して一年程度でも待てるのかによって、販売戦略は変わります。

また、販売開始後も市場は動きます。

同じマンションに新しい売出物件が出ることもあれば、競合物件が成約して市場から消えることもあります。

そのため、販売開始時に決めた価格を最後まで固定するのではなく、問い合わせ数、内覧数、購入希望者の反応、競合状況を確認しながら調整することが大切です。

ただし、反響が悪いからといって値下げだけを繰り返す必要はありません。

写真を変える、広告情報を充実させる、室内を整理する、内覧しやすい時間帯を増やすなど、価格以外で改善できることもあります。

そして最終的には「いくらで売れたか」だけではなく「いくら手元に残ったか」を確認しましょう。

5,000万円で売れたとしても、住宅ローン返済や仲介手数料などの売却費用を差し引けば、実際に残る金額は異なります。

売却期間が長くなれば、その間にも管理費、修繕積立金、住宅ローン返済などの支払いが続きます。

マイホームの売却で利益が出た場合には税金も確認する必要があります。一方、一定の要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例を利用できる可能性もあります。

マンション売却の成功は、単純に「一番高い価格で売ること」だけではありません。

現在の相場を正しく把握し、無理のない売出価格を設定し、販売中の反響を見ながら戦略を調整し、必要な費用と税金まで含めて納得できる手取りを残すことが重要です。

「購入したときより高く売りたい」「住宅ローンを完済したい」「住み替え資金をできるだけ多く残したい」など、売却する目的は人によって異なります。

だからこそ、最初に自分のマンションの現在価値を確認し、その価格を基準として売却計画を作ることが、マンション売却を進める第一歩になります。

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