相続・離婚・空き家の不動産売却は仲介と買取どちらがおすすめ?

「相続した実家を売りたいけれど、仲介と買取のどちらがいい?」

「離婚するのでマンションを早く売りたい。高く売るより買取の方がいい?」

「何年も空き家になっている古い戸建てでも、一般の人に売れる?」

不動産を売却するとき、大きな選択肢になるのが「仲介」と「買取」です。

一般的な不動産売却では、仲介によって購入希望者を探す方法が広く利用されています。

一方、

相続。

離婚。

空き家。

といった事情がある売却では、一般的な住み替えとは優先順位が違うことがあります。

例えば相続した実家なら、

家具や荷物が大量に残っている。

相続人が遠方に住んでいる。

兄弟で共有している。

建物が古い。

できるだけ早く現金化して遺産分割したい。

といった問題があるかもしれません。

離婚なら、

住宅ローンを完済したい。

夫婦間の財産関係を早く整理したい。

どちらかが家を出ている。

毎月の住宅ローン負担が続いている。

売却を周囲に知られたくない。

といった事情があります。

空き家なら、

固定資産税等が続いている。

草木の管理が必要。

雨漏りや建物劣化が進んでいる。

残置物が大量にある。

遠方なので管理できない。

というケースがあります。

このような不動産売却では、

「仲介の方が高いから仲介一択」

とも、

「買取なら早いから買取一択」

とも言えません。

重要なのは、

いくらで売れそうなのか。

いつまでに売りたいのか。

売却までにいくら費用がかかるのか。

売却中の住宅ローン・管理費・税金などはいくらか。

修繕や片づけが必要なのか。

契約条件をどこまで重視するのか。

最終的な手取りはいくらになるのか。

を比較することです。

この記事では、大阪市や豊中市・吹田市・箕面市などでマンション・戸建て・土地・ビルを売却する方へ向けて、仲介と買取の違い、メリット・デメリット、相続・離婚・空き家それぞれに向いている売却方法、失敗しやすいポイントまで詳しく解説します。

目次

不動産売却の「仲介」と「買取」は何が違う?

まず基本的な違いを整理しましょう。

仲介

不動産会社が売主と購入希望者の間に入り、一般の個人や法人などから買主を探す方法です。

不動産会社が、

査定。

販売価格の提案。

広告掲載。

購入希望者への紹介。

内見対応。

価格交渉。

売買契約。

引き渡し。

などをサポートします。

買主は一般の個人になることもあれば、投資家や法人になることもあります。

買取

不動産会社などが買主となって、不動産を直接購入する方法です。

一般の購入希望者を探す販売活動を行わず、不動産会社が提示した買取価格と条件に売主が納得すれば売買契約へ進みます。

仲介と買取を比較するとどう違う?

大まかな特徴を整理すると次のようになります。

比較項目仲介買取
買主一般個人・投資家・法人など不動産会社等
売却価格市場価格に近い金額を狙いやすい仲介より低くなる傾向
売却スピード買主が見つかるまで時間が必要比較的早く進めやすい
内見必要になることが多い一般客の内見は基本不要
広告通常行う基本的に一般公開不要
荷物・残置物撤去を求められることが多い現状対応できる場合がある
修繕状態により必要現状のまま対応できる場合がある
仲介手数料原則として発生直接買取なら通常は仲介手数料なし
契約条件買主との調整が必要条件を整理しやすい場合がある
向いているケース高値を狙いたい早さ・手間削減を優先したい

仲介の最大のメリットは「市場価格を狙いやすいこと」

仲介では市場へ物件を公開し、購入希望者を広く探します。

例えば大阪市内のマンションで、

同じマンションの購入希望者。

同じ学校区を希望するファミリー。

駅近物件を探している人。

その地域限定で探している人。

などと出会える可能性があります。

購入希望者同士で条件が競合すれば、売主が希望する価格に近い条件で売却できる場合もあります。

そのため、

「多少時間がかかってもいいから、できるだけ高く売りたい」

という場合には仲介が有力な選択肢です。

仲介のデメリットは「いつ売れるか確定しないこと」

仲介では買主が見つからなければ売却できません。

例えば4,000万円で売り出しても、

1週間で買主が見つかる。

3か月かかる。

半年かかる。

1年以上売れない。

という可能性があります。

販売価格。

立地。

築年数。

建物状態。

需要。

競合物件。

市場環境。

によって売却期間は変わります。

相続や離婚などで期限がある場合、この「いつ売れるか分からない」という点が大きなデメリットになることがあります。

買取の最大のメリットは「売却時期を決めやすいこと」

買取では不動産会社などが直接購入するため、一般の買主を探す期間が必要ありません。

価格と契約条件がまとまれば比較的早く売却を進めやすくなります。

例えば、

相続税や遺産分割のため現金化したい。

離婚後の住宅ローンを整理したい。

空き家の管理を早く終わらせたい。

といったケースでは大きなメリットです。

買取価格が仲介より低くなりやすい理由

ではなぜ、不動産会社の買取価格は仲介で期待できる市場価格より低くなることが多いのでしょうか。

不動産会社は購入した物件を、

リフォーム。

残置物撤去。

建物解体。

造成。

再販売。

賃貸運用。

などしたうえで事業として活用することがあります。

そのため、

購入費。

登記費用。

不動産取得にかかる費用。

リフォーム費。

解体費。

保有中の固定資産税等。

広告費。

再販売費用。

事業リスク。

などを考慮して買取価格を設定します。

つまり、

「安く買いたいから安い」だけではなく、購入後の事業コストやリスクを織り込むため、市場価格より低くなりやすい

ということです。

「仲介価格」と「買取価格」は同じ査定ではない

例えば、

仲介査定:4,000万円

買取査定:3,300万円

と提示されたとします。

700万円も違えば、

「絶対に仲介の方が得」

と思うかもしれません。

しかし仲介査定の4,000万円は、

「4,000万円で買う人が確定している」

という意味ではありません。

市場へ出した結果、

3,900万円で売れる。

3,700万円まで値下げする。

半年売れず3,500万円で成約する。

という可能性もあります。

一方、買取価格は不動産会社との条件がまとまれば具体的な売買価格になります。

この違いを理解して比較する必要があります。

スタッフ植松

仲介査定4,000万円と買取3,500万円を見て、単純に「500万円損」と考えるのは早いと思います。仲介では売却期間や値下げ、片づけ費用、保有コストまで含め、実際にいくら残るかで比較することが重要です。

仲介と買取は「手取り」で比較する

例えば次の物件を考えてみます。

仲介

成約価格:4,000万円
仲介手数料等:130万円
残置物撤去:80万円
修繕・清掃:50万円
6か月分の保有コスト:30万円

単純計算では、

4,000万円-130万円-80万円-50万円-30万円
=3,710万円

買取

買取価格:3,600万円
仲介手数料:直接取引ならなし
残置物:現状対応
修繕:なし

単純計算では、

3,600万円

です。

差額は110万円です。

最初は400万円の価格差があったのに、実際の条件まで含めると110万円まで縮まりました。

この110万円と、

売却までの時間。

手間。

リスク。

を比較します。

もちろん物件によっては仲介の方が数百万円以上多く残ることもあります。

重要なのは、

表面的な査定価格ではなく売却後の手取りを比べること

です。

相続した不動産は仲介と買取どちらがおすすめ?

相続不動産では、通常の住み替え売却とは違う問題が出やすくなります。

例えば、

相続人が複数いる。

遠方に住んでいる。

家具・荷物が大量にある。

建物が古い。

何年も空き家。

雨漏りしている。

境界が分からない。

権利証や購入時の資料が見つからない。

などです。

そのため相続では、

「最高値だけを狙う」

より、

相続人全員が納得できる価格とスケジュール

が重要になるケースがあります。

相続で仲介が向いているケース

次のような場合は仲介を検討しやすいでしょう。

・売却を急いでいない
・建物状態が比較的良い
・人気エリアにある
・相続人間の意見がまとまっている
・残置物が少ない
・売却活動に時間をかけられる
・少しでも高く売りたい

例えば大阪市内の駅近マンションなどであれば、一般の購入者から需要が期待できるため、仲介で市場価格を狙う意味が大きいケースがあります。

相続で買取が向いているケース

一方、

・相続人が遠方
・残置物が大量
・建物が古い
・雨漏り等の不具合がある
・早く遺産を現金化したい
・共有状態を早く解消したい
・管理負担を終わらせたい

などの場合には買取が有力な選択肢になります。

相続人が複数なら「売却期間」が重要になる

例えば兄・弟・妹の3人で不動産を相続したとします。

兄は、

「5,000万円になるまで待ちたい」

弟は、

「4,500万円でも早く売りたい」

妹は、

「そもそも売りたくない」

という状況になることがあります。

不動産全体を売却するには、原則として所有者の合意が必要です。

そのため、

売却価格。

販売方法。

値下げ。

契約条件。

引き渡し。

について共有者間で認識を合わせておくことが重要です。

相続後すぐ売ったから「短期譲渡」とは限らない

税金でも誤解が多いポイントです。

相続した不動産を1年後に売った場合、

「自分は1年しか所有していないから短期譲渡」

とは限りません。

相続によって取得した土地・建物は、原則として被相続人の取得時期を引き継いで所有期間を判定します。

例えば父親が1995年に購入した家を2026年に相続し、その年や翌年に売却しても、所有期間は父親の取得時期から考えることになります。

相続不動産の取得費も確認する

譲渡所得は基本的に、

売却価格-取得費-譲渡費用

などをもとに計算します。

相続した不動産については、原則として亡くなった方が購入した際の取得費を引き継ぎます。

そのため実家を片づけるときは、

昔の売買契約書。

建築請負契約書。

仲介手数料の資料。

などを簡単に捨てないことが重要です。

相続税を払った場合には取得費加算の特例も確認

相続によって取得した不動産を一定期間内に売却する場合には、相続税額の一部を取得費へ加算できる特例を利用できる可能性があります。

相続税を支払っている場合は、

「買取だから税金が違う」

「仲介だから税金が違う」

ということではなく、

売却方法とは別に税務上利用できる制度を確認することが重要です。

離婚で不動産を売るなら仲介と買取どちらがおすすめ?

離婚による売却では、相続とは違った事情があります。

特に重要なのが、

住宅ローン。

所有名義。

ローン名義。

財産分与。

売却時期。

です。

離婚では最初に住宅ローン残高を確認する

例えばマンションの売却価格が4,000万円でも、

住宅ローン残高4,300万円

なら、売却代金だけではローンを完済できない可能性があります。

一方、

住宅ローン残高2,500万円

なら、売却費用を差し引いても一定の資金が残る可能性があります。

離婚では、

「仲介か買取か」

を決める前に、

住宅ローン残高と現在の売却価格

を確認することが重要です。

離婚で仲介が向いているケース

次のような状況なら仲介が向いている可能性があります。

・売却まで数か月待てる
・夫婦間で売却方針が一致している
・住宅ローン返済に余裕がある
・少しでも高く売りたい
・物件状態が良い
・市場需要が高い

特に売却代金を財産分与の原資にする場合、売却価格を高めることが夫婦双方にとってメリットになるケースがあります。

離婚で買取が向いているケース

一方、

・早く離婚後の財産関係を整理したい
・住宅ローン負担が重い
・すでに双方が家を出ている
・内見対応が難しい
・夫婦で長期間連絡を取り続けたくない
・周囲に販売中だと知られたくない

という場合は、買取を検討するメリットがあります。

離婚では「100万円高く売る」ために半年待つべきか

例えば、

仲介:4,000万円
買取:3,700万円

なら価格差は300万円です。

しかし仲介で売れるまで半年かかり、

住宅ローン:月12万円
管理費・修繕積立金等:月3万円

なら、

15万円×6か月=90万円

の負担が続きます。

さらに仲介手数料なども考える必要があります。

最終的な差が小さくなる可能性があります。

離婚時の財産分与請求期間は2026年4月から変更されている

2026年4月1日施行の改正により、離婚後の財産分与を家庭裁判所へ請求できる期間は、原則として離婚後5年へ延長されました。

ただし、2026年3月31日以前に離婚した場合は従前の2年のルールが関係します。

売却するかどうかとは別に、

不動産の扱い。

財産分与。

住宅ローン。

名義。

を曖昧にしたまま離婚手続きを終えると、後で複雑になる可能性があります。

スタッフ植松

離婚時の家は「1円でも高く売ること」だけが正解ではないと思います。住宅ローンや管理費を払いながら半年・1年待つより、多少価格が下がっても早く整理した方が、夫婦双方にとって負担が少ないケースがあります。

住宅ローンが残っている場合は売却代金で完済できるか確認

不動産売却では、通常、引き渡し時に住宅ローンを完済して抵当権を抹消する必要があります。

そのため、

売却価格。

住宅ローン残高。

仲介手数料。

登記費用。

その他売却費用。

を比較します。

オーバーローン

売却代金等でローンを完済できない状態。

アンダーローン

売却代金等で住宅ローンを完済できる状態。

離婚売却では、この違いによって選択肢が大きく変わります。

仲介なら売れる価格と買取価格の両方でローン完済を確認

例えば住宅ローン残高3,800万円の場合、

仲介予想成約:4,300万円

買取:3,500万円

なら、買取ではローン残高を下回ります。

このようなケースでは、

「早く売りたいから買取」

と簡単には決められません。

不足額を自己資金で補えるのかなどを確認する必要があります。

空き家の売却は仲介と買取どちらがおすすめ?

空き家は、

「時間をかければいつか売れる」

とは限りません。

空き家期間が長くなるほど、

換気不足。

湿気。

カビ。

雨漏り。

害虫。

設備劣化。

庭木の繁茂。

防犯リスク。

などが増える可能性があります。

空き家で仲介が向いているケース

次のような空き家なら、仲介で一般市場へ販売する価値があります。

・立地が良い
・建物状態が比較的良い
・リフォームすれば住める
・土地需要が高い
・管理できている
・売却を急いでいない

例えば大阪市内の駅近戸建てや、豊中市・吹田市・箕面市の住宅需要があるエリアなら、古くてもリノベーション目的の購入者が見つかる可能性があります。

空き家で買取が向いているケース

次のような物件では買取を検討しやすくなります。

・長期間放置している
・雨漏りがある
・シロアリ被害がある
・大量の荷物がある
・遠方で管理できない
・再建築や接道に問題がある
・古すぎて一般購入者が少ない
・早く管理から解放されたい

空き家を1年保有するコストも比較する

例えば、

仲介なら3,000万円。

買取なら2,700万円。

差額300万円。

だったとします。

一見すると仲介が有利です。

しかし仲介で1年売れない場合、

固定資産税等。

火災保険。

庭管理。

清掃。

交通費。

マンションなら管理費・修繕積立金。

などが続きます。

さらに1年後には建物状態が悪化して、値下げが必要になる可能性もあります。

空き家では「今の価格」と「将来の価格」を分けて考える

重要なのは、

今、仲介ならいくら。

今、買取ならいくら。

半年後、売れなければいくらまで値下げするか。

その間の維持費はいくらか。

という比較です。

「理論上高く売れる金額」より、

実際にいつ、いくらで売れる可能性があるのか

を考えます。

残置物がある空き家では買取が有利な場合がある

空き家に、

家具。

家電。

衣類。

食器。

布団。

書籍。

物置の荷物。

などが大量に残っているケースがあります。

仲介で一般の個人へ売却する場合、通常は引き渡しまでの撤去を求められることが多いでしょう。

一方、不動産会社による買取では、

残置物を残したまま。

古い家具をそのまま。

現状有姿。

などの条件で対応できる場合があります。

ただし、その処分コストは買取価格へ織り込まれることがあります。

残置物処分100万円なら「自分で片づけるべき」とは限らない

例えば、

空室にして仲介:3,200万円
残置物処分:100万円

なら単純には3,100万円です。

残置物込み買取:2,900万円

なら差額は200万円です。

この200万円で、

売却期間。

仲介手数料。

内見対応。

売れないリスク。

保有コスト。

を引き受ける価値があるかを考えます。

建物が古くても仲介できる場合はある

築40年・築50年だから、

「買取しか無理」

というわけではありません。

土地価値が高い。

リノベーション需要がある。

立地が良い。

再建築可能。

という物件なら、

古家付き土地。

中古戸建て。

リノベーション素材。

として一般市場で売却できる可能性があります。

古家を解体してから仲介するのが正解とは限らない

空き家を見ると、

「更地にすれば高く売れる」

と考えることがあります。

しかし、

古家付き:2,800万円

更地:3,100万円

解体費:400万円

なら、

3,100万円-400万円=2,700万円

となり、単純計算では古家付きの方が手取りが多くなります。

解体するかどうかも、売却価格だけでなく費用差で判断します。

再建築不可物件では解体を急がない

接道条件などによって再建築できない物件では、既存建物そのものに利用価値があることがあります。

建物を壊した後に新築できないと分かると、買主候補がさらに狭くなる可能性があります。

古い空き家ほど、

道路。

接道。

再建築可否。

を確認してから解体を判断することが重要です。

雨漏り・シロアリがあっても買取だけとは限らない

不具合がある住宅でも仲介売却できるケースがあります。

ただし重要な事実については買主へ適切に説明する必要があります。

一方、

修繕費が高い。

一般購入者が住宅ローンを利用しづらい。

建物状態がかなり悪い。

というケースでは買取との相性が良い場合があります。

買取なら契約不適合責任が「絶対にゼロ」になるわけではない

ここは誤解しないようにしたいポイントです。

インターネット上では、

「買取なら契約不適合責任は一切ない」

といった説明を見かけることがあります。

しかし重要なのは実際の売買契約の内容です。

不動産会社が買主の場合、売主の契約不適合責任について免責や範囲を限定する契約条件を設定するケースはありますが、

買取というだけで自動的に責任がすべて消えるわけではありません。

契約書で、

どこまで責任を負うのか。

何を免責とするのか。

知っている不具合をどう説明するのか。

を確認することが大切です。

知っている不具合は買取でも伝える

例えば、

雨漏り。

シロアリ。

給排水管の故障。

建物の傾き。

越境。

境界問題。

などを把握している場合。

「業者が買うから黙っていていい」

とは考えない方がよいでしょう。

知っている事情は整理し、契約条件へ反映させることが安全です。

仲介では物件の見せ方が価格へ影響する

仲介で一般の購入希望者を探す場合、

第一印象。

室内写真。

清潔感。

明るさ。

荷物量。

などが購入判断へ影響することがあります。

例えばマンションなら、

荷物を減らす。

簡単に掃除する。

カーテンを開けて明るくする。

不要品を片づける。

だけでも印象が変わることがあります。

買取では「見た目」より再販売価値を見られやすい

買取では不動産会社が、

土地価値。

再販価格。

リフォーム費用。

解体費。

賃貸需要。

法的条件。

出口価格。

などを計算して価格を提示します。

一般の個人のように、

「壁紙の色が好みじゃない」

「家具が古い」

といった感覚だけで判断するわけではありません。

そのため大規模リフォームをしてから買取査定を依頼しても、工事費を回収できないことがあります。

買取前にリフォームする必要はほとんどないケースが多い

例えば買取価格2,500万円の物件へ400万円リフォームし、

買取価格が2,650万円になったとしても、

2,650万円-400万円=2,250万円

です。

リフォーム前より手取りが減ります。

買取を検討するなら、基本的には現状のまま査定を受けてから工事を判断する方が合理的です。

仲介でもリフォームをやりすぎない

仲介ならリフォームすれば必ず得するわけでもありません。

例えば、

現状:3,500万円

500万円リフォーム後:3,800万円

なら、

3,800万円-500万円=3,300万円

です。

売却価格は300万円上がっていますが、工事費を含めると手取りは200万円少なくなります。

仲介手数料の有無だけで買取を決めない

直接買取なら一般的に仲介手数料が発生しないため、

「仲介手数料がないから買取の方がお得」

と思うことがあります。

しかし仲介と買取では売却価格自体が違います。

例えば、

仲介:4,000万円
仲介手数料等:約130万円前後

買取:3,500万円
仲介手数料なし

なら、

手数料だけでなく500万円の価格差を比較する必要があります。

仲介手数料がないことはメリットですが、それだけで判断するのは適切ではありません。

仲介と買取で税率が変わるわけではない

個人が土地・建物を売却して譲渡所得が生じた場合、

「仲介だから高税率」

「買取なら税金が安い」

という仕組みではありません。

基本的には、

売却価格。

取得費。

譲渡費用。

所有期間。

利用できる特例。

などによって税額が決まります。

買取価格が低ければ譲渡所得も小さくなることはある

例えば取得費等が3,000万円だった場合、

仲介売却:4,500万円

買取:3,800万円

なら、単純には仲介の方が譲渡所得が大きくなります。

しかし、

税金が増えるから安く売った方が得

とは限りません。

税金を払っても最終的な手取りが多いなら、高く売る方が有利です。

税金は「払う額」ではなく税引後手取りで考える

例えば、

仲介

売却益:1,000万円
税金:200万円
税引後:800万円

買取

売却益:500万円
税金:100万円
税引後:400万円

なら、

「税金は買取の方が100万円少ない」

ですが、手元に残る利益は仲介の方が400万円多くなります。

税金だけを減らすことを目的に売却価格を下げる必要はありません。

相続・離婚・空き家別の判断目安

整理すると次のようになります。

状況仲介が向きやすい買取が向きやすい
相続高く売って遺産を増やしたい早く現金化・分割したい
離婚時間に余裕があり高値優先早期にローン・財産関係を整理
空き家状態・立地が良く需要がある老朽化・残置物・管理負担が大きい
マンション人気物件・状態良好室内状態が悪い・急ぎ
古い戸建て土地需要・再建築需要あり修繕負担が大きい
土地人気エリアで買主が多い条件が特殊・早期処分希望
ビル・収益物件投資家市場へ広く販売空室・修繕等の問題が大きい
スタッフ植松

仲介と買取を選ぶとき、私は「高く売りたいですか、早く売りたいですか」だけでは不十分だと思います。相続なら共有、離婚なら住宅ローン、空き家なら管理費や劣化まで含めて、売却後に何を解決したいのかから逆算することが大切です。

大阪市のマンションなら仲介が有利になりやすいケースもある

大阪市内のマンションでは、

北区。

中央区。

西区。

福島区。

天王寺区。

都島区。

阿倍野区。

淀川区。

など、エリアや駅によって購入需要が高い物件があります。

同じマンションで継続的に成約がある。

駅に近い。

築年数が比較的新しい。

管理状態が良い。

人気の間取り。

などの物件なら、一般購入者へ仲介で販売することで価格を狙いやすい場合があります。

大阪市の古い戸建ては土地価値を確認する

築40年・50年の実家でも、

大阪市内。

駅徒歩圏。

接道良好。

建て替え可能。

土地形状良好。

なら、土地として高い需要があるケースがあります。

「築50年だから買取しか無理」

と最初から決めないことが重要です。

豊中市・吹田市・箕面市ではファミリー需要を見る

北摂エリアでは、

学校区。

住環境。

駅距離。

大阪市内へのアクセス。

土地面積。

駐車場。

などを重視するファミリー需要があります。

古い戸建てでも、

リノベーション。

建て替え。

土地利用。

を目的に購入する人がいる可能性があります。

土地なら荷物・建物状態以外の条件が価格を左右する

土地売却では、

接道。

間口。

地形。

高低差。

用途地域。

建ぺい率。

容積率。

セットバック。

境界。

越境。

再建築可否。

などが重要です。

建物が古いから買取。

空き家だから買取。

という単純な判断ではなく、土地そのものの市場性を確認します。

一棟ビル・収益物件では仲介と買取の差がさらに大きくなることがある

収益不動産の場合は、

年間賃料。

稼働率。

テナント。

修繕履歴。

利回り。

土地価格。

建物状態。

などをもとに投資家が価格を判断します。

収益性が高ければ仲介で投資家へ広く販売するメリットがあります。

一方、

空室多数。

大規模修繕が必要。

テナントトラブル。

権利関係が複雑。

というケースなら、事業者買取の方が進めやすい場合があります。

買取価格は会社によって差が出やすい

仲介査定でも会社によって価格差がありますが、買取価格はさらに差が出ることがあります。

理由は、買い取った後の活用方法が会社によって違うからです。

例えば、

A社:リフォームして再販売

B社:建物を解体して土地販売

C社:賃貸運用

D社:投資家へ再販売

というように出口が違えば、その会社が出せる購入価格も変わります。

そのため買取を検討するときは、

「買取価格はどこでも同じ」

と思わない方がよいでしょう。

一番高い査定額が必ず一番得とは限らない

これは仲介でも買取でも同じです。

例えば、

A社:4,500万円

B社:4,200万円

ならA社を選びたくなります。

しかし仲介査定では、

4,500万円で本当に売れる根拠があるか。

周辺成約事例はどうか。

販売期間はどのくらいか。

値下げ前提ではないか。

を確認する必要があります。

買取なら、

残置物込みか。

境界確定が必要か。

契約不適合責任はどうなるか。

引き渡し日はいつか。

手付金・決済条件。

なども重要です。

仲介から始めて、売れなければ買取という方法もある

仲介と買取は、最初から完全な二者択一にしなくても構いません。

例えば、

「3か月間だけ仲介で3,500万円を狙う」

「3か月で売れなければ3,000万円前後の買取へ切り替える」

という計画を作る方法があります。

これなら、

高値を狙う期間。

売却期限。

を両方決められます。

売却期限を先に決めると判断しやすい

例えば、

相続:年内に現金化したい。

離婚:3か月以内に整理したい。

空き家:冬までに管理を終えたい。

など、期限を先に決めます。

その期限から逆算して、

最初は仲介。

途中で価格変更。

最後は買取。

という戦略を考えることもできます。

「とりあえず高値で売り出す」が長期化の原因になることもある

仲介では売主が自由に販売価格を決められます。

しかし市場価格3,500万円程度の物件を、

「とりあえず4,500万円」

で売り出すと、購入希望者に見向きされない可能性があります。

その後、

4,200万円。

3,900万円。

3,600万円。

と値下げしていくと、

「ずっと売れ残っている物件」

という印象を持たれる場合があります。

高く売ることと、高すぎる価格で出すことは別です。

買取でも「早いから即決」は避ける

反対に、

「明日買います」

と言われたからといって即決する必要はありません。

売却を急いでいても、

市場価格。

仲介で売れる可能性。

複数の買取価格。

必要な手取り。

住宅ローン残高。

を確認することが重要です。

仲介と買取を比較するときの15項目

売却方法を決める前に、次の項目を整理すると判断しやすくなります。

  1. 現在の市場価格
  2. 仲介での想定成約価格
  3. 買取価格
  4. 住宅ローン残高
  5. 仲介手数料等
  6. 残置物処分費
  7. 修繕費
  8. 解体費
  9. 測量費
  10. 売却までの予想期間
  11. 売却中の保有費
  12. 契約条件
  13. 引き渡し時期
  14. 税金
  15. 最終的な手取り

相続・離婚・空き家では「最高値」より目的に合う売却方法を選ぶ

仲介と買取では、それぞれメリット・デメリットがあります。

仲介は一般市場へ広く物件を販売するため、相場に近い価格やより高い条件を狙いやすい方法です。

その一方、

いつ買主が見つかるか分からない。

内見対応が必要。

売却期間が長くなる可能性がある。

残置物撤去や修繕が必要になる場合がある。

仲介手数料が発生する。

という特徴があります。

買取は、

一般購入者を探す必要がない。

売却時期を決めやすい。

内見負担が少ない。

残置物や不具合がある物件でも対応できる場合がある。

直接取引なら通常は仲介手数料がかからない。

というメリットがあります。

その代わり、一般的には仲介で期待できる市場価格より買取価格が低くなる傾向があります。

だからこそ、

「仲介の方が高いから仲介」

「買取の方が早いから買取」

だけで判断しないことが重要です。

相続した不動産なら、

相続人の人数。

残置物。

管理負担。

遺産分割。

税金。

を考えます。

離婚なら、

住宅ローン。

財産分与。

所有名義。

毎月の住宅費。

夫婦がいつまでに関係を整理したいのか。

を考えます。

空き家なら、

建物状態。

管理費。

固定資産税等。

劣化。

残置物。

防犯。

遠方管理。

を考えます。

そして、

仲介で売った場合の手取り

買取で売った場合の手取り

を比較します。

例えば仲介査定が500万円高くても、

仲介手数料。

残置物撤去。

リフォーム。

半年分の住宅ローン利息。

管理費・修繕積立金。

固定資産税等。

空き家管理費。

を差し引けば、実質的な差は100万円程度になるかもしれません。

その100万円のために半年待つ価値がある人もいます。

反対に、

「100万円少なくても1か月以内に売ってすべて整理したい」

という人もいます。

どちらが正解かは売主によって違います。

大阪市内の人気マンションなら、仲介で市場へ出すことで高値を狙いやすい場合があります。

豊中市・吹田市・箕面市の住宅地なら、古い戸建てでも土地や建て替え需要がある可能性があります。

一方で、

長期間放置した空き家。

大量の残置物。

雨漏り。

再建築上の問題。

共有トラブル。

早急な住宅ローン整理。

などがあるなら、買取によって問題をまとめて整理するメリットが大きいケースもあります。

そして仲介と買取は、

「最初から最後までどちらか一つ」

である必要もありません。

一定期間は仲介で高値を狙い、期限までに売れなければ買取へ切り替える方法もあります。

例えば、

3か月は仲介。

売れなければ価格調整。

6か月以内には買取も含めて売却完了。

という戦略も考えられます。

重要なのは、

「不動産を最高値で売ること」ではなく、「その売却によって抱えている問題を、納得できる手取りで解決すること」

です。

相続なら、相続人全員が現金化して分けられる状態を作る。

離婚なら、住宅ローンと財産関係を整理する。

空き家なら、維持管理と費用負担を終わらせる。

その目的を明確にすると、仲介と買取のどちらが自分に向いているのか判断しやすくなります。

最初に確認したいのは、

「仲介か買取か」ではなく、「この不動産はいま市場でいくらの価値があり、それぞれの方法なら最終的にいくら手元へ残るのか」

という数字です。

その数字を基準に、

価格。

期間。

費用。

手間。

契約条件。

売却後に解決したい問題。

を並べて比較することが、相続・離婚・空き家の不動産売却では重要です。

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この記事を書いた不動産のプロを紹介

大阪市北区を中心とした不動産売却・買取に特化した、業界歴の長いベテラン精鋭チームです。年間1,100件以上のご相談実績と、独自の富裕層・投資家ネットワークを活かし、お客様の大切な資産の「高値売却」と「スピード現金化」を実現しています。
このコラムでは、現場で培ったリアルな相場動向や、不動産会社だからこそ知っている「損をしない売却のコツ」「リースバックの裏側」など、お役立ち情報を分かりやすく発信していきます。

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