大阪市内でマンションを所有し、現在も入居者から家賃収入を得ている方の中には、「入居者が住んでいる状態でも売却できるのだろうか」と疑問を持つ方もいるでしょう。
「賃貸中だから、退去してもらわないと売れないのでは?」
「家賃収入があるマンションは、空室より高く売れる?」
「入居者に売却することを伝えたら、トラブルにならないだろうか」
「管理費や修繕積立金が上がってきたので、今のうちに売りたい」
このような悩みは、投資用ワンルームマンションだけでなく、ファミリータイプの区分マンションや一棟マンションを所有している方にも共通します。
結論からいうと、大阪市の賃貸中マンションは、入居者が住んでいる状態でも売却できます。
このように入居者との賃貸借契約を引き継ぐことを前提として売却する方法が、一般に「オーナーチェンジ」と呼ばれる取引です。
通常の居住用マンションでは、買主自身が住むことを目的に購入するケースが多いでしょう。
一方、オーナーチェンジ物件では、買主は家賃収入を得ることを目的に購入するのが一般的です。
そのため、売却価格の考え方も異なります。
駅からの距離や築年数、専有面積だけでなく、現在の家賃、管理費、修繕積立金、賃貸管理費、入居者の契約条件などが価格に影響します。
また、入居者が住んでいるからといって、自由に退去を求められるわけではありません。
売却に伴う賃貸借契約の引継ぎや敷金の精算、家賃の受取先変更など、通常のマンション売却とは異なる確認事項もあります。
大阪市内では、梅田・本町・淀屋橋・難波・天王寺などへのアクセスがよい地域を中心に、投資用マンションを検討する買主が存在します。
ただし、同じ大阪市内でも、エリアやマンションの種類によって需要は異なります。
大切なのは、現在の家賃収入と不動産としての価値を正しく把握し、売却後の手取りまで考えることです。
この記事では、大阪市で賃貸中マンションを売却したい方に向けて、オーナーチェンジの仕組み、売却価格の決まり方、入居者への対応、売却手続き、税金まで詳しく解説します。
大阪市の賃貸中マンションは入居者がいても売却できる
賃貸中のマンションは、入居者が住んでいる状態でも売却できます。
不動産の所有者が変わることと、入居者が引き続き住むことは、必ずしも矛盾しないからです。
たとえば、大阪市北区にあるワンルームマンションを所有し、毎月7万円の家賃を受け取っているとします。
このマンションを投資家に売却した場合、買主は新しい所有者となり、原則として従前の賃貸借契約を引き継ぎます。
入居者は、所有者が変わったからといって当然に退去する必要はありません。
買主は、引き継いだ契約に基づいて家賃収入を得ることになります。
このような売却は、居住用マンションを空室で売る場合とは異なり、収益物件としての価値が重視されます。
特に、長期間入居が続いているマンションや、安定した賃料収入がある物件では、投資対象として検討される可能性があります。
ただし、入居者がいること自体が必ず高評価につながるわけではありません。
現在の家賃が周辺相場より低い場合や、管理費・修繕積立金の負担が大きい場合には、売却価格に影響することがあります。
オーナーチェンジ物件とは?
オーナーチェンジ物件とは、入居者がいる不動産について、賃貸借契約を引き継ぐことを前提に所有者が変更される物件を指します。
売主は不動産を売却し、買主はその不動産の所有権と賃貸人としての地位を取得します。
一般的には、入居者が住んでいる状態のまま売買が行われるため、売却のために空室にする必要はありません。
オーナーチェンジの対象となるのは、ワンルームマンションだけではありません。
ファミリータイプの区分マンション、一棟マンション、賃貸アパート、賃貸中の戸建てなども対象になります。
大阪市内では、単身者向けのワンルームマンションを所有している方もいれば、転勤などをきっかけに自宅マンションを賃貸に出している方もいるでしょう。
どちらも賃貸中であれば、オーナーチェンジという方法で売却できる可能性があります。
オーナーチェンジでは何を買主に引き継ぐ?
オーナーチェンジでは、建物の所有権だけでなく、原則として賃貸人としての権利や義務も引き継がれます。
具体的には、家賃を受け取る権利、賃貸借契約上の義務、敷金返還義務などです。
入居者が適法に賃借権を対抗できる状態で不動産が譲渡された場合、民法上、賃貸人の地位が買主へ移転するのが原則です。
そのため、売主と買主が「所有者が変わったので、入居者との契約は終了する」と自由に決められるわけではありません。
たとえば、入居者との契約で月額家賃が8万円と定められていれば、買主も原則としてその契約条件を引き継ぎます。
売却したからといって、買主が一方的に家賃を10万円へ変更できるわけではありません。
また、敷金を預かっている場合には、その返還義務の承継と売買代金の精算方法も確認する必要があります。
このように、オーナーチェンジ物件の売却では、賃貸借契約の内容が重要になります。
入居者に退去してもらう必要はある?
オーナーチェンジで売却する場合、原則として入居者に退去してもらう必要はありません。
むしろ、入居者が住んでいる状態を前提に購入を検討する投資家が対象になります。
売却するためだけに退去を求めることは、慎重に考える必要があります。
普通借家契約では、貸主からの更新拒絶や解約申入れなどに正当事由が必要となる場合があり、単に売却したいという理由だけで退去させられるとは限りません。
また、入居者が退去に応じる場合でも、条件交渉や費用負担が発生する可能性があります。
そのため、賃貸中マンションを売却したいと考えたときに、最初から退去を前提にする必要はありません。
まずは現在の賃貸借契約を維持したまま、どの程度の価格で売却できるのかを確認することが重要です。
オーナーチェンジ物件として売るメリット
賃貸中マンションをオーナーチェンジで売却するメリットは、入居者の退去を待たずに売却を進められることです。
通常の居住用マンションでは、売主が住み替えたり、空室にしてから売却したりすることがあります。
一方、オーナーチェンジでは入居者が生活している状態で売却できるため、退去時期に左右されず売却を検討できます。
また、売却が完了するまで家賃収入を得られる可能性があります。
たとえば毎月8万円の家賃収入がある場合、売却までの期間も賃貸借契約に基づいて収入が発生します。
ただし、管理費や修繕積立金、賃貸管理費、固定資産税などの負担も続きます。
家賃が入っているからといって、その全額が利益になるわけではありません。
オーナーチェンジ物件として売るデメリット
一方、オーナーチェンジ物件には注意点もあります。
最大の特徴は、買主が主に投資家になることです。
入居者が住んでいるため、購入後すぐに自分で住みたいという買主には向いていません。
そのため、一般的な居住用マンションと比べて、購入を検討する層が限定される場合があります。
また、買主は家賃収入と購入価格のバランスを重視します。
周辺の居住用マンションが高値で取引されていても、賃料が低ければ同じ価格で売れるとは限りません。
さらに、入居者が住んでいる場合、室内を自由に確認できないことがあります。
買主は、契約書や過去の写真、修繕履歴などをもとに購入を判断することもあります。
そのため、賃貸中マンションの売却では、収益情報と物件資料の整理が重要になります。
賃貸中マンションと空室マンションでは売却価格が違う?
同じマンションでも、賃貸中か空室かによって売却価格が異なる場合があります。
空室マンションでは、自分で住みたい買主が購入を検討できます。
一方、賃貸中マンションでは、家賃収入を目的とする投資家が主な購入対象になります。
この違いによって、価格の考え方が変わります。
たとえば大阪市中央区のファミリータイプマンションで、空室なら居住用として4,000万円で売却できる可能性があるとします。
しかし、賃貸中で家賃が月額12万円の場合、投資家は年間144万円の家賃収入を基準に収益性を判断します。
投資家が求める利回りや管理費などの条件によっては、空室時の想定価格より低く評価されることがあります。
反対に、安定した賃料収入があり、投資需要が高い物件では、賃貸中であることが購入判断を後押しする場合もあります。
つまり、賃貸中だから必ず安くなるわけでも、高くなるわけでもありません。
スタッフ植松「私は、賃貸中マンションの売却では『入居者がいるから安心』と考えるだけでは不十分だと思います。投資家が購入するのは、建物だけでなく、そこから得られる収益です。家賃がいくら入るのか、その収入を維持するためにいくら必要なのか。この二つを整理することが、適切な売却価格を考える出発点になります。」
大阪市のオーナーチェンジ物件はどうやって価格が決まる?
オーナーチェンジ物件の価格を考える際、重要になるのが収益性です。
投資家は、購入価格に対してどの程度の家賃収入が期待できるかを確認します。
ただし、収益性だけで価格が決まるわけではありません。
駅からの距離、築年数、建物の管理状態、専有面積、周辺の賃貸需要、将来の修繕負担なども評価に影響します。
また、同じ大阪市内でも、北区・中央区・西区・福島区・天王寺区などでは、物件の種類や賃貸需要が異なります。
売却価格を考えるときは、現在の家賃収入を基準にしながら、周辺の収益物件の取引状況や物件固有の条件を確認することが重要です。
表面利回りとは?
オーナーチェンジ物件の価格を考えるときによく使われるのが、表面利回りです。
表面利回りは、年間家賃収入を物件価格で割って計算します。
表面利回り(%)=年間家賃収入÷物件価格×100
たとえば、毎月8万円の家賃収入があるマンションを2,000万円で売却するとします。
年間家賃収入は96万円です。
96万円÷2,000万円×100=4.8%
この場合、表面利回りは4.8%となります。
表面利回りは投資家が物件を比較するときの指標の一つです。
ただし、実際の利益率を表すものではありません。
管理費や修繕積立金などの費用が含まれていないためです。
実質利回りも重要になる
実質利回りは、家賃収入から運営費用を差し引いて考える指標です。
一般的には、管理費や修繕積立金、賃貸管理費、固定資産税、保険料などを考慮します。
計算方法には複数の考え方がありますが、代表的な計算式は次のとおりです。
実質利回り(%)=年間家賃収入-年間運営費用を、物件価格と購入諸費用の合計で割ったもの×100
たとえば、年間家賃収入が96万円でも、管理費や修繕積立金などで年間30万円かかれば、運営費用控除後の収入は66万円です。
購入価格2,000万円に加え、購入諸費用が100万円かかると仮定すると、実質利回りは約3.14%となります。
このように、表面利回りが同じ物件でも、運営費用によって実際の収益性は異なります。
利回りから売却価格を逆算する方法
投資家が求める表面利回りから、売却価格の目安を考えることもできます。
たとえば年間家賃収入が96万円の場合、想定利回りによって価格は次のように変わります。
| 想定表面利回り | 年間家賃収入 | 価格の計算例 |
|---|---|---|
| 4% | 96万円 | 2,400万円 |
| 5% | 96万円 | 1,920万円 |
| 6% | 96万円 | 1,600万円 |
| 7% | 96万円 | 約1,371万円 |
※説明のための計算例であり、大阪市内の実際の市場利回りや査定価格を示すものではありません。
この表から分かるように、買主が求める利回りが高くなるほど、同じ家賃収入に対する購入価格は低くなります。
ただし、実際の査定では表面利回りだけで価格を決めるわけではありません。
建物の状態や立地、管理状況、賃貸借契約の内容なども考慮する必要があります。
現在の家賃が相場より安い場合はどうなる?
賃貸中マンションの売却で注意したいのが、現在の家賃と周辺相場の差です。
たとえば大阪市内のマンションで、周辺の類似物件が月額9万円程度で募集されているのに、現在の入居者は月額7万円で住んでいるとします。
この場合、投資家が購入後すぐに家賃を9万円へ変更できるとは限りません。
既存の賃貸借契約が引き継がれるためです。
そのため、現在の家賃が相場より低い場合、投資家は実際に受け取れる家賃を基準に価格を判断することがあります。
一方、将来的に退去が発生した際、相場に合わせた家賃で募集できる可能性を評価する買主もいるでしょう。
ただし、将来の賃料上昇を確実な収入として考えることはできません。
現在の家賃と周辺相場の両方を整理することが重要です。
家賃が高ければ必ず高く売れる?
家賃収入が多い物件は、収益性の面で評価される可能性があります。
しかし、家賃が高ければ必ず高く売れるわけではありません。
たとえば周辺相場より高い家賃で入居している場合、現在の入居者が退去した後も同じ家賃で貸せるとは限りません。
投資家は、現在の家賃だけでなく、将来的な賃貸需要や空室リスクも考えます。
また、家賃が高くても管理費や修繕積立金が高額であれば、実際の収益性は低くなる場合があります。
そのため、賃貸中マンションの売却価格は、家賃収入と支出の両方を確認して判断する必要があります。
管理費・修繕積立金が売却価格に与える影響
区分マンションでは、毎月の管理費と修繕積立金が発生します。
これらは、マンションの共用部分の維持管理や将来の修繕に必要な費用です。
投資家にとっては、家賃収入から差し引かれる支出になります。
たとえば月額家賃8万円のマンションで、管理費と修繕積立金の合計が1万5,000円の場合と、3万円の場合では、手元に残る金額が異なります。
そのため、同じ家賃収入でも、管理費や修繕積立金の負担が大きい物件は、価格に影響する可能性があります。
ただし、修繕積立金が低ければ必ず有利というわけでもありません。
積立金が不足している場合には、将来の値上げや一時金徴収などのリスクがあります。
投資家は、現在の支出だけでなく、将来の修繕計画も確認します。
大規模修繕の予定は売却に影響する?
マンションでは、外壁や屋上防水、給排水設備などの大規模修繕が行われることがあります。
大規模修繕の予定や修繕積立金の状況は、買主の判断材料になります。
たとえば、近い将来に大規模修繕が予定されており、修繕積立金の値上げが決まっている場合には、投資家が将来の負担を考慮する可能性があります。
一方、適切な修繕が行われているマンションは、建物の維持管理という面で評価されることがあります。
そのため、売却前には管理組合の長期修繕計画や総会議事録、修繕履歴などを確認しておくとよいでしょう。
大阪市の立地はオーナーチェンジ物件の価格に影響する
大阪市内の賃貸中マンションでは、立地も重要です。
投資家は、現在の入居者がいるかどうかだけでなく、将来退去した場合に新しい入居者を確保できるかを考えます。
駅から近い物件や、複数路線を利用できる物件は、賃貸需要の面で評価される可能性があります。
一方、駅から距離がある場合でも、周辺の生活環境や物件の広さ、家賃設定によって需要が期待できることがあります。
また、単身者向けマンションとファミリータイプマンションでは、入居者が重視する条件が異なります。
単身者向けなら交通利便性や生活施設へのアクセスが重要になりやすく、ファミリータイプなら住環境や広さ、学校などの条件が判断材料になる場合があります。
大阪市北区・中央区の賃貸中マンション
大阪市北区や中央区には、オフィス街や商業エリアへのアクセスがよいマンションがあります。
梅田、本町、淀屋橋、天満橋などへの通勤利便性を重視する入居者にとって、立地が魅力になることがあります。
そのため、ワンルームやコンパクトマンションでは、交通アクセスや賃貸需要が評価される可能性があります。
ただし、同じ北区や中央区でも、駅距離や築年数、管理状態によって収益性は異なります。
投資家は、現在の家賃収入だけでなく、将来の空室リスクや修繕費も考慮します。
大阪市西区・福島区の賃貸中マンション
西区や福島区では、交通利便性や生活環境を重視する単身者・共働き世帯などが賃貸住宅を検討する場合があります。
そのため、ワンルームだけでなく、1LDKやファミリータイプのマンションも投資対象として検討される可能性があります。
ただし、賃貸需要があることと、高値で売却できることは同じではありません。
購入価格に対して家賃収入が見合っているか、管理費や修繕積立金の負担が適切かなど、収益性を確認する必要があります。
大阪市天王寺区・阿倍野区の賃貸中マンション
天王寺区や阿倍野区では、交通利便性に加え、住宅地としての環境を重視する入居者もいます。
ファミリータイプのマンションでは、広さや間取り、生活施設などが賃貸需要に影響する場合があります。
こうした物件を売却する場合、オーナーチェンジとしての収益性と、将来空室になった際の居住用マンションとしての価値を分けて考えることが重要です。
ただし、賃貸中である以上、買主が自由に入居者を退去させられるわけではありません。
将来の空室価格をそのまま現在の売却価格と考えないようにしましょう。
ワンルームマンションとファミリータイプでは売却方法が違う?
賃貸中マンションの売却では、間取りによって買主層が異なる場合があります。
ワンルームマンションは、家賃収入を目的とする投資家が主な購入対象になりやすい物件です。
一方、ファミリータイプのマンションでは、投資家だけでなく、将来の自己居住を見据える買主が検討する場合もあります。
ただし、賃貸中のまま購入する場合には、既存の賃貸借契約を尊重する必要があります。
そのため、ファミリータイプだからといって、空室の居住用マンションと同じ価格で売却できるとは限りません。
物件の種類に応じて、収益性と不動産としての市場価値を比較することが重要です。
オーナーチェンジ物件を売却する前に確認したい書類
賃貸中マンションを売却する場合、通常の不動産売却に必要な資料に加えて、賃貸借契約に関する書類が重要になります。
まず確認したいのが、現在の賃貸借契約書です。
契約書には、家賃、共益費、敷金、契約期間、更新条件などが記載されています。
また、家賃の入金状況を確認できる資料も重要です。
買主は、契約書に記載された家賃が実際に支払われているかを確認します。
さらに、管理費や修繕積立金の金額、賃貸管理会社との契約内容、修繕履歴なども整理しておきましょう。
売却前に確認したい資料一覧
| 書類・情報 | 確認する内容 |
|---|---|
| 賃貸借契約書 | 家賃・敷金・契約期間・特約 |
| 家賃入金記録 | 入金状況・滞納の有無 |
| レントロール | 賃料や契約条件の一覧 |
| 管理費・修繕積立金 | 毎月の支出・改定予定 |
| 賃貸管理契約書 | 管理手数料・解約条件 |
| 管理規約 | 使用制限・賃貸に関する規定 |
| 長期修繕計画 | 将来の修繕予定 |
| 総会議事録 | 値上げや工事の決議 |
| 固定資産税関係資料 | 年間の税負担 |
| 修繕履歴 | 設備交換・漏水対応など |
| 登記事項証明書 | 所有者・抵当権など |
一棟マンションの場合には、各住戸の賃料、入居状況、敷金、契約条件を整理したレントロールが特に重要です。
レントロールとは?
レントロールとは、賃貸物件の収入状況を一覧にした資料です。
一棟マンションでは、各部屋の家賃や共益費、入居状況、契約開始日などを整理します。
区分マンションでも、賃料や契約条件を分かりやすくまとめることは有効です。
買主はレントロールを確認することで、現在の収益状況を把握しやすくなります。
ただし、レントロールに記載された家賃が必ず入金されているとは限りません。
そのため、入金履歴や滞納状況なども確認されることがあります。
売却前には、契約内容と実際の入金状況に違いがないか整理しておきましょう。
家賃滞納があるマンションでも売れる?
入居者に家賃滞納がある場合でも、売却できる可能性はあります。
ただし、滞納があることは収益性やリスクに影響するため、売却価格に影響する場合があります。
たとえば毎月8万円の家賃が発生していても、数か月にわたって入金されていなければ、買主は安定した収入が得られているとは判断できません。
また、滞納家賃の債権を売主と買主のどちらが保有するのか、敷金をどう精算するのかなど、契約上の整理も必要です。
売却する際には、滞納の事実を隠さず、正確に説明することが重要です。
入居者との契約が定期借家の場合
賃貸借契約には、普通借家契約と定期建物賃貸借契約があります。
定期建物賃貸借契約は、法定の要件を満たして締結された場合、期間満了によって契約が終了する仕組みです。
ただし、契約の締結方法や通知などに要件があります。
そのため、契約書に「定期借家」と書かれているだけで、必ず予定どおり契約が終了するとは限りません。
オーナーチェンジ物件を売却する場合には、契約の種類と有効性、契約終了時期を確認しておきましょう。
買主にとっては、現在の賃貸収入だけでなく、将来の利用可能性にも関係する情報です。
サブリース契約がある場合は注意する
投資用マンションでは、サブリース契約が利用されている場合があります。
サブリースは、事業者が物件を借り上げ、入居者へ転貸する仕組みです。
所有者はサブリース事業者から賃料を受け取る契約になっていることがあります。
この場合、一般的な賃貸管理委託契約とは権利関係が異なります。
売却時には、サブリース契約の内容、賃料改定条件、契約期間、解約条件などを確認する必要があります。
特に注意したいのは、サブリース契約があるからといって、売却時に自由に解除できるとは限らないことです。
契約関係によっては、サブリース事業者が借地借家法上の保護を受ける場合があります。
売却価格にも影響するため、契約書を確認しておきましょう。
入居者への売却通知はいつ必要?
オーナーチェンジ物件では、売却すること自体について、通常、入居者の承諾が必ず必要になるわけではありません。
ただし、所有者が変わった後には、家賃の振込先や管理窓口などを適切に案内する必要があります。
入居者が新しい所有者を確認できるようにすることも重要です。
通知の時期や方法については、売主・買主・管理会社の間で調整します。
また、売却活動中に入居者へどの程度の情報を伝えるかは、物件の状況によって異なります。
不用意な説明によって入居者が不安を感じることもあるため、正確な情報を整理したうえで対応することが大切です。
売却すると家賃の振込先はどうなる?
オーナーチェンジが完了すると、原則として新しい所有者が賃料を受け取る立場になります。
ただし、実際の家賃の振込先変更には、管理会社や入居者への案内が必要です。
また、売却日をまたぐ家賃については、売主と買主の間で日割り精算などを行うことがあります。
たとえば月初に家賃を受け取り、月の途中で所有権を移転する場合には、売買契約で定めた基準に従って精算します。
入居者から同じ家賃を二重に受け取ることがないように、受取先と精算方法を明確にしておくことが重要です。
敷金はどうなる?
オーナーチェンジで特に重要なのが、敷金の取扱いです。
敷金は、入居者が賃貸借契約に基づく債務を担保するために差し入れる金銭です。
賃貸人の地位が買主へ移転する場合、原則として敷金返還義務も買主へ引き継がれます。
そのため、売却時には売主と買主の間で敷金相当額を精算することが一般的です。
たとえば入居者から敷金10万円を預かっている場合、売買代金の精算時に買主へその負担を引き継ぐ処理を行うことがあります。
ただし、実際の精算方法は契約内容や敷金の状況によって異なります。
また、敷金がない契約や、保証金など別の名目で預かっている契約もあります。
売却前に賃貸借契約書と預り金の内容を確認しておきましょう。
賃貸管理会社はそのまま引き継げる?
賃貸中マンションでは、管理会社へ家賃集金や入居者対応を委託していることがあります。
オーナーチェンジ後も同じ管理会社を利用できる場合がありますが、管理委託契約が自動的に買主へ引き継がれるとは限りません。
管理委託契約は、所有者と管理会社との契約だからです。
買主が別の管理会社を利用したい場合もあります。
そのため、売却前に管理委託契約の解約条件や通知期限、違約金の有無などを確認しておくことが重要です。
また、サブリース契約とは異なるため、契約形態を混同しないようにしましょう。
入居者がいると室内を見せられない?
オーナーチェンジ物件では、入居者が生活しているため、買主が自由に室内を見学できるとは限りません。
通常の居住用マンションのように、購入希望者が何度も室内を確認できるとは限らないのです。
そのため、買主は間取り図や過去の室内写真、設備状況、修繕履歴などを参考に判断することがあります。
売主としては、入居者の生活やプライバシーを尊重する必要があります。
室内確認が必要な場合には、賃貸借契約の内容を確認し、入居者の協力を得ながら進めることが重要です。
無断で室内に立ち入ったり、入居者に一方的に見学を強制したりすることは避けなければなりません。
室内の状態が分からない場合の売却
長期間入居しているマンションでは、売主自身が室内の状態を詳しく把握していないことがあります。
たとえば、10年以上同じ入居者が住んでいる場合、設備の交換履歴や内装の状態が不明確なこともあるでしょう。
この場合、分かっている情報と分からない情報を整理することが重要です。
過去の修繕履歴や管理会社の対応記録などがあれば、買主の判断材料になります。
一方、確認できていない設備状態を「問題なし」と断定することは避けたいところです。
オーナーチェンジ物件では、買主が室内を確認できないまま購入する場合もあるため、売主が把握している情報を正確に伝えることが重要です。
売却前に設備を交換した方がよい?
賃貸中マンションを売却する前に、エアコンや給湯器などを交換した方がよいか迷うこともあるでしょう。
しかし、売却価格を上げるためだけに設備を交換することには慎重になる必要があります。
たとえば給湯器の交換に費用をかけても、その費用が売却価格へそのまま上乗せされるとは限りません。
一方、設備が故障していて貸主に修繕義務がある場合には、売却予定であっても適切な対応が必要です。
重要なのは、売却価格を上げるための設備投資と、賃貸人として必要な修繕を分けて考えることです。
売却前には、設備の状態と修繕履歴を整理しておきましょう。
家賃収入があるのに売却する理由
賃貸中マンションを所有している方の中には、毎月家賃が入っているため、売却する必要があるのか迷う方もいるでしょう。
しかし、家賃収入があることと、保有し続けることが有利であることは同じではありません。
たとえば、築年数が進むと設備の交換や修繕が必要になる可能性があります。
管理費や修繕積立金が上がることもあります。
さらに、現在の入居者が退去した場合には、次の入居者が決まるまで家賃収入がなくなることがあります。
そのため、毎月の家賃収入だけでなく、今後の支出や空室リスクも考える必要があります。
保有を続けた場合の収支を確認する
賃貸中マンションを売却するかどうか判断する際には、現在の年間収支を整理してみましょう。
たとえば、次のようなマンションがあるとします。
| 項目 | 年間金額 |
|---|---|
| 家賃収入 | 108万円 |
| 管理費 | 12万円 |
| 修繕積立金 | 18万円 |
| 賃貸管理費 | 6万円 |
| 固定資産税等 | 8万円 |
| その他の年間支出 | 4万円 |
| 運営費用控除後の収入 | 60万円 |
※説明のための仮定です。ローン返済、所得税等、臨時修繕費などは含んでいません。
この場合、年間家賃収入は108万円ですが、運営費用を差し引くと60万円になります。
さらに住宅ローンなどの借入金返済があれば、実際の資金収支は変わります。
また、突発的な修繕費や退去時の原状回復費が発生する可能性もあります。
保有を続ける場合には、現在の収支だけでなく、将来の支出も想定することが重要です。
ローンが残っていても売却できる?
賃貸中マンションにローンが残っていても、売却できる可能性があります。
ただし、一般的な売却では、引渡しまでにローンを完済し、抵当権を抹消できる状態にする必要があります。
たとえばローン残高が1,200万円で、マンションが1,800万円で売却できる場合には、売却代金でローンを完済できる可能性があります。
一方、ローン残高が2,000万円で売却価格が1,800万円の場合には、売却代金だけでは完済できません。
この場合、不足額を自己資金などで補う必要が生じることがあります。
そのため、売却前にはローン残高と現在の売却価格を比較しておきましょう。
売却代金がそのまま利益になるわけではない
賃貸中マンションを2,000万円で売却できたとしても、その全額が手元に残るわけではありません。
ローンが残っていれば返済が必要です。
また、仲介手数料や登記関係費用などが発生します。
さらに、売却によって譲渡所得が生じる場合には税金がかかることがあります。
そのため、売却価格だけではなく、最終的な手取りを確認することが重要です。
特に投資用マンションでは、購入時の価格と現在のローン残高だけで損益を判断することはできません。
過去の減価償却や売却費用なども関係するためです。
スタッフ植松「私は、賃貸中マンションを売るか迷っている方ほど、毎月の家賃収入だけでなく、売却した場合の手取りを確認してほしいと考えています。家賃が入っていると保有を続ける方が得に感じるかもしれません。しかし、将来の修繕費や空室リスクまで考えると、売却という選択肢が合理的になる場合もあります。」
賃貸中マンションの売却にかかる税金
賃貸中マンションを売却して利益が出た場合には、譲渡所得に対する税金が発生する可能性があります。
不動産の譲渡所得は、基本的に売却価格から取得費と譲渡費用を差し引いて計算します。
譲渡所得=売却価格-取得費-譲渡費用
ここで注意したいのが、建物の取得費です。
建物については、購入価格などから所有期間中の減価償却費相当額を差し引いて計算します。
そのため、購入時の価格と売却時の価格が同じでも、譲渡所得が発生する場合があります。
また、ローンの元金返済額は、原則として譲渡所得の計算上、そのまま取得費や譲渡費用になるわけではありません。
売却後の手取り計算と税金の計算は分けて考える必要があります。
減価償却が売却時の税金に影響する
賃貸中マンションでは、建物部分について減価償却を行うことがあります。
減価償却は、建物などの取得費用を一定の期間にわたって費用化する仕組みです。
不動産所得の計算では重要な項目ですが、売却時の譲渡所得にも影響します。
たとえば建物の取得価額が1,500万円で、売却までの減価償却費の累計が400万円だった場合、建物の取得費は単純な購入価格1,500万円ではなく、減価償却を考慮した金額になります。
実際の計算では土地と建物の取得価額を区分し、必要な費用や減価償却費を確認します。
そのため、投資用マンションを売却する際には、購入時の売買契約書や過去の確定申告書、減価償却の計算資料などを確認しておくことが重要です。
長期譲渡所得と短期譲渡所得の違い
不動産売却の税率は、所有期間によって異なります。
売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えている場合には、原則として長期譲渡所得に該当します。
一方、所有期間が5年以下の場合には、短期譲渡所得に該当します。
一般的な税率は、復興特別所得税を含めて次のとおりです。
| 区分 | 所有期間の判定 | 所得税・住民税等の合計税率 |
|---|---|---|
| 長期譲渡所得 | 売却年1月1日時点で5年超 | 約20.315% |
| 短期譲渡所得 | 売却年1月1日時点で5年以下 | 約39.63% |
※一般的な土地建物の譲渡所得に対する税率です。特例などが適用される場合は異なることがあります。
賃貸中マンションを売却する場合、購入から何年経過しているかだけでなく、売却年の1月1日時点の所有期間を確認することが重要です。
マイホームの3,000万円特別控除は使える?
賃貸中マンションを売却する場合、マイホームの3,000万円特別控除が利用できるかどうかも気になるところでしょう。
しかし、投資用として所有している賃貸マンションについては、一般的にマイホームの特例をそのまま利用できるわけではありません。
この特例は、所有者自身の居住用財産など、一定の要件を満たす場合に適用される制度だからです。
ただし、以前自分が住んでいたマンションを賃貸に出している場合には、居住しなくなった時期や売却時期などによって、特例の対象となる可能性があります。
そのため、現在賃貸中だから必ず対象外とも断定できません。
過去の居住状況や売却予定時期を確認し、税務上の要件を検討することが重要です。
オーナーチェンジ物件の売却は仲介と買取のどちらがよい?
賃貸中マンションの売却には、一般的な買主を探す仲介と、不動産会社などが直接購入する買取があります。
仲介では、投資家などの購入希望者を探して売却します。
市場で購入希望者を募るため、条件が合えば希望に近い価格で売却できる可能性があります。
一方、買主が見つかるまで時間がかかる場合があります。
買取では、不動産会社などが直接購入するため、比較的短期間で売却できる場合があります。
ただし、一般的には仲介より売却価格が低くなる傾向があります。
そのため、売却価格を重視するのか、売却までの期間を重視するのかによって判断が変わります。
オーナーチェンジ物件は売却に時間がかかる?
オーナーチェンジ物件の売却期間は、物件の条件によって異なります。
家賃収入と売却価格のバランスがよく、投資家が検討しやすい物件なら、比較的早く購入希望者が見つかる可能性があります。
一方、価格が高すぎる場合や、管理費・修繕積立金の負担が大きい場合には、売却まで時間がかかることがあります。
また、賃貸借契約の内容が不明確だったり、家賃滞納があったりする場合には、買主が慎重になることもあります。
そのため、売却期間を短くしたい場合には、価格設定だけでなく、収益情報や契約資料を整理しておくことが重要です。
賃貸中マンションの売却価格を下げる前に確認したいこと
売却活動を始めても購入希望者が見つからない場合、価格を下げることを考えるかもしれません。
しかし、値下げする前に確認したいことがあります。
まず、現在の家賃収入と売却価格から計算した表面利回りが、買主にとってどのように評価されるかです。
次に、管理費や修繕積立金などの支出が正しく伝わっているかを確認します。
さらに、賃貸借契約書や修繕履歴など、買主が判断するための資料が揃っているかも重要です。
売却価格だけでなく、物件の収益性を分かりやすく伝えることが、購入検討につながる場合があります。
売却前に家賃を上げた方がよい?
売却価格を高くしたいと考え、売却前に家賃を上げようとする方もいるかもしれません。
確かに、家賃収入が増えれば、収益性の面で評価が変わる可能性があります。
しかし、既存の入居者に対して家賃を自由に引き上げられるわけではありません。
賃料の増額については、契約内容や借地借家法上の要件などを踏まえる必要があります。
また、家賃を上げることで入居者とのトラブルが発生すれば、売却に影響する可能性もあります。
そのため、売却価格を上げるためだけに無理な賃料改定を行うことはおすすめできません。
現在の家賃収入を前提に売却価格を確認し、周辺相場との差を適切に説明することが重要です。
空室になるまで待って売却した方がよい?
ファミリータイプのマンションでは、入居者が退去して空室になれば、居住用として売却できる可能性があります。
そのため、オーナーチェンジで売却するより、空室になるまで待った方が高く売れるのではないかと考える方もいるでしょう。
しかし、退去時期を自由に決められるとは限りません。
普通借家契約では、入居者が継続して住む権利が保護されています。
そのため、売主の都合だけで退去を求めることは難しい場合があります。
また、空室になれば家賃収入はなくなります。
退去後には原状回復費用や設備交換費用が発生することもあります。
そのため、空室時の想定売却価格だけでなく、退去までの期間や費用も含めて判断する必要があります。
賃貸中のまま売る場合と空室で売る場合の比較
| 比較項目 | 賃貸中のまま売却 | 空室で売却 |
|---|---|---|
| 主な買主 | 投資家 | 居住希望者・投資家 |
| 価格の評価 | 家賃収入・利回りを重視 | 居住用としての市場価値も重視 |
| 家賃収入 | 売却まで継続する可能性 | 発生しない |
| 室内確認 | 制限される場合がある | 比較的確認しやすい |
| 売却時期 | 退去を待たずに検討可能 | 空室になる時期に左右される |
| 費用 | 賃貸管理費などが継続 | 原状回復費などが発生する場合がある |
| 注意点 | 賃貸借契約の引継ぎ | 退去時期と空室期間 |
どちらが有利かは、マンションの種類や家賃、立地、入居者の契約条件などによって異なります。
一棟マンションをオーナーチェンジで売却する場合
大阪市内で一棟マンションを所有している場合も、オーナーチェンジとして売却することができます。
ただし、区分マンションと比べて確認する項目が増えます。
一棟マンションでは、各部屋の入居状況や家賃、契約条件などを確認する必要があります。
また、建物全体の修繕履歴や設備の状態も重要です。
たとえば給排水管や屋上防水、外壁などの修繕が必要な場合、買主は将来の費用負担を考慮します。
さらに、空室率や家賃滞納の状況も売却価格に影響します。
そのため、一棟マンションの売却では、建物全体の収益性と維持管理状況を整理することが重要です。
一棟マンションでは空室率が重要
一棟マンションでは、満室時の家賃収入と現在の家賃収入が異なる場合があります。
たとえば10室あるマンションで、8室が入居中、2室が空室だったとします。
この場合、満室時の想定家賃収入と実際の家賃収入には差があります。
買主は、空室部分を今後どの程度の家賃で募集できるかを検討します。
ただし、満室になった場合の家賃収入を確実な収入として考えることはできません。
周辺の賃貸需要や空室期間、募集費用などを確認する必要があります。
売却時には、現在の収入と満室想定収入を区別して示すことが重要です。
建物の修繕履歴が一棟マンションの価格に影響する
一棟マンションでは、建物全体の修繕履歴が重要です。
外壁や屋上防水、給排水設備、共用部分などの修繕状況によって、買主が想定する将来の費用負担が変わります。
たとえば、近い将来に大規模な修繕が必要な場合、買主はその費用を考慮して購入価格を判断する可能性があります。
一方、適切に修繕されている建物なら、維持管理の面で評価されることがあります。
そのため、売却前に修繕履歴や工事資料を整理しておくことが重要です。
大阪市の賃貸中マンションを売却する流れ
賃貸中マンションを売却する場合、まず現在の賃貸状況を確認します。
家賃、共益費、敷金、契約期間、入金状況などを整理します。
次に、管理費や修繕積立金、固定資産税などの支出を確認します。
そのうえで、現在の収益性と周辺の取引状況を踏まえて売却価格を検討します。
売却活動を始める際には、賃貸借契約の内容や室内確認の可否などを整理しておきます。
購入希望者が現れたら、収益状況や契約内容を確認してもらい、売買条件を調整します。
売買契約後は、家賃や敷金の精算、管理会社との手続き、入居者への通知などを進めます。
決済・引渡しが完了した後は、新しい所有者が賃貸人としての権利義務を引き継ぐことになります。
ただし、具体的な手続きは賃貸借契約や管理委託契約などによって異なります。
売却時に確認したい家賃・敷金の精算
オーナーチェンジでは、売主と買主の間で家賃や敷金などを精算することがあります。
たとえば、月の途中で所有権を移転する場合、すでに売主が受け取った家賃のうち、引渡し後の期間に対応する金額を買主へ精算することがあります。
また、敷金返還義務を買主が引き継ぐ場合には、預かり敷金に相当する金額を売買代金から調整することがあります。
さらに、管理費や修繕積立金、固定資産税などについても、契約で定めた方法によって精算する場合があります。
これらの精算方法は売買契約の内容によって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
入居者の個人情報の取扱いにも注意する
賃貸中マンションの売却では、入居者の契約情報や家賃の支払い状況などを買主へ伝える必要が生じることがあります。
しかし、入居者の個人情報を無制限に開示してよいわけではありません。
売却に必要な範囲で情報を整理し、個人情報保護法や契約上の取扱いを踏まえて対応する必要があります。
たとえば、入居者の氏名や連絡先、勤務先などの情報については、開示の必要性や方法を慎重に判断しましょう。
売却に必要な情報と、不要な個人情報を区別することが重要です。
売却前に確認したい管理会社との契約
賃貸管理会社へ管理を委託している場合には、売却時の契約終了や引継ぎについて確認しておきましょう。
管理委託契約によっては、解約の事前通知が必要な場合があります。
また、家賃の集金方法や入居者への連絡方法なども管理会社と調整する必要があります。
買主が同じ管理会社を利用する場合でも、新たな管理委託契約が必要になることがあります。
売却が決まってから慌てないように、管理会社との契約内容を確認しておくとよいでしょう。
売却時に入居者とのトラブルを防ぐには?
オーナーチェンジでは、入居者にとって貸主が変わることになります。
そのため、家賃の振込先や問い合わせ窓口などが変更される場合があります。
入居者が不安を感じないように、必要な情報を正確に伝えることが重要です。
また、売却に伴って賃貸借契約の条件が当然に変更されるわけではありません。
家賃や契約期間、敷金などの取扱いについて、誤解が生じないようにする必要があります。
特に、売却を理由に一方的な退去や家賃変更を求めることは避けたいところです。
入居者の権利を尊重しながら、適切に所有者変更の手続きを進めることが大切です。
売却するタイミングはいつがよい?
賃貸中マンションの売却タイミングを考える際には、現在の家賃収入と将来の費用負担を比較することが重要です。
たとえば、修繕積立金の値上げが予定されている場合には、今後の収益性が変わる可能性があります。
また、設備の老朽化が進んでいる場合には、将来の修繕費が増えることもあります。
一方、現在の入居者が安定して家賃を支払っている場合には、収益物件として評価される可能性があります。
ただし、現在の入居状況が将来も続くとは限りません。
そのため、売却するかどうかは、現在の収益と将来のリスクを比較して判断することが重要です。
売却せずに保有する場合のリスク
賃貸中マンションを保有し続ける場合、家賃収入を得られる可能性があります。
しかし、将来の収入が保証されているわけではありません。
入居者が退去すれば空室期間が発生する可能性があります。
設備が故障すれば修繕費が必要になります。
管理費や修繕積立金が値上がりすることもあります。
また、築年数が進むことで売却価格が変動する可能性もあります。
そのため、保有を続ける場合には、現在の家賃収入だけでなく、将来の費用や空室リスクも考える必要があります。
売却する場合のメリット
賃貸中マンションを売却すれば、不動産を現金化できる可能性があります。
また、売却後は原則として、その不動産の所有者としての管理費や修繕積立金、固定資産税などの負担がなくなります。
将来の設備故障や空室リスクからも離れることができます。
ただし、売却によって家賃収入は得られなくなります。
また、売却費用や税金が発生する場合があります。
そのため、売却による現金化と、保有を続けた場合の収入を比較することが重要です。
オーナーチェンジ物件の売却で失敗しやすいポイント
賃貸中マンションの売却では、いくつか注意したいポイントがあります。
一つ目は、居住用マンションの相場だけで売却価格を判断することです。
オーナーチェンジ物件では、収益性が価格に大きく影響します。
二つ目は、表面利回りだけで判断することです。
管理費や修繕積立金などの費用を考慮しなければ、実際の収益性は分かりません。
三つ目は、賃貸借契約の内容を十分に確認しないことです。
敷金や契約期間、サブリース契約などは、買主の判断に影響します。
四つ目は、売却後の手取りを確認しないことです。
ローン返済や売却費用、税金などを差し引く必要があります。
五つ目は、入居者への対応を軽視することです。
オーナーチェンジでは、入居者の権利を尊重しながら所有者変更を進める必要があります。
賃貸中マンションの売却価格を確認する意味
賃貸中マンションを売却するかどうか迷っている場合、まず現在の売却価格を確認することが重要です。
現在の家賃収入が分かっていても、マンションがいくらで売れるかは別の問題です。
たとえば、毎月8万円の家賃収入があるマンションでも、売却価格が1,500万円なのか2,500万円なのかによって、売却するか保有するかの判断は変わります。
また、ローンが残っている場合には、売却代金で完済できるかどうかも重要です。
そのため、現在の収益性と売却価格を比較し、最終的な手取りを確認しておくことが大切です。
スタッフ植松「私は、賃貸中マンションの売却を考えるとき、家賃収入が続いている今こそ、売却価格を確認する意味があると思います。空室になってから慌てて判断するのではなく、現在の収益と売却した場合の手取りを比較しておけば、売るか持ち続けるかを冷静に考えられるからです。」
大阪市の賃貸中マンションは収益性と売却後の手取りで判断する
大阪市の賃貸中マンションは、入居者が住んでいる状態でもオーナーチェンジ物件として売却できます。
そのため、売却するために必ず入居者へ退去してもらう必要はありません。
ただし、オーナーチェンジ物件では、通常の居住用マンションとは異なる考え方が必要です。
買主は、現在の家賃収入や管理費・修繕積立金、賃貸借契約の内容などを確認し、投資対象としての価値を判断します。
そのため、売却価格を考える際には、周辺の居住用マンションの価格だけでなく、収益物件としての評価も重要です。
また、入居者がいる場合には、賃貸借契約や敷金返還義務などの引継ぎが必要になります。
売却時には、家賃の精算や管理会社との手続き、入居者への通知なども確認しておきましょう。
さらに、賃貸中マンションを売却するかどうかは、現在の家賃収入だけで判断するべきではありません。
今後の修繕費や管理費・修繕積立金の値上げ、空室リスクなども考える必要があります。
一方、売却する場合には、ローン返済や売却費用、税金などを差し引いた手取りを確認することが重要です。
大阪市の賃貸中マンションを売却する際には、現在の家賃収入、実際の収益性、売却価格、売却後の手取りを比較することが大切です。
