大阪市で再建築不可物件を売却するには?

「大阪市にある古い実家を売ろうとしたら、再建築不可と言われた」

「建物は建っているのに、なぜ建て替えできないの?」

「再建築不可物件でも買ってくれる人はいる?」

「古い家を解体して更地にした方が売りやすい?」

大阪市で古い戸建てや土地を売却しようとしたとき、初めて「再建築不可」という言葉を聞く方は少なくありません。

特に、

相続した実家。

長期間空き家になっている戸建て。

昔から所有している土地。

細い路地の奥にある家。

長屋が多い地域の住宅。

などでは、売却査定や建て替えの相談をきっかけに、

「この土地は現在の基準では再建築できない可能性があります」

と分かるケースがあります。

再建築不可と聞くと、

「もう売れないのでは?」

「土地の価値はゼロ?」

「不動産会社しか買わない?」

と不安になるかもしれません。

しかし、結論から言えば、

再建築不可物件でも売却することは可能です。

ただし、一般的な戸建てや土地と同じ売り方をすると、なかなか買主が見つからない場合があります。

重要なのは、

「なぜ再建築できないのか」を正確に調べ、その理由に合わせて売却方法を考えること

です。

再建築できない原因として代表的なのは「接道」の問題です。

建築基準法では原則として、建築物の敷地は一定の道路に2m以上接している必要があります。

大阪市も、建物や土地を購入するときには、敷地に接する道が建築基準法上の道路なのか、さらにその道路へ敷地が2m以上接しているかを確認するよう案内しています。

しかし、

前の道が狭い。

私道である。

路地の奥にある。

道路幅が4m未満。

というだけで、必ず再建築不可になるわけではありません。

建築基準法上の道路として扱われる道もありますし、一定の場合には接道規定の特例となる認定・許可を検討できるケースもあります。

つまり、

「古い家+細い道=再建築不可」

と見た目だけで判断するのは危険です。

この記事では、大阪市で再建築不可の戸建て・古家付き土地・空き家などの売却を検討している方に向けて、

再建築不可とは何なのか。

大阪市で多い原因。

道路と接道の調べ方。

2項道路とセットバック。

43条2項の認定・許可。

再建築不可物件が安くなりやすい理由。

買主になり得る人。

具体的な売却方法。

建物を解体する際の注意点。

相続した物件で確認したいこと。

売却価格ではなく手取りで考える方法。

まで詳しく解説します。

目次

再建築不可物件とは?

再建築不可物件とは、現在建っている建物を取り壊した場合、原則として新しい建物を建てられない土地・物件を指して使われる言葉です。

例えば築50年の戸建てが普通に建っているため、

「家が建っているのだから、新築もできるだろう」

と思っていたところ、

建て替えについて調べると現在の建築基準法上の条件を満たしていなかった。

というケースがあります。

なぜ今建物があるのに建て替えできないの?

不思議に感じる方も多いでしょう。

理由の一つは、

現在建っている建物が建築された当時と、現在では法令や道路状況などの条件が異なる

ことです。

昔は建築できた住宅でも、現在建て替える場合には現在の基準で確認されます。

そのため、

「現在家がある」

ことと、

「今、新しい家を建築できる」

ことは同じではありません。

再建築不可になる代表的な原因は「接道」

大阪市で再建築可否を確認するとき、特に重要なのが接道条件です。

建築基準法上、建築物の敷地は原則として道路に2m以上接する必要があります。

つまり重要なのは、

  1. 接している道が建築基準法上の「道路」なのか
  2. その道路へ必要な長さで接しているのか

という2点です。

見た目が道路でも「建築基準法上の道路」とは限らない

現地へ行くと、

アスファルトで舗装されている。

車や自転車が通っている。

住所も付いている。

近所の人も普通に利用している。

という道があります。

しかし、見た目が道路だからといって、必ず建築基準法上の道路として扱われるわけではありません。

ここが再建築不可物件の難しいところです。

大阪市では建築基準法上の道路種別について「道路参考図」を整備し、マップナビおおさかでも情報を公開しています。

まず、

前面道路の種類は何なのか。

を確認することが重要です。

大阪市では道路参考図を確認できる

大阪市では、建築基準法上の道路種別情報を記載した「道路参考図」を公開しています。

マップナビおおさかから確認できるほか、大阪市役所の建築指導部でも閲覧できます。

ただし、道路参考図には情報反映のタイムラグなどもあるため、特殊な道路や判断が難しい土地では、図面だけで最終判断しない方が安全です。

売却前には、

道路種別。

接道長さ。

道路幅員。

敷地形状。

をまとめて確認します。

道路幅が4m未満なら再建築不可?

ここも非常に多い誤解です。

前面道路の幅が3mしかないからといって、

「4m未満だから再建築不可」

とは限りません。

大阪市の案内でも、幅員4m未満の道であっても、建築基準法適用時に建物が建ち並んでいた道など一定条件を満たすものは、建築基準法上の道路とみなされる場合があるとされています。

いわゆる「2項道路」です。

2項道路ならセットバックが必要になることがある

2項道路の場合、原則として道路中心線から水平距離2mの位置を道路境界線とみなします。

そのため現在の土地境界より敷地側へ下がった位置まで、

「道路として確保する部分」

が生じる場合があります。

これが一般に「セットバック」と呼ばれるものです。

セットバックすると土地がなくなる?

土地そのものの所有権が自動的になくなるという意味ではありません。

ただしセットバック部分については、建物や門・塀などの配置に制限が出ます。

つまり、

登記上100㎡の土地。

セットバック必要部分10㎡。

なら、

新しい建物を計画するときに実質的に建築へ使える部分が小さくなる可能性があります。

そのため売却価格にも影響することがあります。

スタッフ植松

「再建築不可」と聞いた瞬間に価値がないと判断するのは早いと私は考えています。最初に確認したいのは「なぜ建て替えできないのか」です。道路種別・接道長さ・セットバックの有無によって、売却戦略は大きく変わります。

接道が2m未満ならどうなる?

例えば旗竿地や路地状敷地などで、

道路から敷地へ入る通路部分が1.8mしかない。

というケースがあります。

原則的な接道要件を満たしていなければ、建て替えが難しくなる可能性があります。

しかし、

「1.99mだから100%永久に再建築不可」

と数字だけで判断するのも適切ではありません。

敷地。

道路。

周囲の状況。

過去の建築経緯。

などを確認する必要があります。

43条2項の認定・許可で建築できる可能性もある

建築基準法には、通常の接道条件を満たしていない場合でも、一定の条件を満たすことで認定や許可を受けられる仕組みがあります。

大阪市では建築基準法第43条第2項第1号の認定、第2号の許可について案内しています。

第43条第2項第1号では、一定の条件を満たす敷地について、交通上・安全上・防火上・衛生上支障がないと認められる場合に認定対象となる仕組みがあります。

第2号についても、一定の場合に建築審査会の同意を得て許可される仕組みがあります。citeturn258255search2

43条2項があるなら「再建築可能」と広告していい?

これは慎重に考えるべきです。

将来的に認定・許可を受けられる可能性があるとしても、

まだ認定・許可を受けていない状態で「確実に再建築できます」と断定するのは危険

です。

建物用途。

規模。

敷地。

通路。

周囲の状況。

などによって判断が変わる可能性があります。

売却では、

「再建築不可」

「一定の条件で許可の可能性あり」

「過去に許可実績あり」

などを混同しないことが重要です。

「再建築不可かどうか分からない」物件も多い

相続した実家の場合、

親から、

「この家は建て替えられないらしい」

と聞いているだけ。

近所の人から、

「この辺は再建築不可だよ」

と言われただけ。

というケースがあります。

しかし実際に調査すると、

2項道路だった。

セットバックすれば建築可能だった。

43条2項の検討余地があった。

接道長さを誤認していた。

という可能性があります。

反対に、

「普通に道路へ面しているから大丈夫」

と思っていたら、建築基準法上の道路ではなかった。

ということもあります。

再建築不可物件でも売却できる

再建築不可だからといって、所有権そのものを売れなくなるわけではありません。

重要なのは、

購入後にどのような利用ができる物件なのか

です。

例えば現在の建物を利用できるなら、

そのまま住む。

リフォームして住む。

賃貸する。

倉庫として使う。

事務所等として利用する。

などの需要が考えられます。

※実際の利用には用途地域や建築・消防・その他法令等の確認が必要です。

再建築不可物件の主な買主

現在の建物を利用したい人

「建て替えなくても構わない」

という買主です。

築年数が古くても、建物状態が良ければ検討される場合があります。

リノベーション目的の買主

新築ではなく、

古い建物を改修して住みたい。

古民家風の住宅にしたい。

低価格で物件を取得して自分好みに直したい。

という層です。

投資家

購入価格と賃料のバランスが合えば、投資用不動産として検討する人もいます。

投資家は、

購入価格。

修繕費。

想定賃料。

空室率。

保有費用。

将来の売却価格。

などから収益性を判断します。

隣地所有者

再建築不可物件では非常に重要な買主候補です。

隣地所有者からすると、

庭を広げられる。

駐車場にできる。

土地形状を改善できる。

将来まとめて土地活用できる。

といったメリットが出る場合があります。

不動産事業者

再建築不可物件を扱う不動産事業者が買い取るケースがあります。

一般個人より価格は低くなる可能性がありますが、

現状のまま。

古家あり。

残置物あり。

などでも対応できる場合があります。

なぜ再建築不可物件は相場より安くなりやすい?

最大の理由は、買主の選択肢が狭くなるためです。

通常の中古戸建てなら、

今の建物を使う。

将来建て替える。

解体して新築する。

という選択肢があります。

再建築不可物件では、

「将来新築へ建て替える」

という選択肢が制限されます。

その分、一般の住宅購入者が検討しにくくなります。

住宅ローンが利用しづらいことも価格へ影響する

再建築不可物件は、一般的な住宅より金融機関から担保評価を得にくく、住宅ローンの利用が難しくなる場合があります。

買主が現金購入に限定されれば、購入できる人の数はさらに減ります。

その結果、

買主候補が少ない。

売却期間が長くなる。

価格調整が必要になる。

という可能性があります。

「相場の半額」と一律に決めない

インターネットでは、

「再建築不可は普通の土地の50%」

「相場の3割~5割安い」

といった情報を見ることがあります。

しかし、

再建築不可物件なら必ず相場の○%という公的な価格基準はありません。

価格は、

立地。

駅距離。

土地面積。

形状。

現在の建物状態。

道路状況。

接道。

将来建築できる可能性。

隣接地。

賃貸需要。

利用方法。

などによって大きく変わります。

大阪市では「場所の価値」を切り離して考える

再建築不可でも、

大阪市中心部へのアクセスが良い。

駅徒歩5分。

商店街に近い。

住宅需要が高い。

土地として希少性がある。

という場合があります。

再建築できないという制約があっても、

立地価値までゼロになるわけではありません。

反対に、

駅から遠い。

建物状態が悪い。

賃貸需要も弱い。

通路条件も悪い。

という場合には価格が厳しくなる可能性があります。

再建築不可物件を売る6つの方法

1.中古戸建てとして売る

現在の建物を利用できる状態なら、中古戸建てとして販売します。

購入後すぐ住める。

最低限の修繕で利用できる。

という物件なら、一般個人を含めて検討者を探せる可能性があります。

2.古家付き土地として売る

建物価値を強く訴求するのではなく、

「現況古家あり」

として土地を含めて販売する方法です。

ただし再建築できない場合には、その事実を明確に伝える必要があります。

3.投資用として販売する

現在の建物を賃貸利用できる状態なら、投資家をターゲットにする方法があります。

例えば、

売却価格1,500万円。

年間賃料120万円。

など、収益性から購入判断する層を探します。

実際には修繕費・固定資産税等・管理費・空室率なども含めて判断されます。

4.隣地所有者へ売る

再建築不可物件では特に検討価値があります。

隣地との土地を一体利用することで、

接道条件。

敷地形状。

間口。

土地利用。

が改善する可能性があるからです。

ただし、土地を一体化すれば必ず再建築できるとは限らないため、具体的な建築可否は別途確認が必要です。

5.不動産事業者へ売却する

一般市場で長期間売れない場合や、

早く現金化したい。

相続人が遠方。

建物状態が悪い。

残置物が大量。

というケースでは買取を比較します。

6.建築可能性を調査してから販売する

私はこの方法を特に重視しています。

「再建築不可らしい」

という曖昧な状態と、

「道路種別を調査し、接道を確認した結果、現在の条件では原則再建築不可」

という状態では買主の判断材料が違います。

さらに、

セットバックすれば可能なのか。

43条2項の検討余地があるのか。

隣地を取得すれば条件が変わるのか。

を整理できれば、物件の価値をより正確に考えられます。

売却前に建物を解体するのは慎重に

再建築不可物件で特に注意したいのが、

売却前の解体です。

「古い家だから更地にした方が売れそう」

と思うかもしれません。

しかし再建築できない土地では、現在存在する建物自体に利用価値がある可能性があります。

建物を壊したら戻せない

例えば築50年でも、

最低限の修繕で居住できる。

賃貸できる。

倉庫として利用できる。

という建物だったとします。

それを解体すると、

建物付き再建築不可物件

から、

新しい建物を建築できない可能性のある更地

になります。

買主の利用方法がさらに少なくなる可能性があります。

スタッフ植松

再建築不可物件で私が特に避けたいのは、査定や道路調査をする前に古家を解体してしまうことです。今ある建物そのものに利用価値がある可能性があるため、「壊すかどうか」は売却方法と手取りを比較してから決める方が安全です。

「古家付き」と「更地」の手取りを比較する

例えば、

古家付き現状売却:2,000万円

更地なら:2,300万円

解体費:400万円

とします。

更地の手取りを単純化すると、

2,300万円-400万円=1,900万円

です。

古家付きの方が2,000万円なので、

単純比較では古家付きの方が100万円多く残ります。

さらに解体期間や測量などの費用が加われば差が変わります。

売却価格だけを見ず、

解体費を差し引いた手取り

で比較します。

再建築不可物件をリフォームしてから売るべき?

これも慎重に考える必要があります。

例えば、

現状売却:1,500万円

500万円リフォーム後:1,850万円

なら、

1,850万円-500万円=1,350万円

です。

売却価格は350万円高くなりますが、工事費を回収できていません。

最低限の修繕が有効なこともある

一方で、

雨漏りを止める。

危険な部分を補修する。

大量の残置物を減らす。

最低限の清掃をする。

などによって買主が内見しやすくなる場合があります。

大規模リフォームと最低限の売却準備は分けて考えましょう。

大阪市で売却前に確認したい道路のポイント

再建築不可物件では、建物内部より先に道路条件を確認する意味があります。

建築基準法上の道路なのか

まず最重要です。

道路種別は何か

42条1項道路。

2項道路。

位置指定道路。

その他の道。

など、道路種別によって扱いが変わります。

道路幅員はどのくらいか

4m未満でも2項道路等なら建築可能性がありますが、セットバックが必要になる場合があります。

接道長さは何mか

原則として2m以上必要です。

路地状部分の幅はどうなっているか

旗竿地などでは特に重要です。

私道の場合の権利関係

私道だから再建築不可というわけではありませんが、

所有者。

通行。

掘削。

道路種別。

などを確認する必要があります。

私道=再建築不可ではない

「前が私道だから家を建て替えられない」

と思っている方もいます。

しかし私道でも建築基準法上の道路として扱われるものがあります。

重要なのは、

公道か私道かだけではなく、

建築基準法上どのような道路なのか

です。

幅2mの通路があれば大丈夫?

これも数字だけでは判断できません。

敷地が道路へ2m以上接しているように見えても、

通路部分の所有関係。

境界。

実際の幅員。

道路種別。

などによって結論が変わる可能性があります。

特に古い住宅地では現地のブロック塀と登記・測量上の境界が一致していないケースもあります。

境界確定が売却価格へ影響することもある

接道2mが問題になる土地で、

実際には1.98mなのか。

2.02mなのか。

という差は大きな意味を持つ場合があります。

そのため、

境界標。

地積測量図。

過去の確定測量図。

隣地との境界確認書。

などが重要になります。

相続した再建築不可物件で確認したいこと

親から実家を相続したケースでは、次の順番で情報を整理すると進めやすくなります。

  1. 不動産の名義
  2. 相続登記
  3. 土地面積
  4. 建物登記
  5. 道路種別
  6. 接道長さ
  7. 道路幅員
  8. 境界
  9. 再建築可否
  10. 建物状態
  11. 残置物
  12. 固定資産税関係資料
  13. 購入時の売買契約書
  14. 建築時の資料
  15. 現在の市場価格

「昔の売買契約書」は捨てない

相続した古い家では、

「30年前・40年前の書類だからいらない」

と処分してしまうことがあります。

しかし購入時の売買契約書などは、売却後の譲渡所得計算で取得費を確認する重要な資料になる可能性があります。

相続した土地・建物の取得費は、原則として亡くなった方が購入した際の購入代金や購入手数料などを基に計算します。

取得費が分からないと税負担が大きくなることがある

古い土地・建物では、

「親がいくらで買ったか分からない」

というケースがあります。

取得費が不明な場合などには、売却金額の5%相当額を概算取得費として計算できる制度があります。

例えば3,000万円で売却し、取得費が分からなければ、

3,000万円×5%=150万円

を取得費とする計算方法があります。

実際には2,000万円で購入していたとしても資料が見つからなければ、税務上の計算へ大きく影響する可能性があります。

そのため、売却前の実家整理では古い契約書を探しておくことが重要です。

再建築不可でも譲渡所得税の計算方法が特別になるわけではない

「再建築不可だから税金も安くなる?」

と考えるかもしれません。

しかし、不動産を売却した場合の譲渡所得は基本的に、

譲渡価額-取得費-譲渡費用-一定の特別控除

で計算します。

再建築不可で売却価格が低くなれば結果的に譲渡所得が小さくなる可能性はありますが、

「再建築不可物件専用の低税率」

があるわけではありません。

相続税を支払っているなら取得費加算も確認する

相続や遺贈によって取得した財産を一定期間内に売却した場合、一定の要件を満たせば相続税額の一部を取得費へ加算できる特例があります。

国税庁では、相続開始の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までの譲渡など、一定の要件を示しています。

相続税を支払っている場合は売却前に確認しておきたいところです。

再建築不可物件の売却にかかる主な費用

費用内容
仲介手数料仲介によって成約した場合
印紙税課税文書となる売買契約書を作成する場合
登記費用抵当権抹消など
測量費境界や接道確認等で必要になる場合
残置物処分空き家に家財が残っている場合
修繕費必要に応じて
解体費建物を取り壊す場合
譲渡所得税等売却益が生じる場合など

再建築不可では測量費を「無駄な費用」と考えない

通常の住宅でも境界は重要ですが、再建築不可物件ではさらに重要になる場合があります。

特に、

接道約2m。

細い通路。

旗竿地。

隣地との境界が不明。

という土地では、数cmの違いが重要になることがあります。

そのため測量費を単なる売却コストとして見るのではなく、

「不確実性を減らす費用」

として考える場面があります。

ただし何でも先に測量すればいいわけではない

一方で、

買取で現状のまま売れる。

隣地所有者が購入する。

土地価値が低く測量費を回収しにくい。

などの場合には、先に高額な測量を実施する必要がないケースもあります。

査定と売却方法を確認してから決めることが大切です。

再建築不可物件で避けたい5つの行動

1.理由を調べず大幅に値下げする

「再建築不可らしいから半額でいい」

と決めないことです。

2.道路調査前に解体する

現在の建物の利用価値を失う可能性があります。

3.建築可能性を断定する

43条2項などの可能性があっても、未確定なら確実に建てられると説明しないことです。

4.再建築不可という重要な情報を隠す

買主の購入判断へ大きく影響する情報です。

知っている事実は適切に整理して伝える必要があります。

5.高額リフォームを先にする

工事費を売却価格へ転嫁できるとは限りません。

買主へ再建築不可を伝えずに売るのは避ける

再建築できるかどうかは、購入者にとって非常に重要な条件です。

例えば、

「中古戸建てを買って10年住み、その後新築へ建て替える」

つもりの買主がいたとします。

再建築不可だと知らず購入すれば、その計画は成り立ちません。

売却価格を下げたくないからといって、

「聞かれなければ言わなくてもいい」

と考えるのは避けるべきです。

「安い理由」を明確にすると売りやすくなることがある

例えば販売価格1,500万円の住宅について、

「周辺相場より安いです」

だけでは買主は不安になります。

一方、

接道条件により原則再建築不可。

現建物は利用可能。

必要な修繕内容。

土地面積。

道路種別。

などが整理されていれば、

買主は「何を理解した上で買うのか」を判断できます。

不動産では、

不明だから買わない

という人も多いものです。

条件が悪いこと以上に、

「何がどう悪いのか分からない」

状態が売却を難しくする場合があります。

投資家へ売るなら「安さ」より収益性を示す

投資家は物件価格だけではなく、

年間賃料。

修繕費。

固定資産税等。

想定空室率。

利回り。

出口戦略。

を考えます。

例えば500万円安くても、毎年100万円の修繕が必要なら魅力は薄くなるかもしれません。

反対に再建築不可でも、

購入価格が低い。

賃貸需要が高い。

現建物を長く利用できる。

なら検討される可能性があります。

隣地所有者へ売る場合も市場価格を確認する

隣地所有者しか買わないと思って、

極端に安く売る必要はありません。

隣地所有者にとっては、

土地が広がる。

接道が改善する。

土地形状が良くなる。

という特別な価値が生まれるケースがあります。

通常の第三者より高く評価できる可能性もあります。

ただし隣地所有者へ売れば必ず高いわけでもない

隣地所有者が、

特に土地を必要としていない。

資金がない。

既存建物を使う予定がない。

という場合もあります。

そのため、

隣地に売れば高く売れる

と最初から決めるのも危険です。

大阪市の再建築不可物件で重要なのは「出口」を複数作ること

売却戦略としては、

一般個人。

リノベーション希望者。

投資家。

隣地所有者。

不動産事業者。

という複数の買主候補を考えます。

一つのターゲットだけに絞ると、売却期間が長くなる可能性があります。

価格を下げる前に「ターゲット」を変える

例えば一般の住宅購入者へ3か月販売して反応がない場合、

すぐ300万円値下げする。

だけが選択肢ではありません。

投資家向けに見せ方を変える。

古家付き土地として訴求する。

隣地へ相談する。

買取価格を確認する。

といった方法があります。

売れない原因が、

価格なのか。

融資なのか。

建物状態なのか。

再建築不可なのか。

情報不足なのか。

を考えましょう。

再建築不可物件は売却期間に余裕を持つ

一般的な住宅より買主候補が限定されるため、売却まで時間がかかることがあります。

相続などで、

「3か月以内に現金化したい」

という期限があるなら、その期限から逆算して販売します。

例えば、

最初の2か月は仲介。

価格調整。

隣地交渉。

期限が近づけば買取。

という方法も考えられます。

売れない間にも固定資産税や管理費は続く

売却を待っている間も、

固定資産税等。

火災保険。

空き家管理。

草木管理。

建物修繕。

などの負担は続きます。

そのため、

「3,000万円で売れるまで2年間待つ」

より、

「2,800万円で半年以内に売る」

方が最終的な手取りでは有利になる可能性があります。

空き家なら建物劣化も価格へ影響する

使われていない建物は、

湿気。

カビ。

雨漏り。

害虫。

給排水設備。

庭木。

などの問題が生じる可能性があります。

再建築不可物件は現在の建物そのものの価値が重要になるケースがあります。

だからこそ、

建物を放置して利用できない状態にしてしまうことが、一般物件以上に大きなマイナスになる可能性があります。

再建築不可物件を売る前のチェックリスト

売却を始める前に、最低限次の項目を確認しておきましょう。

  1. 土地・建物の名義
  2. 土地面積
  3. 建物面積
  4. 道路種別
  5. 道路幅員
  6. 接道長さ
  7. セットバックの有無
  8. 私道の権利関係
  9. 43条2項の検討余地
  10. 過去の建築確認資料
  11. 境界標
  12. 測量図
  13. 建物状態
  14. 雨漏り・シロアリ等
  15. 残置物
  16. 現在の市場価格
  17. 古家付きで売る価格
  18. 解体後の想定価格
  19. 解体費
  20. 買取価格

再建築不可物件は「安く処分する前」に調査する

大阪市で再建築不可物件を売却するとき、

「建て替えできないなら価値はない」

と最初から決める必要はありません。

まず確認すべきなのは、

なぜ再建築できないのか

です。

前面道路が建築基準法上の道路ではないのか。

接道が2m未満なのか。

2項道路なのか。

セットバックが必要なのか。

43条2項の認定・許可を検討できる可能性があるのか。

私道の問題なのか。

境界の問題なのか。

これらを整理します。

大阪市では道路参考図をマップナビおおさかなどで確認できますが、特殊な条件の土地では図面だけで最終判断せず、個別に確認することが重要です。

そして再建築できないことが分かったとしても、

現在の建物を利用したい人。

リノベーションしたい人。

賃貸運用したい投資家。

土地を広げたい隣地所有者。

不動産事業者。

など、買主候補がなくなるわけではありません。

売却方法も、

中古戸建て。

古家付き土地。

投資用不動産。

隣地売却。

買取。

など複数あります。

重要なのは、

「普通の戸建てとして売れない=売却できない」ではない

ということです。

さらに注意したいのが解体です。

再建築不可物件では、

「古い家だから先に壊して更地にする」

という判断が逆効果になる可能性があります。

現在の建物が利用できるなら、その建物自体が買主にとって価値になる場合があるからです。

建物を解体した後、

新築できない。

建物もない。

となれば、利用方法が大きく限定される可能性があります。

解体するなら、

古家付き売却価格。

更地売却価格。

解体費。

測量費。

売却期間。

税金。

を比較します。

例えば、

古家付き2,000万円。

更地2,300万円。

解体400万円。

なら、

更地にした後の単純な手取りは1,900万円です。

「更地の方が300万円高い」

だけを見ると得に見えますが、工事費を含めれば逆転します。

再建築不可物件では特に、

売却価格より最終的な手取り

を見ることが重要です。

相続した物件なら、親が購入したときの売買契約書や建築資料も探しておきましょう。

古い不動産では取得費が分からず、税金の計算で不利になる可能性があります。

そしてもう一つ重要なのが、

「再建築不可」という事実を隠さないことです。

買主にとって将来の建て替え可否は非常に重要な購入条件です。

逆に、

なぜ再建築できないのか。

どの道路に接しているのか。

現在の建物は利用できるのか。

どこまで調査しているのか。

を明確にすれば、買主はリスクを判断しやすくなります。

私は再建築不可物件では、

「普通の物件に見せること」より、「できること・できないことを明確にすること」の方が重要

だと考えています。

不確実性が減れば、

投資家。

リノベーション希望者。

隣地所有者。

事業者。

など、それぞれの買主が自分の基準で価格を判断できます。

大阪市の再建築不可物件を売却するときは、

道路を調べる。

接道を調べる。

境界を確認する。

建築可能性を整理する。

現状の価格を査定する。

古家付き・解体・買取の手取りを比較する。

という順番で考えることが重要です。

「再建築不可だから、とにかく安く売る」のではなく、原因を調べてから売り方を決める。

これが、再建築不可物件を納得できる条件で売却するための大切なポイントです。

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この記事を書いた不動産のプロを紹介

大阪市北区を中心とした不動産売却・買取に特化した、業界歴の長いベテラン精鋭チームです。年間1,100件以上のご相談実績と、独自の富裕層・投資家ネットワークを活かし、お客様の大切な資産の「高値売却」と「スピード現金化」を実現しています。
このコラムでは、現場で培ったリアルな相場動向や、不動産会社だからこそ知っている「損をしない売却のコツ」「リースバックの裏側」など、お役立ち情報を分かりやすく発信していきます。

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