築20年マンションの資産価値は?売却相場と売る際の注意点

「築20年のマンションは、もう資産価値が低い?」

「購入したときは高かったけれど、今売ったらいくらになる?」

「築20年なら、売却するより住み続けた方がいい?」

マンションを所有している方の中には、築年数が20年を超えたことで、このような不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

特に大阪市内や豊中市・吹田市・箕面市など北摂エリアでは、築20年前後の中古マンションも数多く流通しています。

結論から言えば、築20年だから資産価値が大きく失われているとは限りません。

むしろ中古マンション市場では、築20年前後の物件も実際に数多く売買されています。

近畿圏全体では、2026年7月の中古マンション成約価格は3,214万円、成約㎡単価は47.94万円でした。大阪市では成約件数425件、成約㎡単価70.55万円、平均成約価格4,241万円、大阪府北部では成約件数169件、成約㎡単価46.61万円、平均成約価格3,372万円となっています。大阪市の成約㎡単価は前年同月比で5.2%下落した一方、大阪府北部では11.1%上昇しており、同じ大阪府内でもエリアによって動きが異なります。 (ライブドアニュース)

つまり、

「築20年」という数字だけではマンションの価値は判断できません。

実際の売却価格を左右するのは、築年数だけではなく、

  • 駅からの距離
  • エリア
  • 専有面積
  • 階数
  • 方角
  • 間取り
  • 管理状態
  • 修繕履歴
  • 大規模修繕の実施状況
  • 管理費・修繕積立金
  • 駐車場の有無
  • マンション全体の将来性

など、さまざまな要素です。

この記事では、大阪市・北摂エリアで築20年のマンションを売却したい方に向けて、築20年マンションの資産価値の考え方、売却相場を見る方法、高く売れるマンションの特徴、売却前に注意したいポイント、リフォームの考え方、税金まで詳しく解説します。

目次

築20年マンションの資産価値は「築年数だけ」では決まらない

まず理解しておきたいのが、

マンションの価格=築年数だけで決まるわけではない

ということです。

「築20年だから購入時の半額」

「築30年だからほとんど価値がない」

といった単純な考え方はできません。

例えば、同じ築20年でも、

Aマンション

  • 大阪市中心部
  • 駅徒歩3分
  • 管理状態が良い
  • 大規模修繕済み
  • 人気の間取り

と、

Bマンション

  • 駅徒歩20分
  • 修繕積立金が不足
  • 管理状態に不安
  • 周辺の中古マンションが多い

では、資産価値に大きな差が出る可能性があります。

築年数はあくまで価格を判断する一つの材料です。

2026年の大阪市・北摂の中古マンション市場

築20年マンションの売却価格を考えるなら、まず現在の市場環境を把握しておきましょう。

近畿圏の2026年7月の中古マンション成約価格は3,214万円、成約㎡単価は47.94万円でした。

前年同月と比較すると、成約価格は4.5%上昇、成約㎡単価は5.3%上昇しています。一方、成約件数は4.5%減少しており、「価格は上がっているものの、取引件数は減っている」という動きも見られます。 (ライブドアニュース)

大阪市を見ると、2026年7月は、

項目大阪市
成約件数425件
成約㎡単価70.55万円/㎡
成約価格4,241万円
前年同月比・成約件数-4.1%
前年同月比・㎡単価-5.2%

となっています。 (ライブドアニュース)

一方、大阪府北部では、

項目大阪府北部
成約件数169件
成約㎡単価46.61万円/㎡
成約価格3,372万円
前年同月比・成約件数-9.6%
前年同月比・㎡単価+11.1%

となっています。 (ライブドアニュース)

ここで注目したいのが、大阪市と大阪府北部で価格の動きが異なることです。

大阪市の中古マンションだから必ず値上がりしているわけでもなく、北摂だから必ず下がっているわけでもありません。

さらに大阪市の中でも、北区・中央区・西区などの都心部と、それ以外のエリアでは価格帯が大きく異なります。

そのため、築20年マンションの売却相場を知りたいなら、「大阪市の平均価格」ではなく、自分のマンションに近い成約事例を見ることが重要です。

スタッフ植松

「築20年と聞くと、“もう古いから安い”と思ってしまいがちですが、実際の売却価格は築年数だけでは決まりません。私なら、まず同じマンションや近隣の似た条件の成約事例を見て、“今このマンションを買いたい人がいくらなら購入するのか”を考えます。」

築20年マンションの売却相場はどう調べる?

「築20年マンションの相場は○○万円」

と一つの数字で表すことはできません。

なぜなら、マンションは物件ごとの差が大きいからです。

相場を調べるときには、次の順番で確認すると分かりやすくなります。

①同じマンションの成約事例

最も参考になるのが、同じマンション内で実際に売買された事例です。

同じマンションなら、

  • 立地
  • 築年数
  • 管理状態
  • 共用部分
  • 建物のグレード

などが共通しています。

ただし、

  • 階数
  • 方角
  • 専有面積
  • リフォーム状況
  • 室内状態

によって価格は変わります。

②同じ駅・徒歩距離の物件

同じマンションの成約事例が少ない場合は、

同じ駅から近い中古マンション

を比較します。

例えば、

「大阪メトロ○○駅徒歩5分」

と、

「○○駅徒歩15分」

では、築年数が同じでも価格が違う可能性があります。

③専有面積が近い物件

70㎡のマンションを売るのに、

50㎡のマンションと単純比較するのは適切ではありません。

できるだけ、

面積が近い物件

を比較しましょう。

④間取りが近い物件

同じ70㎡でも、

  • 2LDK
  • 3LDK
  • 4LDK

ではターゲットが変わります。

大阪市内ではコンパクトな間取りを求める世帯もいれば、北摂ではファミリー向けの3LDK・4LDKを探す層もいます。

そのため、同じ面積+同じような間取りで比較することが重要です。

「売出価格」と「成約価格」は違う

マンションを売却するときに注意したいのが、

ポータルサイトに掲載されている価格=実際に売れた価格ではない

ということです。

例えば、

「4,500万円で売り出しているマンション」

があったとしても、

実際の成約価格は4,200万円かもしれません。

2026年7月の近畿圏中古マンションでは、在庫の平均価格が3,592万円なのに対して、成約価格は3,214万円となっており、売り出し中の価格と実際の成約価格には差があります。 (ライブドアニュース)

だからこそ、

「ネットでこのマンションが4,500万円だから、自分の部屋も4,500万円で売れる」

とは考えないようにしましょう。

築20年マンションの価値を決める10のポイント

ここからは、築20年マンションの資産価値を左右しやすいポイントを詳しく見ていきます。

①立地

最も重要なポイントの一つです。

マンションは建物そのものだけでなく、

「どこにあるか」

が価値に大きく影響します。

例えば、

  • 駅徒歩5分以内
  • 複数路線利用可能
  • 梅田へのアクセスが良い
  • 商業施設が近い
  • スーパーが近い
  • 病院が近い
  • 学校が近い

などです。

築20年でも立地が良ければ、購入希望者が見つかりやすい可能性があります。

大阪市では「駅距離」が特に重要

大阪市内でマンションを探す人の中には、

「駅から徒歩何分か」

を重要視する人が少なくありません。

例えば、

築20年・駅徒歩3分

と、

築10年・駅徒歩20分

を比較した場合、築年数だけなら後者の方が新しいですが、購入者によっては前者を選ぶ可能性があります。

つまり、

築年数より立地を優先する購入者もいるということです。

北摂では「駅+住環境」も重要

豊中市・吹田市・箕面市など北摂エリアでは、駅距離だけでなく、

  • 落ち着いた住環境
  • 公園
  • 教育環境
  • スーパー
  • 医療施設
  • 駐車場
  • 周辺の街並み

なども購入判断に影響します。

特にファミリー向けマンションでは、

「子どもと暮らしやすいか」という視点が重要です。

②マンションの管理状態

築20年になると、

管理状態の差

が価格に影響しやすくなります。

購入希望者が確認するのは、専有部分だけではありません。

例えば、

  • エントランス
  • 廊下
  • ゴミ置き場
  • 駐車場
  • 駐輪場
  • エレベーター
  • 外壁
  • 共用設備

などです。

築20年でも共用部分がきれいに管理されていれば、

「しっかり管理されているマンション」という印象につながります。

③修繕計画・大規模修繕

マンションには長期修繕計画があります。

築20年なら、

これまでにどのような修繕が行われたか

を確認しておきましょう。

例えば、

  • 外壁
  • 屋上防水
  • エレベーター
  • 給排水設備
  • 共用廊下
  • 鉄部塗装

などです。

大規模修繕が適切に行われているマンションは、購入者から見ても安心材料になります。

④修繕積立金

築20年マンションでは、

修繕積立金の金額

も重要です。

購入者は住宅ローンだけでなく、

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 駐車場代

などの月々の負担も考えます。

修繕積立金が極端に安い場合、

「将来的に大きな値上げがあるのでは?」

と不安を持たれる可能性があります。

逆に高すぎる場合も、

「毎月の負担が大きい」

と感じられる可能性があります。

つまり、

金額そのものだけでなく、マンション全体の修繕計画とのバランス

を見る必要があります。

⑤専有部分の状態

もちろん、室内の状態も重要です。

築20年の場合、

  • クロス
  • フローリング
  • キッチン
  • 浴室
  • 洗面台
  • トイレ
  • 給湯器
  • 建具

などに経年劣化が出ていることがあります。

ただし、

「築20年だから全部リフォームしなければ売れない」というわけではありません。

⑥リフォーム履歴

過去にリフォームしているなら、必ず整理しておきましょう。

例えば、

リフォーム内容実施時期
キッチン交換2022年
浴室交換2021年
トイレ交換2023年
クロス張替え2023年
フローリング交換2023年

などです。

購入者からすると、

「築20年だけど、室内は比較的新しい」という情報は大きな判断材料になります。

⑦階数・眺望

同じマンションでも、

1階

10階

では価格が異なる場合があります。

特に、

  • 眺望
  • 日当たり
  • 風通し
  • プライバシー
  • 騒音

などは購入者が確認するポイントです。

築20年でも高層階で眺望が良ければ、それが価格面でプラスになる可能性があります。

⑧方角・日当たり

南向きだから必ず高い、北向きだから必ず安い、と単純には言えません。

周辺建物との位置関係によって日当たりは変わります。

そのため、

「方角」だけでなく「実際の室内環境」

を見ることが重要です。

⑨専有面積・間取り

大阪市内なら、

  • 1LDK
  • 2LDK
  • 3LDK

など、さまざまな需要があります。

北摂なら、

  • 3LDK
  • 4LDK

などファミリー向けの需要もあります。

築20年だから価値が低いのではなく、

「今の購入者が欲しい間取りなのか」が重要です。

⑩マンション全体の将来性

築20年なら、

「今後もこのマンションが選ばれ続けるか」

という視点も必要です。

例えば、

  • 管理組合が機能している
  • 修繕計画が整っている
  • 修繕積立金が適切
  • 駅から近い
  • 周辺環境が良い
  • 大規模修繕が適切に行われている

などです。

築年数だけを見るのではなく、

「20年経ったマンションとして健全に維持されているか」を考えましょう。

築20年マンションは「買い手にとってのメリット」もある

築20年マンションの売却では、

「古いからデメリットばかり」

と考えないことが重要です。

実は購入者から見ると、築20年にはメリットもあります。

新築より価格を抑えやすい

新築マンションと比較すると、築20年マンションは価格が抑えられているケースがあります。

その分、

「立地の良い場所に住める」

というメリットにつながることがあります。

実際の住環境を確認しやすい

新築マンションの場合、

「周辺環境はどうなのか?」

「住んでみたら騒音が気になるのでは?」

など、実際に住んでみないと分からない部分があります。

一方、中古マンションなら、

  • 周辺の街並み
  • 管理状態
  • 日中の騒音
  • 住民の雰囲気
  • 共用部分

などを確認できます。

過去の修繕履歴を確認できる

築20年なら、

「どんな修繕をしてきたのか」

を確認できます。

これは購入者にとって安心材料になります。

築20年マンションを売るなら「リフォーム」は必要?

ここは非常に多い質問です。

結論として、

売却前の大規模リフォームは慎重に判断しましょう。

理由は、

リフォーム費用を売却価格にそのまま上乗せできるとは限らない

からです。

例えば、

500万円かけてリフォームしたから、

「500万円高く売れる」とは限りません。

リフォームより「ハウスクリーニング」が有効なケースも

築20年マンションなら、

  • 水回り清掃
  • 床清掃
  • 窓清掃
  • 不用品処分
  • 室内整理

など、比較的費用を抑えられる対策が有効な場合があります。

購入希望者は、

「この家ならそのまま住めそう」

と思えるだけでも印象が変わります。

リフォームした方がよいケース

一方で、

  • 壁紙が大きく破れている
  • 水回りの故障
  • 給湯器が故障
  • 床の大きな傷
  • 建具が壊れている

など、購入者が生活するうえで支障がある場合は、修繕を検討した方がよいケースもあります。

重要なのは、

「売るためにお金をかける」のではなく、「売却に必要な範囲だけ整える」という考え方です。

築20年マンションを高く売るための7つのコツ

ここからは、実際に売却するときのポイントです。

コツ①査定は「価格」より根拠を見る

査定額が、

3,500万円
3,800万円
4,200万円

と出たとします。

この場合、

「4,200万円だから一番高く売れる」

とは限りません。

確認したいのは、

「なぜ4,200万円なのか?」

という根拠です。

近隣の成約事例なのか。

同じマンションの事例なのか。

現在の競合物件なのか。

こうした根拠を確認しましょう。

コツ②同じマンションの売却事例を確認する

築20年マンションの場合、

同じマンション内の売却事例

は非常に参考になります。

例えば、

「同じマンション・同じ広さ・同じ階数」

に近い部屋が、

3,800万円で売れた

という事例があれば、価格設定の参考になります。

ただし、室内状態や売却時期によって価格は変わります。

コツ③売却前に室内を整理する

広告写真を撮影する前に、

  • 不用品
  • 大型家具
  • 衣類
  • 書類
  • おもちゃ

などを整理しましょう。

特に、

リビング・玄関・水回り

は重要です。

部屋を広く見せるためにも、できるだけ物を減らしておくことをおすすめします。

コツ④写真にこだわる

中古マンションの購入者は、まずインターネットで物件を探します。

つまり、

写真で興味を持ってもらえなければ内覧につながりません。

掲載したいのは、

  • 外観
  • エントランス
  • リビング
  • キッチン
  • 浴室
  • 洗面所
  • トイレ
  • 各居室
  • 収納
  • バルコニー
  • 眺望
  • 共用部分
  • 周辺環境

などです。

コツ⑤「築20年」を隠さず魅力に変える

築20年という事実を隠す必要はありません。

むしろ、

「築20年だからこそのメリット」

を伝えましょう。

例えば、

「駅徒歩3分の築20年マンション」

「大規模修繕実施済み」

「キッチン・浴室リフォーム済み」

「管理状態良好」

などです。

コツ⑥ターゲットを明確にする

例えば、

大阪市内の駅近2LDK

→DINKs・単身・共働き世帯

大阪市内の3LDK

→ファミリー層

豊中市・吹田市の3LDK

→子育て世帯

箕面市の広めのマンション

→ファミリー・住環境重視層

などです。

物件によって購入者像は変わります。

コツ⑦売却時期から逆算する

マンションの売却には、

  • 査定
  • 売却準備
  • 販売開始
  • 内覧
  • 購入申込
  • 売買契約
  • 決済
  • 引き渡し

という工程があります。

「○月までに引っ越したい」

という予定があるなら、早めに準備を始めましょう。

スタッフ植松

「築20年マンションで私が特に大切だと思うのは、“古さを消すこと”ではなく、“買主が不安に思う部分を減らすこと”です。修繕履歴や管理状態、室内の手入れ状況などを分かりやすく伝えるだけでも、物件の見え方はかなり変わります。」

築20年マンションの売却で注意したい管理費・修繕積立金

マンション売却では、室内だけを見てはいけません。

購入希望者は、

「毎月いくらかかるマンションなのか」

も確認します。

例えば、

住宅ローン

管理費

修繕積立金

駐車場代

です。

築20年になると修繕積立金が上がっているマンションもあります。

そのため、

「購入者が毎月負担する金額」

を分かりやすく整理しておきましょう。

修繕積立金が高いと売れにくい?

一概には言えません。

重要なのは、

「なぜその金額なのか」

です。

例えば、

「大規模修繕に備えて適切に積み立てている」

のであれば、むしろ安心材料になる可能性があります。

反対に、

「修繕積立金が極端に安い」

場合には、

「将来値上げされるのでは?」

という不安につながる可能性があります。

築20年マンションは「大規模修繕」のタイミングを確認

築20年なら、

これまでに何回大規模修繕を行ったのか

を確認しておきましょう。

また、

「次の大規模修繕はいつなのか」

も重要です。

売却前に、

  • 長期修繕計画
  • 修繕履歴
  • 修繕積立金
  • 今後の修繕予定

を整理しておくと、購入希望者から質問されたときにも説明しやすくなります。

築20年マンションの「耐震性」は確認しておくべき?

マンション売却では、耐震性も購入者が気にするポイントです。

築20年なら、2026年時点ではおおむね2006年前後の建築・竣工時期にあたります。

ここで重要なのが、

「築年数」ではなく「建築確認・竣工時期などを含めて具体的に確認すること」

です。

一般に「新耐震基準」という言葉だけで判断するのではなく、マンションの建築確認関係書類などを確認しましょう。

また、マンションの購入者が安心して検討できるよう、

  • 建築確認関係書類
  • 管理規約
  • 修繕履歴
  • 長期修繕計画

などを整理しておくことも有効です。

築20年マンションは「管理」の情報が売却力になる

築20年になると、

「新しいか古いか」

だけで勝負するのは難しくなります。

そこで重要になるのが、

「20年間どのように維持されてきたか」

です。

例えば、

「築20年」

だけなら古く感じるかもしれません。

しかし、

「築20年・大規模修繕済み・管理状態良好・室内リフォーム済み」

なら印象は変わります。

同じ築20年でも、購入者が受ける印象は大きく異なります。

築20年マンションを売るときに必要な書類

売却を考えたら、次の書類を確認しておきましょう。

  • 登記識別情報・権利証
  • 管理規約
  • 使用細則
  • 長期修繕計画
  • 修繕履歴
  • 管理費・修繕積立金の資料
  • 固定資産税納税通知書
  • 購入時の売買契約書
  • 重要事項説明書
  • リフォーム契約書・領収書
  • 住宅設備の保証書
  • 建築確認関係書類など

特にリフォーム履歴がある場合は、

「いつ・どこを・いくらでリフォームしたか」

を整理しておきましょう。

築20年マンションを売るときの税金

マンションを売却して利益が出た場合には、

譲渡所得に対する税金

がかかる可能性があります。

基本的な計算は、

譲渡所得=売却価格-取得費-譲渡費用

です。

国税庁によると、取得費には購入代金や購入手数料などが含まれます。ただし建物部分は所有期間中の減価償却費相当額を差し引いて計算します。 (国税庁)

譲渡費用には、売却のために直接かかった仲介手数料や印紙税などが含まれます。 (国税庁)

マイホームなら「3,000万円特別控除」が使える可能性

自分が住んでいるマンションを売却する場合、一定の要件を満たせば、

居住用財産の3,000万円特別控除

を利用できる可能性があります。

国税庁によると、一定のマイホームを売却した場合、所有期間の長短にかかわらず、譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。 (国税庁)

例えば、

売却価格
4,500万円

取得費・譲渡費用
2,000万円

なら、

譲渡所得
2,500万円

となります。

このケースで3,000万円特別控除の要件を満たせば、課税譲渡所得がゼロになる可能性があります。

ただし、特例には細かな要件があります。

「自宅として使っていた」

「以前住んでいた」

などの状況によっても適用条件が異なるため、売却前に確認しましょう。

所有期間5年・10年の違いにも注意

不動産売却では、

所有期間5年

が一つの大きな区切りになります。

土地・建物を売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていれば長期譲渡所得、5年以下なら短期譲渡所得となります。

国税庁による税率は、

区分所得税住民税
長期譲渡所得15%5%
短期譲渡所得30%9%

です。これに復興特別所得税が加わります。 (国税庁)

築20年マンションの場合、通常は購入から5年を超えているケースが多いでしょう。

ただし、

「築20年=所有期間20年」

とは限りません。

相続や贈与など、取得方法によって考え方が変わるため注意してください。

所有期間10年超なら軽減税率が使える場合も

自宅マンションを売却する場合、一定の要件を満たし、売却年の1月1日時点で所有期間が10年を超えていれば、3,000万円特別控除後の課税長期譲渡所得について軽減税率が適用される場合があります。 (国税庁)

築20年マンションなら、この特例の対象になる可能性があります。

ただし、

「築20年だから自動的に適用される」

わけではありません。

居住実態や売却時期、過去の特例利用など、個別の要件を確認する必要があります。

築20年マンションは「今売るべき?」それとも待つべき?

ここも非常に悩むポイントです。

「もう少し価格が上がるかもしれない」

「築25年になる前に売った方がいい?」

「築30年になったら急激に安くなる?」

など、さまざまな考え方があります。

私の考えとしては、

「築20年」という数字だけで売却時期を決めるのはおすすめしません。

重要なのは、

「自分にとって今売る理由があるか」

です。

売却を検討しやすいケース①住み替えたい

例えば、

  • 子どもが独立した
  • 部屋が余っている
  • 戸建てに住み替えたい
  • 駅近に移りたい
  • 老後に備えたい

などです。

こうした場合は、

「価格がさらに上がるか」

だけでなく、

「今のマンションを売ったお金を次の住まいにどう使うか」

を考えることが重要です。

売却を検討しやすいケース②管理費・修繕積立金が負担

築年数が進むと、

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 駐車場

などの維持費が気になることがあります。

今後の修繕計画によっては、将来的な負担が増える可能性もあります。

「このまま所有し続ける場合の総コスト」

「今売却した場合の手取り」

を比較してみましょう。

売却を検討しやすいケース③住宅ローン残高が減ってきた

住宅ローンが残っている場合、

売却価格-住宅ローン残高-売却費用

で、最終的に手元にいくら残るのかを確認します。

例えば、

売却価格4,000万円
住宅ローン残高2,000万円
売却費用150万円

なら、

概算で1,850万円が残ることになります。

もちろん税金なども考慮する必要があります。

「売却価格」ではなく「手取り」で判断する

マンション売却では、

4,000万円で売れた

という数字だけを見てはいけません。

実際には、

売却価格
-住宅ローン残高
-仲介手数料
-印紙税等
-その他費用
-必要な税金

を考える必要があります。

つまり重要なのは、

「いくらで売れるか」

だけではなく、

「売った後にいくら残るのか」です。

築20年マンションの売却でよくある失敗

失敗①築年数だけで価格を決める

「築20年だから○○万円」

という決め方は危険です。

失敗②査定額が一番高い会社だけを選ぶ

高い査定額=高く売れるとは限りません。

査定根拠を確認しましょう。

失敗③売却前に高額リフォームする

リフォーム費用をそのまま回収できるとは限りません。

失敗④室内写真を軽視する

写真が暗い、荷物が多いなどの状態では、内覧につながりにくくなる可能性があります。

失敗⑤管理状態を説明できない

築20年では、

「どんな管理をされてきたのか」

が重要です。

失敗⑥売出価格を高くしすぎる

「高く売りたい」という気持ちは当然ですが、相場から離れすぎると販売期間が長くなる可能性があります。

失敗⑦「築20年だから急いで売らないと」と焦る

これも逆です。

築年数だけで判断せず、

市場・物件・購入者

を見て判断しましょう。

スタッフ植松

「築20年という節目だけを理由に、“今すぐ売らないと損”と焦る必要はありません。ただ、売りたい時期が決まっているなら、早めに相場を知っておくことは大切です。売却するかどうかを決める前に、まず“今ならいくらくらいで売れるのか”を把握しておく。それだけでも、その後の選択肢はかなり増えると思います。」

築20年マンションを売る前に確認したいチェックリスト

最後に、売却前に確認しておきたい項目を整理します。

マンションそのもの

  • 築年数
  • 専有面積
  • 間取り
  • 階数
  • 方角
  • 眺望
  • 駅距離
  • 駐車場
  • 駐輪場

管理・修繕

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 長期修繕計画
  • 大規模修繕履歴
  • 今後の修繕予定
  • 管理状態
  • 管理規約

室内

  • リフォーム履歴
  • 水回りの状態
  • クロス
  • 給湯器
  • エアコン
  • 不用品
  • ハウスクリーニング

お金

  • 住宅ローン残高
  • 売却費用
  • 仲介手数料
  • 譲渡所得
  • 3,000万円特別控除
  • 長期譲渡所得
  • 軽減税率

築20年マンションの資産価値は「築年数」だけで決まらない

築20年マンションの売却を考えるとき、

「20年も経っているから、もう価値がないのでは?」

と心配する必要はありません。

実際、近畿圏では築年数が20年を超える中古マンションも活発に取引されています。

東日本レインズの首都圏データでも、2026年1〜3月期の中古マンション成約物件の平均築年数は27.1年で、築31年以上の物件も成約件数の大きな割合を占めています。地域は首都圏ですが、「中古マンションは築20年を超えたら市場価値がなくなる」という考え方が適切ではないことを考える材料になります。 (REINS)

さらに国土交通省も、中古住宅について築年数だけで一律に価値を判断するのではなく、住宅の品質・性能や維持管理の状態などを適切に評価する方向で制度や評価手法の改善を進めています。 (国土交通省)

つまり、

築20年=資産価値がない

ではありません。

むしろ築20年だからこそ、

「立地」

「管理」

「修繕」

「室内状態」

「価格」

のバランスが重要になります。

大阪市内であれば、駅近や生活利便性の高さが評価されるケースがあります。

豊中市・吹田市・箕面市など北摂なら、駅へのアクセスだけでなく、住環境やファミリー需要が価格に影響することもあります。

そして、築20年マンションを売るときに最も避けたいのは、

「築20年だから安くしないと売れない」

と最初から決めてしまうことです。

売却価格を決めるなら、

同じマンション

近隣の類似マンション

実際の成約価格

現在の競合物件

という順番で市場を確認していきましょう。

また、売却前に大規模なリフォームをする必要があるとは限りません。

購入者が気にするのは、単純な「新しさ」だけではなく、

「この価格なら、このマンションに住みたい」

と思えるかどうかです。

そのため、

  • 室内を整理する
  • 水回りを清掃する
  • 必要な部分だけ修繕する
  • リフォーム履歴を整理する
  • 大規模修繕の履歴を確認する
  • 管理費・修繕積立金を整理する
  • マンションの魅力を広告で伝える

といった準備が重要になります。

さらに、マイホームの売却では3,000万円特別控除などの税制上の特例を利用できる可能性があります。所有期間10年超のマイホームには軽減税率の特例が適用できる場合もありますが、それぞれ要件があります。 (国税庁)

だからこそ、

「築20年だから、そろそろ売らないと」

と焦るのではなく、

「今売ったらいくらになるのか」

「売った場合、手元にいくら残るのか」

「今後も持ち続ける場合、どのくらい維持費がかかるのか」

を比較することが大切です。

マンションの資産価値は、築年数という一つの数字だけでは測れません。

築20年という時間を経たからこそ分かる「立地」「管理」「修繕」「住環境」という価値があります。

大阪市・北摂で築20年マンションの売却を検討しているなら、まずは現在の成約相場を知るところから始めてみてください。

「まだ売るつもりはないけれど、今ならいくら?」

という段階で相場を把握しておくことも、今後の住み替えや資産整理を考えるうえで有効です。

※本記事は2026年8月時点で確認できる公表情報をもとに、中古マンション売却の一般的な考え方を解説したものです。個別の売却価格は、マンションの所在地・専有面積・階数・方角・管理状態・修繕履歴・市場動向などによって異なります。また、税制上の特例には個別の適用要件があります。実際の税額や特例の適用可否については、税理士・税務署等へ確認してください。

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このコラムでは、現場で培ったリアルな相場動向や、不動産会社だからこそ知っている「損をしない売却のコツ」「リースバックの裏側」など、お役立ち情報を分かりやすく発信していきます。

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