離婚するとき家はどうする?住宅ローンが残る家・マンションを売却する方法

「離婚することになったけれど、住宅ローンが残っている家はどうすればいい?」

「夫名義のマンションだけど、妻と子どもが住み続けることはできる?」

「家を売っても住宅ローンを完済できなかったらどうなる?」

離婚するとき、預貯金や家具などと並んで大きな問題になりやすいのが「家」です。

特に住宅ローンが残っている戸建てやマンションの場合、

家を売却するのか。

夫または妻のどちらかが住み続けるのか。

住宅ローンは誰が返済するのか。

家の名義は誰なのか。

売却代金をどう分けるのか。

といった複数の問題を同時に整理する必要があります。

ここで注意したいのは、

「家の名義」と「住宅ローンの名義」と「実際に住んでいる人」は別の問題

だということです。

例えば夫名義のマンションに、離婚後は妻と子どもが住み続け、住宅ローンは夫が返済するという形も考えられます。

しかし、将来夫の返済が止まったらどうなるのか。

妻へ家の名義を変更できるのか。

住宅ローンを妻へ変更できるのか。

売却するとしたらローンを完済できるのか。

こうした点まで考えなければ、離婚後にトラブルになる可能性があります。

そのため私は、離婚時の不動産については、最初から「売る・売らない」を決めるのではなく、

現在の家の価値と住宅ローン残高を確認すること

から始めるのが重要だと考えています。

例えば現在の家が5,000万円で売却でき、住宅ローン残高が3,000万円なら、売却によってローンを完済できる可能性があります。

反対に、売却価格が3,000万円なのに住宅ローンが4,000万円残っているなら、通常の売却をするには不足する1,000万円をどうするのか考えなければなりません。

この記事では、大阪市や豊中市・吹田市・箕面市などで、離婚に伴って戸建て・マンションの売却を考えている方に向けて、住宅ローンが残っている場合の売却方法、財産分与、名義、オーバーローン、どちらかが住み続ける場合の注意点まで詳しく解説します。

目次

離婚するとき家はどうする?主な選択肢は3つ

離婚するときに持ち家がある場合、大きく分けると次の3つの選択肢があります。

  1. 家を売却する
  2. 夫が住み続ける
  3. 妻が住み続ける

非常にシンプルに見えますが、住宅ローンが残っている場合は複雑になります。

例えば夫名義・夫の住宅ローンで購入した家に妻が住み続けたい場合、

「妻が住めばいい」

だけでは終わりません。

家の所有者は誰なのか。

住宅ローンの債務者は誰なのか。

金融機関との契約上問題はないのか。

毎月誰が返済するのか。

固定資産税や管理費を誰が払うのか。

将来売却するとき誰が決定するのか。

まで整理する必要があります。

まず確認したいのは「家の名義」

離婚時に最初に確認したいのが、不動産の所有者です。

確認する方法のひとつが登記事項証明書です。

例えば、

夫単独名義

妻単独名義

夫2分の1・妻2分の1

夫3分の2・妻3分の1

などがあります。

家の名義と住宅ローンの名義は同じとは限らない

例えば、

家:夫婦共有名義

住宅ローン:夫のみ

という場合があります。

反対にペアローンを利用し、

家:夫婦共有

住宅ローン:夫と妻それぞれ

というケースもあります。

そのため、

「住宅ローンを夫が払っているから家も全部夫のもの」

と単純に判断しないことが重要です。

次に住宅ローン残高を確認する

家の名義と一緒に確認したいのが、現在の住宅ローン残高です。

住宅ローン残高は、

返済予定表

金融機関のWebサービス

残高証明書

金融機関への問い合わせ

などで確認できます。

例えば、

住宅ローン残高3,500万円

なのか、

住宅ローン残高5,000万円

なのかによって売却方法が大きく変わります。

そして現在の家の売却価格を確認する

住宅ローン残高だけ確認しても、離婚後の家をどうするべきか判断できません。

必要なのは、

現在いくらで売れそうなのか

という市場価格です。

例えば、

売却想定価格5,000万円
住宅ローン残高3,000万円

なら、ローンを完済しても一定の金額が残る可能性があります。

一方、

売却想定価格3,500万円
住宅ローン残高4,500万円

なら、売却代金だけではローンを完済できません。

つまり離婚時の不動産問題では、

不動産価格-住宅ローン残高

を最初に確認することが非常に重要です。

スタッフ植松

離婚すると「夫と妻のどちらが家をもらうか」から話し始めがちですが、私は先に「家はいくらで売れるのか」「ローンはいくら残っているのか」を数字で確認する方が話し合いやすいと考えています。

アンダーローンとオーバーローンの違い

住宅ローンが残る家の売却では、

「アンダーローン」「オーバーローン」

という言葉がよく使われます。

この違いを理解すると、離婚時の家の処理がわかりやすくなります。

アンダーローンとは?

家の売却価格が住宅ローン残高を上回っている状態です。

例えば、

売却価格:5,000万円

住宅ローン残高:3,000万円

なら、売却代金で住宅ローンを完済できます。

単純計算では2,000万円残ります。

ただし実際には仲介手数料や登記費用などの売却費用が必要です。

オーバーローンとは?

住宅ローン残高が家の売却価格を上回っている状態です。

例えば、

売却価格:3,500万円

住宅ローン残高:4,500万円

なら、1,000万円不足します。

通常の不動産売却では、引き渡し時に住宅ローンを完済し、金融機関の抵当権を抹消する必要があります。

そのため不足する1,000万円を自己資金などで補えない場合、通常の方法では売却が難しくなります。

離婚時に家を売却するメリット

住宅ローンを完済できる見込みがあるなら、家を売却することは比較的わかりやすい方法です。

財産を現金化できる

不動産はそのままでは簡単に半分にできません。

例えば4,000万円のマンションを、

夫が玄関から半分。

妻がリビングから半分。

という分け方はできません。

売却して現金化すれば、売却代金からローンや費用を精算した残額を、財産分与の取り決めに沿って分けやすくなります。

離婚後の住宅ローン問題を整理しやすい

どちらかが住み続ける場合、

ローンを誰が払うのか。

滞納したらどうするのか。

固定資産税を誰が負担するのか。

将来いつ売るのか。

などの問題が残ります。

売却して住宅ローンを完済できれば、不動産に関する関係を整理しやすくなります。

新生活の資金を確保できる可能性がある

売却後に手元へ資金が残れば、新居の購入費用や賃貸住宅への引っ越し費用などに充てられます。

離婚時に家を売却するデメリット

一方で、売却にもデメリットがあります。

子どもの生活環境が変わる可能性がある

現在の家を売却すれば、夫婦双方が別の住宅へ引っ越すことがあります。

子どもがいる場合、

転校。

通学経路の変更。

友人関係。

生活環境。

などへの影響も考える必要があります。

希望するタイミングで売れるとは限らない

「離婚届を出すまでに売りたい」

と思っても、買主がすぐ見つかるとは限りません。

不動産売却には、

査定

販売準備

広告

内覧

価格交渉

売買契約

住宅ローン審査

決済

という工程があります。

離婚の日程と不動産売却の日程を完全に一致させるのが難しいケースもあります。

家を売ったらいくら残る?手取りを計算する

離婚時の財産分与を考えるなら、

「家が5,000万円で売れる」

だけでは不十分です。

重要なのは売却後の手取りです。

例えば、

売却価格:5,000万円

住宅ローン残高:3,000万円

売却関連費用:200万円

なら、

5,000万円-3,000万円-200万円=1,800万円

が単純な手残りの目安です。

税金が発生する場合はさらに考慮する必要があります。

家は財産分与の対象になる?

婚姻期間中に夫婦の協力によって取得した財産は、名義が一方だけであっても財産分与の対象となる可能性があります。

例えば結婚後に、

夫名義でマンションを購入。

夫の収入から住宅ローンを返済。

妻は家事・育児を担当。

という場合、

「夫名義だから妻には関係ない」

と単純に判断できるものではありません。

結婚前から所有していた家は考え方が変わる

例えば夫が独身時代に購入し、結婚前に住宅ローンも完済していた家なら、夫の特有財産として扱われる可能性があります。

一方、結婚前に購入したものの、婚姻期間中にも住宅ローンを返済していた場合などは事情が複雑になります。

親から相続した不動産も注意

婚姻期間中に夫が親から相続した実家については、一般的には夫婦が共同で形成した財産とは性質が異なります。

離婚時の財産分与では、

いつ取得したのか。

どのように取得したのか。

住宅ローンをいつ返済したのか。

などを確認する必要があります。

財産分与は必ず「家の価値の半分」ではない

「離婚したら家を半分ずつ分ける」

と考えている方もいますが、住宅ローンがある場合は家の売却価格だけを見るべきではありません。

例えば、

家の価値:5,000万円

住宅ローン:3,000万円

なら、純資産として考えられる部分は単純計算で2,000万円です。

さらに売却するなら売却費用もかかります。

逆に、

家の価値:3,000万円

住宅ローン:4,000万円

なら1,000万円のオーバーローンです。

この場合、

「3,000万円の家だから1,500万円ずつ」

という話にはなりません。

2026年4月から財産分与の請求期間が変わっている

離婚後に財産分与を請求できる期間については法改正が行われています。

2026年4月1日以後に離婚した場合、財産分与を家庭裁判所へ請求できる期間は、原則として離婚から5年です。

一方、2026年3月31日以前に離婚した場合は、改正前のルールにより原則2年です。

離婚時期によって扱いが異なるため注意しましょう。

ただし、

「5年間あるから不動産のことは後で考えればいい」

という意味ではありません。

不動産価格は変動しますし、住宅ローン返済や固定資産税、マンションなら管理費・修繕積立金も続きます。

できるだけ離婚時に整理しておく方が、将来のトラブルを防ぎやすいでしょう。

離婚後に夫が家へ住み続ける場合

夫名義・夫の住宅ローンで、離婚後も夫がそのまま住むのであれば比較的シンプルです。

ただし家に資産価値があり、婚姻期間中に形成された財産であれば、財産分与については別途考える必要があります。

例えば、

家の価値5,000万円

住宅ローン3,000万円

であれば、単純な純資産は2,000万円です。

夫が家を取得する代わりに、他の財産や金銭によって妻側との財産分与を調整する方法などが考えられます。

離婚後に妻が家へ住み続ける場合

注意が必要なのが、

家:夫名義

住宅ローン:夫名義

居住者:妻と子ども

というケースです。

離婚時には、

「子どもが学校を卒業するまで妻と子どもが住み、夫が住宅ローンを払う」

という合意をすることがあります。

一見すると合理的に見えます。

しかし将来まで考える必要があります。

夫が住宅ローンを払えなくなるリスク

離婚時には支払うつもりでも、

失業。

病気。

再婚。

収入減少。

その他の事情。

によって返済が難しくなる可能性があります。

住宅ローンが滞納されれば、妻と子どもが住んでいても住宅を維持できなくなる可能性があります。

元夫名義なら妻が自由に売却できない

妻が10年間住み続けたあと、

「子どもも独立したから売却したい」

と思っても、家が元夫名義なら妻だけの判断で売却することはできません。

離婚時だけでなく将来の出口まで決めておくことが重要です。

スタッフ植松

「子どものために今の家へ住み続けたい」という選択は十分考えられます。ただ、元配偶者名義・元配偶者のローンのままなら、5年後・10年後に何が起きるかまで決めておく必要があります。

住宅ローンの名義は勝手に変更できない

離婚するからといって、

「夫の住宅ローンを妻名義に変更してください」

と自由に変更できるわけではありません。

住宅ローンは金融機関と債務者の契約です。

債務者を変更するには金融機関の承諾が必要であり、新たな審査などが必要になる場合があります。

家の名義だけ変えるのも慎重に

例えば、

住宅ローン:夫

不動産名義:夫

だったものを、

住宅ローン:夫のまま

不動産名義:妻

へ変更したいと考えることがあります。

しかし住宅ローン契約では、所有権移転などについて金融機関との取り決めが設けられている場合があります。

金融機関へ無断で名義変更するのではなく、事前確認が必要です。

連帯保証・連帯債務にも注意する

住宅ローンを夫婦で利用している場合は、

連帯保証

連帯債務

ペアローン

などの形になっていることがあります。

離婚したからといって、自動的に保証人や債務者から外れるわけではありません。

「離婚したので関係ありません」は通用しないことがある

例えば夫が主債務者、妻が連帯保証人だったとします。

離婚協議で、

「今後は夫が全部払う」

と決めても、それだけで金融機関との契約上、妻が連帯保証人から外れるとは限りません。

夫婦間の取り決めと金融機関との契約は別だからです。

ペアローンで購入したマンションを離婚時に売る場合

大阪市内のマンション価格上昇などを背景に、夫婦それぞれが住宅ローンを組むペアローンを利用している家庭もあります。

ペアローンでは通常、夫と妻がそれぞれ住宅ローンを負っています。

離婚時には、

夫のローン残高。

妻のローン残高。

不動産の持分。

売却価格。

をそれぞれ確認する必要があります。

売却で両方のローンを完済できるか確認する

例えば、

売却価格:6,000万円

夫ローン:2,000万円

妻ローン:1,500万円

なら、合計3,500万円です。

売却代金で両方のローンを完済できる可能性があります。

しかし、

売却価格:4,000万円

夫ローン:2,500万円

妻ローン:2,500万円

なら合計5,000万円となり、1,000万円の不足です。

ペアローンの場合も、まず現在の査定価格とローン残高を比較することが重要です。

オーバーローンでも離婚できる?

住宅ローンが家の価値を上回っていても、もちろん離婚そのものができなくなるわけではありません。

問題は、

家と住宅ローンをどうするか

です。

主な選択肢としては、

・どちらかが住み続け返済する
・不足額を自己資金で補って売却する
・住み替えに対応した融資を検討する
・返済自体が困難なら任意売却などを検討する

といった方法があります。

不足額を自己資金で補えば売却できる場合がある

例えば、

売却価格:3,800万円

住宅ローン残高:4,000万円

売却費用:150万円

なら、単純計算で350万円程度不足します。

この350万円を自己資金で用意できるのであれば、通常の売却によって住宅ローンを完済できる可能性があります。

そのためオーバーローンだからといって、

「絶対に売却できない」

とは限りません。

住宅ローンを返済できないなら任意売却という方法もある

離婚をきっかけに世帯収入が減り、

住宅ローン返済そのものが難しい。

売却してもローンを完済できない。

不足分を自己資金で補えない。

というケースでは、任意売却を検討する場合があります。

任意売却とは、住宅ローンを完済できない状態で、金融機関などの債権者の同意を得て不動産を売却する方法です。

普通の売却とは違う

任意売却では債権者との調整が必要です。

売却後に残った債務が自動的にゼロになるわけでもありません。

「離婚するから任意売却」

ではなく、住宅ローン返済が困難な場合に検討する方法です。

住宅ローンを滞納したまま放置するのは避ける

離婚協議で揉めている間、

「どちらが払うかわからないから、とりあえず払わない」

という状態にするのは避けるべきです。

住宅ローンを滞納し続けると、最終的には競売などへ進む可能性があります。

離婚の話し合いと住宅ローン返済は分けて考え、支払いが難しくなりそうなら早めに金融機関等へ相談する必要があります。

離婚前と離婚後、家を売るならどっち?

「離婚届を出してから家を売るべき?」

「先に売却してから離婚した方がいい?」

という疑問もあります。

どちらが適切かは状況によります。

離婚前に売却するメリット

夫婦双方がまだ同じ方向を向いて売却手続きを進められるなら、

価格決定。

内覧対応。

売買契約。

引き渡し。

売却代金の精算。

まで終えてから離婚する方法があります。

不動産を現金化したうえで財産関係を整理できるのがメリットです。

離婚前に売却すると時間がかかることもある

一方、

「できるだけ早く離婚したい」

という場合、買主が決まるまで数か月待つことが精神的な負担になることもあります。

離婚後に売却するなら取り決めを明確に

離婚を先に成立させ、あとから共有不動産を売却する場合には、

売出価格。

値下げ判断。

売却費用。

住宅ローン。

売却代金の分配。

内覧対応。

などについて決めておくとよいでしょう。

共有名義の家は一人だけで売却できる?

夫婦共有名義の家全体を売却する場合、原則として共有者全員の同意が必要です。

例えば、

夫持分2分の1

妻持分2分の1

なら、夫だけが勝手に家全体を売ることはできません。

売却価格について先に合意する

離婚時には、

夫「4,000万円なら売りたい」

妻「4,500万円以下なら売りたくない」

ということもあります。

買主から4,200万円の申し込みが入っても意見が一致しなければ契約できません。

そのため販売前に、

売出価格。

最低希望価格。

値下げのルール。

価格交渉が入った場合の判断。

を話し合っておくとスムーズです。

離婚時に家を売るなら査定額だけで判断しない

例えば2社から、

A:査定4,000万円

B:査定4,800万円

という査定が出たとします。

離婚時には特に、

「高い方で売れば分けられるお金が増える」

と考えたくなります。

しかし査定価格は売却を保証する価格ではありません。

重要なのは、

同じマンションの成約価格。

近隣戸建ての成約事例。

現在販売中の競合物件。

築年数。

土地条件。

室内状態。

などから、その査定額になる根拠を確認することです。

大阪市のマンションを離婚で売却する場合

大阪市内のマンションでは、購入時期によっては現在の売却価格が購入価格を上回るケースも考えられます。

特に、

北区。

中央区。

西区。

福島区。

天王寺区。

などでは、立地や築年数、マンションによって価格差が大きくなります。

そのため、

「購入時4,000万円だったから今も4,000万円程度」

と決めつけず、現在の相場を確認することが重要です。

タワーマンションは同じ建物でも価格差がある

大阪市内のタワーマンションでは、

階数。

向き。

眺望。

間取り。

専有面積。

リフォーム状況。

によって価格差があります。

同じマンションの売出物件だけでなく、過去の成約事例まで確認して査定する必要があります。

豊中市・吹田市・箕面市の戸建てを離婚で売却する場合

北摂エリアではファミリー向け戸建ての売却相談もあります。

戸建てではマンションと違い、

土地面積。

建物状態。

接道。

間口。

土地形状。

駐車場。

駅距離。

学校区。

なども価格へ影響します。

建物が古くても土地価値が残ることがある

離婚時に、

「築30年以上だから家はほとんど売れない」

と思う必要はありません。

建物評価が低くても、土地に価値があるケースがあります。

中古戸建てとして売る。

古家付き土地として売る。

解体して更地で売る。

など複数の方法を比較できます。

売却前にリフォームする必要はある?

離婚に伴う売却では、特に大規模リフォームは慎重に判断した方がよいでしょう。

例えば、

現状売却:4,000万円

リフォーム後:4,300万円

リフォーム費:400万円

なら、

4,300万円-400万円=3,900万円

です。

単純比較なら現状で売却した方が手取りが多くなります。

離婚時は時間もコスト

リフォームには工事期間も必要です。

離婚を早く進めたいのに、

工事2か月。

販売3か月。

と時間がかかれば、その間も住宅ローンなどの負担が続きます。

まず現状査定を確認してからリフォームの必要性を判断しましょう。

離婚時の家の売却でかかる費用

主な売却費用としては次のようなものがあります。

費用内容
仲介手数料仲介で成約した場合
印紙税売買契約書にかかる税
抵当権抹消関連費用住宅ローン完済時など
司法書士費用登記手続きを依頼する場合
測量費土地売却で必要になる場合
引っ越し費用新居へ移る場合
譲渡所得税等売却益が発生する場合など

売却代金をそのまま半分にしない

例えば5,000万円で家が売れた場合、

「2,500万円ずつ」

と単純に分けるわけではありません。

住宅ローンが3,000万円残っていて、売却費用が200万円なら、

5,000万円-3,000万円-200万円=1,800万円

です。

まず住宅ローンや売却費用を精算し、その後の財産分与について取り決めることになります。

離婚による財産分与と税金にも注意する

離婚に伴う財産分与では、税金の扱いも確認しておきたいポイントです。

財産分与によって不動産を渡した側については、不動産を時価で譲渡したものとして譲渡所得課税の問題が生じることがあります。

「夫婦間で家を渡すだけだから税金は関係ない」

と決めつけないようにしましょう。

現金で分けるのと家を渡すのでは違う

例えば家を売却して現金化し、その後財産分与するケースと、不動産そのものを相手へ財産分与するケースでは税務上の検討事項が異なります。

不動産価格が大きい場合には、離婚協議の段階で税理士等への確認も検討した方が安全です。

自宅を売却した場合は3,000万円特別控除を使える可能性がある

マイホームを売却して譲渡益が出た場合、一定の要件を満たせば「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」を利用できる可能性があります。

これは税金から3,000万円を差し引く制度ではなく、譲渡所得から最高3,000万円を控除する制度です。

元夫婦間で売却する場合などは要件確認が必要

この特例では売手と買手が親子や夫婦など特別な関係でないことなどの要件があります。

離婚前なのか離婚後なのか、誰へ譲渡するのかによって扱いを慎重に確認する必要があります。

住宅ローン控除を利用している場合も金融機関・税務上の確認を

住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して自宅を取得し、一定の要件を満たす場合の制度です。

離婚によって、

所有者が変わる。

ローン債務者が変わる。

本人が住まなくなる。

といった変化があれば、従来と同じ条件で適用できるとは限りません。

税制だけでなく住宅ローン契約も関係するため、個別に確認しましょう。

離婚で家を売るときに決めておきたい12項目

離婚協議と並行して家を売却するなら、少なくとも次の項目は整理しておきましょう。

  1. 不動産の所有名義
  2. 住宅ローンの債務者
  3. 連帯保証人・連帯債務者
  4. 現在の住宅ローン残高
  5. 現在の不動産査定価格
  6. 売却するか住み続けるか
  7. 売却する場合の希望価格
  8. 値下げ判断を誰がするか
  9. 売却費用を誰が負担するか
  10. 売却までのローンを誰が払うか
  11. 売却後の金銭をどう扱うか
  12. 引っ越し時期・引き渡し時期

どちらかが住み続けるならさらに決めておくことがある

売却せず夫または妻が住み続ける場合は、

住宅ローンを誰が払うか。

固定資産税を誰が払うか。

マンションなら管理費・修繕積立金を誰が払うか。

将来いつまで住めるか。

再婚した場合はどうするか。

ローンを滞納した場合はどうするか。

将来売却するときはどうするか。

なども整理する必要があります。

スタッフ植松

離婚時の家は「今どうするか」だけ決めると、数年後に問題が再発することがあります。住み続けるなら、住宅ローン完済まで、あるいは将来売却するところまで出口を考えておくことが重要です。

離婚時に家を売却するなら「感情」と「価格」を分けて考える

離婚に伴う不動産売却は、通常の住み替えとは違います。

「もう早く売ってしまいたい」

「相手にはできるだけお金を渡したくない」

「この家には思い入れがあるから絶対売りたくない」

など、感情が価格判断に影響することがあります。

しかし不動産市場では、夫婦の事情とは別に価格が決まります。

購入者から見れば、

離婚だから4,000万円。

住み替えだから4,500万円。

とはなりません。

立地。

築年数。

土地面積。

専有面積。

間取り。

室内状態。

周辺の成約価格。

市場の需要。

などによって価格が形成されます。

だからこそ離婚時には、感情とは別に、

今売ったらいくらなのか

という数字を持っておくことが大切です。

「住宅ローン残高=家の価値」ではない

もうひとつ注意したいのが、

「ローンが4,000万円残っているから家も4,000万円くらいの価値があるだろう」

という考え方です。

住宅ローン残高と市場価格は別です。

例えば購入価格5,000万円でも、

現在の市場価格4,000万円。

住宅ローン残高4,500万円。

ということがあります。

反対に、

購入価格3,500万円。

現在の市場価格5,000万円。

住宅ローン残高2,000万円。

というケースもあります。

特に大阪市内のマンションなどでは、購入時期やエリアによって市場価格が変化しています。

離婚時に家をどうするか考えるなら、

購入価格ではなく、

現在の査定価格

を基準に判断する必要があります。

離婚時の不動産は「売る」「住む」だけでなく将来まで数字で比較する

離婚するとき、

家を売る。

夫が住む。

妻が住む。

という3つの選択肢があります。

どの方法が正しいかは家庭によって違います。

例えば子どもの学校を変えたくないなら、一定期間現在の家に住み続ける選択にも合理性があります。

一方、夫婦双方が新しい生活を完全に分けたいなら、売却して住宅ローンと不動産を精算する方がわかりやすいこともあります。

判断するときにまず必要なのは、

現在の不動産価格。

住宅ローン残高。

所有名義。

住宅ローン名義。

共有持分。

連帯保証・連帯債務。

売却費用。

の確認です。

例えば、

査定価格5,000万円。

ローン残高3,000万円。

なのか、

査定価格3,000万円。

ローン残高5,000万円。

なのかでは、選択肢がまったく違います。

そして、どちらかが住み続ける場合も、

「今の毎月返済額を払えるから大丈夫」

だけではなく、

5年後。

10年後。

子どもの独立後。

住宅ローン完済時。

まで考えておく必要があります。

特に、

家は元夫名義。

ローンも元夫名義。

元妻と子どもが居住。

という状態を長期間続ける場合、将来の返済・売却・相続などで問題が複雑になる可能性があります。

また、売却を選択する場合も、

高い査定額だけを見る。

離婚を急いで極端に安く売る。

住宅ローン残高だけで家の価値を判断する。

という進め方は避けたいところです。

大阪市のマンションでも、豊中市・吹田市・箕面市の戸建てでも、

まず現在の市場価格を把握する。

次に住宅ローン残高を確認する。

売却した場合の費用を計算する。

そして売却後にいくら残るのかを確認する。

その数字を材料に、

売却する。

どちらかが住み続ける。

ローンを借り換える方法を検討する。

不足額を用意して売却する。

必要に応じて任意売却を検討する。

という順番で選択肢を比較していくことが重要です。

離婚時の家については、

「誰が家を取るか」から始めるのではなく、「今この家はいくらで、ローンはいくら残っているのか」から始める。

これが、住宅ローンが残る家・マンションを整理するときの最初の一歩です。

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この記事を書いた不動産のプロを紹介

大阪市北区を中心とした不動産売却・買取に特化した、業界歴の長いベテラン精鋭チームです。年間1,100件以上のご相談実績と、独自の富裕層・投資家ネットワークを活かし、お客様の大切な資産の「高値売却」と「スピード現金化」を実現しています。
このコラムでは、現場で培ったリアルな相場動向や、不動産会社だからこそ知っている「損をしない売却のコツ」「リースバックの裏側」など、お役立ち情報を分かりやすく発信していきます。

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